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<Wコラム>ユチョン問題が象徴する韓国芸能界の実態

Wow!Korea / 2016年6月20日 18時41分

告訴した女性たちの手記やインタビュー記事が生々しく雑誌を飾ったはずだし、ユチョンが出入りしていた酒場の徹底調査が行なわれていたに違いない。しかし、現在のところ、韓国のメディアは警察側の発表を流しているだけで、独自の調査報道を進めている様子はあまり見られない。

ということは、今後の進展も警察発表に頼らざるをえない、ということだ。

ここで問題なのは、警察側は自分たちに有利な形でしか情報を流さないということだ。必然的に、問題の全容は明らかにされないし、捜査の進展を発表するにしても時間がかかってしまう。こうなると、一般の人たちのイライラが募るばかりだ。

ユチョンの所属事務所は、告訴した人たちを名誉棄損で訴えると警告しているが、今すみやかにすべきことは、「兵役中のユチョンが真夜中の行動で世間を騒がせたことに対する真摯な謝罪」と「すべてを知る唯一の人物であるユチョンが、自らの言葉で真実を明らかにすること」である。

警察の捜査を待つことと、芸能人としての道義的な責任は別である。私(康熙奉〔カン

・ヒボン〕)は、一刻も早く所属事務所とユチョンが前提条件を付けずに心からの謝罪を表明することが重要だと考える。

■今週の動きに注目!

今回のユチョン問題は、芸能界の一つの騒動という枠におさまらない。兵役中の社会服務要員の管理態勢という問題に広がりを見せている。

ユチョンは兵役中で、軍務の代替制度を活用して社会服務要員としてソウル市の江南(カンナム)区役所に勤務していた。その彼が、真夜中に店で飲酒していた事実が明らかになった。

同じように兵役中の人の中には、真夜中に軍事境界線で過酷な警戒勤務をしている若者もいる。「不公平ではないか」という議論が噴出するのは、ある意味では当然のことであろう。

この騒動がきっかけになり、社会服務要員の管理態勢がもっと厳しくなるかもしれない。つまり、兵役の制度を変更させる可能性があるほど、今回のユチョン問題は韓国社会に広く波及しているのである。

その当事者であるユチョンが、このまま黙っているわけにはいかない。公の場に出てきて、謝罪の気持ちを表し、真実を述べる必要があるだろう。

韓国芸能界の体質として、所属事務所はタレントの管理が甘く、不祥事の際にも説明責任を果たさないことが多かった。

果たして、ユチョン本人と所属事務所の今後の対応はどうなのか。

今週の動きが注目される。

文=康熙奉(カンヒボン)

(ロコレ提供)

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