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<Wコラム>「テバク」の影の主人公と呼ばれた李麟佐(イ・インジャ)は何者?

Wow!Korea / 2016年6月24日 17時34分

写真=韓国SBS『テバク』公式サイトより

「テバク」を見ていた韓国の視聴者の中で、「このドラマは『李麟佐(イ・インジャ)』にタイトルを変えたほうがいいのでは?」という意見があった。視聴者がそう思うほど、李麟佐は物語全体を支配していた。果たして、史実の中の李麟佐はどんな人物だったのだろうか。

■謎の多い人物

「テバク」で李麟佐に扮していたのがチョン・グァンリョルであった。演技がうまいことで定評がある俳優だけに、李麟佐の役もピタリとはまっていた。

ときには策士で、ときにはウラ社会の大物で、ときにはトボけた中年男……多彩な顔を持つ李麟佐という役をチョン・グァンリョルが抜群の間合いで演じ分けて、視聴者からも喝采を浴びていた。

それにしても、脚本家はなぜ李麟佐をこれほどまで「テバク」の中で重宝したのだろうか。李麟佐がストーリーを先導する役目を一手に引き受けていたことは間違いないし、李麟佐なくしては主役のテギル(チャン・グンソク)も動きようがない有様だった。「影の主人公」と呼ばれるのも無理はない。

この李麟佐は、歴史的に重大な反乱を起こした人物として知られる。ただし、生まれた年はわかっていない。

かなり謎が多い人物だったのである。

■悪評にまみれた英祖

「テバク」の中で、朝鮮王朝21代王・英祖(ヨンジョ)を若手俳優のヨ・ジングが演じていた。

英祖は、息子(思悼世子〔サドセジャ〕)を米びつに閉じ込めて餓死させた王として知られる。非道な父親と思われるが、政治的には名君という評価を得ている。

彼は、政権中枢で派閥争いが激化していた時代に、平等な人事登用を心掛けて成果をあげたのである。

ただし、1724年に即位したときは、悪い噂を盛んに流布された。兄の20代王・景宗(キョンジョン)を毒殺して王の座を手に入れたとか、父親の19代王・粛宗(スクチョン)の本当の息子ではなかったとか……。

こういう噂を立てられること自体、英祖には即位当初からダーティーなイメージが付きまとっていた。

それは、噂だけにとどまらなかった。英祖を倒すための反乱まで実際に起きているのである。

そうした反乱の首謀者になったのが李麟佐である。

それは1728年のことだった。

果たして、どんなことが起こったのか。

当時の経緯を見てみよう。

■「大元帥」と自称した男

英祖の兄の景宗は、父親の粛宗が亡くなった1720年に即位したが、当時は景宗を支持する少論派と、英祖を支持する老論派の主導権争いが激しかった。

景宗が即位からわずか4年で世を去って異母弟の英祖が即位したのだが、少論派は「英祖が景宗を毒殺した」と猛反発した。そうした少論派と結託する形で1728年に大々的な反乱を起こしたのが李麟佐だった。

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