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<W解説>韓国最大野党代表の逮捕同意案が国会で可決=来年に総選挙を控え、「共に民主党」は厳しい局面

Wow!Korea / 2023年9月25日 11時1分

<W解説>韓国最大野党代表の逮捕同意案が国会で可決=来年に総選挙を控え、「共に民主党」は厳しい局面

韓国の国会は今月21日、最大野党・共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)代表の逮捕同意案を賛成多数で可決した。李代表には、過去に北朝鮮への不正送金に関与した疑いなどがあり、検察が18日に逮捕状を請求していた。李代表は、ユン・ソギョル(尹錫悦)政権の政治姿勢に抗議するとして、先月31日からハンガーストライキを開始した。しかし、今月18日に健康状態が悪化し病院に搬送され、23日、医療陣からの求めに応じて中断した。李氏は逮捕同意案については病床から否決を訴えていたが、同意案が可決したことにより、今後、逮捕状発布の是非を判断する裁判所の令状審査が実施されることになる。韓国の聯合ニュースは「李氏の統率力は大きく弱まることになった」と伝えた。

李氏は南東部キョンサンプクド(慶尚北道)アンドン(安東)郡(現・安東市)出身の58歳。貧しい家庭に育ち、小学校卒業後は少年工として働きながら検定考試に合格、中学・高校の卒業資格を得た。1986年に韓国の中央大学を卒業し、弁護士となった。その後、ソウル近郊のキョンギド(京畿道)ソンナム(城南)市長を2007年7月1日~2018年3月15日まで務めた後、2018年7月~昨年10月25日まで京畿道知事を務めた。昨年3月の大統領選に立候補し、最後まで尹錫悦氏と激しい争いを見せたが、約24万票の僅差で敗れた。

国政には2008年の総選挙に出馬したが落選。それまで国会議員の経験はなかったが、昨年6月の補欠選で当選し、晴れて議員バッジを着けることになった。そしてこの約2か月後には「共に民主党」の党代表に就任。次の大統領選も見据えながら、尹政権との対決姿勢を強めていた。また、李氏は「反日強硬派」としても知られ、これまで日韓関係改善を進めてきた尹政権を「対日屈辱外交」などと批判を続けてきた。東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出にも激しく反発し、尹政権と海洋放出とを結び付け「国民の安全や財産を脅かし、海洋主権を侵害する日本の核廃水投棄テロに抵抗するどころか共犯になった」と尹政権を非難する主張を繰り広げた。

李氏をめぐって、ソウル中央地検は今月18日、李氏が京畿道知事だった2019~20年、副知事と共謀し、企業の元会長に北朝鮮へ計800万ドル(約11億8000万円)を不正に送金させたなどとして、外国為替取引法違反などの疑いで逮捕状を請求していた。一方、李氏はSNSで容疑を否認。検察トップの元検事総長だった尹政権による「政治工作だ」と主張した。

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