ベルーナの株価が上昇、ホテル需要増も収益の底上げにつながるか
財経新聞 / 2025年2月2日 18時56分
ベルーナ(9997、東証プライム市場)。「アパレルやグルメなどを扱うカタログ通販大手。主要顧客は50代~60代。不動産事業にも注力」(四季報特色欄)。60代は一回りほど上回っているが、愚妻の友達企業。
そんなベルーナが1月21日引け後、『半年ぶり高値 ホテル事業拡大で収益増に期待』と伝えられた。一時前日比12円高(2%上昇)の809円まで買われた。昨年7月12日以来の高値だという。ちなみに翌日に本稿を書いているが、高値808円と値を保っている。
ベルーナは2009年3月期、リーマンショックの影響を受け金融・不動産関連事業が悪化し、上場(1994年9月)来初の赤字に転落している。爾来、いまひとつ芳しくない収益状況に身を置いている。23年3月期「3.5%減収、18.9%営業減益」/24年3月期「1.9%減収、12.7%営業減益」。
対して今3月期は「4.2%増収(2170億円)、17.5%営業増益(115億円)」計画。開示済みの中間期実績は「前年同期比1.1%増収(971億2700万円)、15.3%営業増益(35億7000万円)」。中間期の決算資料は、主要事業をこう発信している。
<化粧品健康食品事業>: 新規顧客の獲得図るも計画未達。9.3%減収、75.7%営業減益。
<グルメ事業>: 0.1%減収、営業利益5600万円計上(前年同期比9900万円損失)。
<ナース関連事業>: 存在自体知らなかったが、2ブランドの雑誌による通販を展開。圧倒的シェアを誇っているが・・・3%減収、16.0%営業減益。
<プロパティ事業(ホテル事業)>: 昨年末時点で国内ホテル14カ所、海外ホテル4カ所。今年も3月(札幌)、9月(小樽)に開業計画。インバウンド需要の立ち直り・拡大を主因に12.1%増収166億4900万円、55.9%営業増益(27億9300万円)。
確かに、ホテル事業が伸長さを示している。
ベルーナは現社長の安野清氏が23歳という若さで、1966年に印鑑の訪問販売を始めたことに起因する。その後、陶器の訪販で軌道化。女性用ブラウス・ジャケットなどを扱いはじめ、1986年に総合カタログ販売「ベルーナ」に辿り着いている。
安野社長は「売上高3000億円、営業利益300億円を通過点に通信販売総合商社の熟成を目指す」と発信している。プロパティ事業の盛り上がりが「熟成」にどこまで寄与するか・・・
株価上昇とはいえ、808円の予想税引き後配当利回りは2.9%水準と魅力的ではあるが・・・予想PER9.7倍は小売業にあって低い。「株価変化」とは程遠い。PBR0.6倍弱と課題も抱えている。
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