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<Wコラム>「東方神起」ユンホはなぜ「大韓民国の息子」と呼ばれたのか

Wow!Korea / 2016年5月18日 19時4分

これによって、ユ・スンジュンは芸能界での立場を失った。彼は「裏切り者」というレッテルを貼られて大衆の前から姿を消さざるをえなかった。

「2PM」の結成当時のメンバーだったジェボムも、国を愛する気持ちを疑われた1人である。

彼はデビューする前に、ネットにたまたま韓国を卑下するような文章を書いた。それが発覚すると、ジェボムに対して非難が集中した。彼は「2PM」のリーダーだったにもかかわらず、グループを離脱せざるをえなくなった。

つい最近も、日本では考えられないような出来事が起きている。

ガールズグループの「AOA」のメンバーが、テレビのバラエティ番組で「安重根(アン・ジュングン)」の写真を見ても誰だかわからなかった。すぐに非難され、メンバーが涙ながらに謝罪する騒動になっている。

安重根は韓国で「抗日運動の英雄」と称される義士ではあるが、若い女性がその人物像を知らなくても、本来なら非難される筋合いはない。それなのに、韓国ではそういうわけにはいかない。「子供たちの模範になるべき芸能人が大衆を失望させてはいけない」という論理が強く働いてしまうのだ。

こうした例の対極が、「芸能人が立派に兵役の義務を全うする」ことなのである。新聞がユンホのことを「大韓民国の息子」と褒めたたえる背景には、模範になる芸能人を報道できる矜持が込められている。記者にとっての喜びは、批判的な記事を多く書くことではなく、称賛に値する出来事を誇らしげに報道することなのだから…。

■努力して目標を達成する

記事を書くときに、ネットに寄せられた意見をどう扱ったらいいか悩むことが多い。取り上げる意見によって恣意的な文章になる危険性があるのだ。

しかし、ユンホの特級戦士選抜の件に関しては、悩みは少なかった。好意的な意見が多数を占めていたからだ。

「カッコいいね。気楽に過ごすこともできたのに、そうした道を選ばないで、熱心に頑張ることを選んだ。努力して特級戦士になったという事実は称賛を受けるに値する」

「やはりユノユンホ。君はとてもカッコいい。男が見ても惚れてしまう」

「いつも最善を尽くし、私たちの期待をはるかに越える。信頼できる姿を見せるユノユンホがとても誇らしいです」

もちろん、「軍楽隊にいて、何が特級戦士だ」という批判的な意見もある。それらの意見に目を通したうえで言えるのは、「心ないファンがアンチの意見を寄せますが、ユンホを応援する方のほうがはるかに多いです。最善を尽くす姿は美しいですね」という意見が代表しているように、努力して目標を達成する姿には批判を超越する普遍性があるということだ。

他にはこんな意見も寄せられている。

「軍楽隊の一等兵だと行事も多いはずなのに特級戦士にまでなるとは…。おめでとうございます!」

「特級戦士になるのが2015年から難しくなったというのに…。誇らしい」

簡潔だが、大いに納得したのは次のコメントだ。

「ついに大韓民国の息子になってしまった!」

この“なってしまった!”という部分に共感する。とても大きなことをやり遂げた、というインパクトが強いからだ。

そうなのだ。今や、ユンホは大韓民国の息子になってしまった。「頼もしい」と誇らしげに語る人たちの姿が目に浮かぶ。

文=康熙奉(カンヒボン)

(ロコレ提供)

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