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<Wコラム>噂の映画『暗殺』がついに日本初公開!

Wow!Korea / 2016年7月11日 19時27分

映画「暗殺」韓国版ポスター(写真提供:OSEN)

昨年夏に韓国で公開されて観客動員数1270万人を記録した映画『暗殺』。植民地となっていた1930年代の京城(今のソウル)が舞台になっている。大きな話題となったのは、チョン・ジヒョン、イ・ジョンジェ、ハ・ジョンウというトップ俳優の競演。他にも見どころが多い作品だ。「シネマート新宿」で7月16日から、「シネマート心斎橋」で7月23日から公開される。

■才能豊かな世代

一九九〇年代後半に度々韓国に行って、20代半ばの若者たちとよく酒を飲んだ。ほとんどがレッドデビル(サッカー韓国代表のサポーター集団)の連中だったが、才能豊かな若者が多くて感心した覚えがある。

彼らは1970年代前半に生まれ、軍事政権から劇的に変わった民主革命(1987年)を高校生のときに体験し、以後も欧米や日本から多くのことを学んで、韓国に新しい文化を持ち込んだ。今までにない価値観を持った若者たちということで、1990年代には「オレンジ世代」とも言われた。

この人たちが、いま40代半ばになっている。

「若者」から「中年」に変わったが、才能に磨きがかかり、今後の韓国を文化的にリードしていく世代であることは間違いない。

こんな前置きを書いたのは、チェ・ドンフンについて語りたかったからだ。

彼は1971年生まれ。イ・ビョンホンより1歳下で、ペ・ヨンジュンより1歳上だ。今や「才能豊かな世代」を代表する1人になったと言っていい。

映画の面白さは脚本と監督で決まると思っている私(康熙奉〔カン・ヒボン〕)は、チェ・ドンフンが脚本を書いて監督をした『10人の泥棒たち』に度肝を抜かれた。

■傑作!『10人の泥棒たち』

主役クラスの俳優が大勢出ていたが、配役それぞれのキャラが明白で、背負っている人生がよく描かれていた。

とりわけ感心したのが、キム・ヘスとチョン・ジヒョンの掛け合いだ。騙しあっている2人の腹の底が透けて見えて、おかしくて仕方がなかった。

今もチョン・ジヒョンがキム・ヘスに呼びかけるときの「オンニ!(姉さん)」という声が耳に残っている。欲がからみあう人間関係をあれほど明快に描き出すチェ・ドンフン監督の手腕に舌を巻いた。

しかも、『10人の泥棒たち』で際立っていたのが外壁づたいのロープアクション。あの「ハラハラ感」は格別だった。一連のシーンを見た日本の映画関係者はショックを受けたのではないか。

「この手があったのか。先を越された」

そう思わなければ、創作者としてよほど鈍感だ。

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