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【経産省】キャリア2人が逮捕 後を絶たない官僚不祥事

財界オンライン / 2021年7月11日 18時0分

経済産業省のキャリア官僚2人が、新型コロナウイルス対策の「家賃支援給付金」約550万円をだましとったとして逮捕された事件。経産相の梶山弘志氏は「国民の皆さまに深くおわびを申し上げる」と陳謝した。

 捜査関係者によると、逮捕された2人は高級タワーマンションに住み、会社を複数台所有するなど、派手な生活をしていたとされている。コロナ禍で苦しむ企業を救済する目的でつくられた家賃支援給付金だが、2人の犯行が事実であれば、所轄官庁の職員自らが制度を悪用したことになり、極めて悪質だ。

 近頃、官僚による不祥事が後を絶たない。森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与して自殺した責任感のある財務官僚も中にはいるが、今年に入ってからだけでも、総務省や農林水産省の幹部による接待問題が次々に明るみに出た他、厚生労働省の職員はコロナ禍で20人以上での会食が発覚し、クラスター(感染者集団)が発生した。

また、経産省では職員による国会内の女子トイレの盗撮が発覚。ある法曹関係者は「公僕という言葉が聞かれなくなったけど、劣化度合いがひどすぎて開いた口が塞がらない」と憤る。

 国益を考えて行動するのが官僚の役割である。しかし、いつしか官僚は省益を求めるようになり、近年は省益を飛び越え、個人の利益を優先する傾向が強まるようになった。ある経産省OBは「官邸が行政の人事権を握り、政治と行政の適度な緊張感が失われていることも要因の一つではないか」と指摘する。

 官僚は国のためにという志を抱いて入省する人たちと信じたいが、最近は役所の”看板”頼みで入省する人たちが多いのではないか。このことは常態化している深夜残業や勤務の長時間化などの要因もあって、東京大学の優秀な卒業生ほど起業家を志望し、官僚を避けることとも無関係ではない。改めて、官の責任と役割が問われている。

【総務省】接待問題で第三者委報告 「行政ゆがめられた」と結論

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