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【公演レポ】ソンジェ(超新星)、さらなる進化を遂げてミュージカル「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」待望の日本再演

Wow!Korea / 2017年3月11日 10時59分

また、着ていたジャケットを脱ぐ、シャツのボタンをひとつふたつ開ける、それをまたしめる、といった些細な所作がとてもスタイリッシュなのはさすがといったところ。シリアスなストーリーの膨大な会話と渾身の歌唱シーンに圧倒される内容だが、様々なキャラクターを演じ分けるソンジェの姿を見ているだけでもファンにとっては充分楽しめるだろう。

さらに印象的だったのが、10年前に何者かに殺されたシンクレアの姉ジョアンの登場シーン。妖精のような姿でふわりと舞台に現れては深い爪痕を残していくような存在感があり、美しくそして恐ろしい。そんなジョアンを姉として慕うソンジェ演じる子供時代のシンクレアはただただ無垢で純粋だ。姉と2人きりの小さな、小さな狭い世界の中でやっと息をしているようなか弱い存在だった彼が、この物語の本当の始まりであり、終わらない終わりであるとも言える。

そんな3人の登場人物が一堂にステージ上で歌声を重ねるシーンもこの舞台のハイライトだ。幻想的なジョアンと不安定な存在であるシンクレアの歌が絡み合う中を、意思を持って彷徨っているようなユージン・キムの声。決してユニゾンにはならない3者の心の在り様が伝わる重要なシーンである。ソンジェの歌声は、心をボロボロにしても“生き続けること”を守らなければというシンクレアの強い意志とそれに付随する矛盾を感じさせる。歌われるのは5つの人格の中の誰でもなく、ひとつしかない身体の叫びのようにも聞こえた。

ソンジェの演じるシンクレアは、彼の中にいる5人の人格のどれをとっても、とてもかわいい。それ故に「彼は悪くない!彼のせいじゃない!」と主張するユージン・キムの気持ちに痛いほど共感できる。ソンジェ自身が持つ魅力と演じるキャラクターの個性が混ざり合って起こる化学反応は、再演の舞台の上でまた新しい色を見せた。同じものはひとつとして存在しないのが生の舞台。そんな世界でソンジェはシンクレアの命を確かに生きている。

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