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<Wコラム>ドラマの主人公は財閥の御曹司ばかり…そもそも財閥って何?

Wow!Korea / 2016年6月3日 17時44分

ドラマの主人公は財閥の御曹司ばかり…そもそも財閥って何?

韓国ドラマの中には、定番と言えるほど大企業の御曹司がよく登場する。ドラマのスケールを大きくし、内容を面白くする上でも欠かせない登場人物ではあるが、なぜここまで御曹司が多く出てくるのか?その背景には、韓国が「漢江の奇跡」と呼ばれる経済発展を遂げるに至った苦難の歴史と、財閥に対する国民の複雑な思いが存在している。

■財閥はこうして生まれた

例の「ナッツ・リターン」の事件でも日本で注目された韓国の財閥。ベスト3を挙げるなら、「三星(サムスン)」「現代(ヒュンダイ)」「LG」である。

また、日本ではお菓子メーカーにすぎないロッテは、韓国でホテル・百貨店でも売り上げをあげている大財閥だ。

こうした財閥が、韓国でどのように成長してきたのか。歴史を見てみよう。

1950年に始まった朝鮮戦争で韓国は疲弊した。しかし、韓国の財閥が誕生したのも、実は朝鮮戦争がきっかけだった。

当時、三星、現代、ラッキー金星(現在のLG)などの企業は、韓国軍にラジオなどの軍需物資を調達するために設立された。戦争が終わると、今度は生活必需品を生産することで、その基盤を固めていった。

かつての韓国は軍事政権だったために、経済活動に対する政治の関与がとても強かった。韓国政府は外貨を獲得するために、国の工業化を進め、企業には工業製品を輸出するよう指導したが、どの産業にどの財閥が参入できるかを政府が決めていた。

■韓国の財閥が抱える問題

銀行を持つことを禁じられていた財閥は、政府から資金を割り当ててもらうか、外国資金の受け入れを政府に保証してもらう必要もあった。

政府ににらまれた企業は経済界では生き残ることができず、結果的に政府と癒着関係にある企業だけが成長していった。

このように、現在も韓国経済を引っ張っている財閥だが、問題が多いのも事実だ。

韓国の財閥は、誕生時から資本と経営が分離されていなかった。そのため、創業者による同族世襲経営が頻繁に行なわれるようになった。

一族の人間だからというだけで、経営能力がないのにトップや経営陣になる場合が多く、創業者が築き上げた会社を駄目にすることもあった。

また、一族の人間を経営者にさせるために、必要のない会社を作ることが今でも行なわれている。

同族経営のため、外部からのチェック機能が弱く、一般の社員は不正に対しても声を上げることが難しい。結果的に、同族経営者の暴走を許すことになってしまう。

さらに、韓国の財閥はひとつの事業で成功すると、それを足がかりに他の業種に進出することが多い。

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