特集2017年9月29日更新

ファン動揺「けものフレンズ」監督降板騒動

人気アニメ「けものフレンズ」の監督が9月25日に自身のTwitterで新規映像化プロジェクトに参加しないこと明かし、ネット上ではファンの悲痛な叫びが飛び交うなど大騒ぎとなっています。この「降板騒動」の現時点での状況をまとめてみました。

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目次

たつき監督の突然のツイートにファン騒然

「けものフレンズのアニメから外れる事になりました」

約1時間で15万回以上リツイート

25日に投稿されたツイートは、28日の時点で31万件もリツイートされていて、“リツイートキャンペーン”を除き、今年のリツイート数ランキングで1位となるほどの大反響となっています。

ツイートは、投稿から約1時間で15万回以上リツイートされている。Twitterトレンドには「たつき監督」「けもフレ2期」「KADOKAWA」などの言葉が入った(25日午後8時55分時点)。

「たつき監督」が世界のトレンドランクで1位に

突然の発表にネットでは動揺の声広がる

突然の発表にファンからは「何があったのでしょうか」「たつき監督あってのけもフレでしょ。ありえない」など動揺の声が広がっている。
突然の報告にファンからは「辛すぎる」「冗談だって言ってください」と残念がる声が次々とあがりました。
ネット上では「監督をのけものにしてどうするのか」「たつき監督がいないけものフレンズなんて……」など困惑する声が上がっている。

「たつき監督降板」がなぜ大きな騒動に?

「けものフレンズ」とは?

上に示したように、たつき監督の「降板」ツイートが大反響を呼び、さまざまな騒動(後述)が起きました。この「アニメの監督が降板して“ドッタンバッタン大騒ぎ”」になったワケを探るには、まずアニメ「けものフレンズ」について知ることが必要となります。

『けものフレンズ』は『ケロロ軍曹』で知られる吉崎観音氏がコンセプトデザインを務め、2015年にスマホ用ゲームプロジェクトとしてスタート。今年1月からスタートしたアニメ版をたつき監督が担当していた。3Dを用いた独特な作画の世界観や秀逸なストーリー構成が話題を呼び、アニメは大ヒットした。

上の記事では「けものフレンズ」について簡潔にうまくまとめられています。そこで、この一文を軸に「たつき監督降板」が大きな騒動になったワケを紐解いていきましょう。

たつき監督は「けもフレ」ブレイクの功労者

瀕死の重症を負ったメディアミックスプロジェクト

まず注目するのは、「2015年にスマホ用ゲームプロジェクトとしてスタート」の文言。
アニメ放送前、「けものフレンズ」はマルチメディア展開をしていたコンテンツで、スマホ用ゲームが先行リリースされ、漫画版も連載されていました。

テレビアニメ版「けものフレンズ」はメディアミックスプロジェクトである「けものフレンズプロジェクト」の1つとして作られたものでした。
しかしこのメディアミックスプロジェクト、アニメ版の放送開始目前にしてスマートフォンアプリ版がサービスを終了するという瀕死の重症を負ってしまいます。さらに、放送開始直後には月刊少年エースで連載されていたマンガ版も連載が終了。
メディアミックスなのにミックスするものがないという、まさに敗戦処理としか表現のしようがない状態でのテレビアニメ版放送開始でした。

前人未到の1000万超え…再生数1位のヒットアニメに

お次は「アニメは大ヒットした」の部分。
アニメ「けものフレンズ」のヒットを伝える際によく引き合いに出されるのが、ニコニコ動画で無料配信されている第1話の再生数です。
この第1話は、1月13日の配信開始から8カ月を過ぎた今でも総合ランキングで常時トップ10入りしているような状態で再生数を増やし続けていて、9月28日時点で1115万再生、ニコニコ動画の公式アニメ動画の歴代再生数ランキングで1位となっています。

8月1日、とうとう再生数でぶっちぎりの1位を保ち続けていた「ご注文はうさぎですか?」(ごちうさ)を抜き、ニコニコ動画のアニメカテゴリー1位になりました。この時、約933万再生。「ごちうさ」はもう絶対に今後抜かれることはないだろうと思われていただけに、1つの歴史が動いた瞬間でもありました。
そして8月24日21時15分頃。とうとう公式配信アニメ初の1000万再生を突破。

主題歌ユニットの「Mステ」出演も

「アニメは大ヒットした」の根拠は、もちろんニコ動の再生数だけではありません。アニメ作品の主要な収入源となるBlu-ray(「オフィシャルブック」に付属する形で販売)が品切れ状態となるほど売れ、主題歌を歌うユニットが4月にテレビ朝日の「ミュージックステーション」へ出演(先日の特番にも登場)、CD作品のオリコンランキング1、2位独占、舞台化、ゲームアプリ復活、コラボショップの展開、企業の公式Twitterも「けもフレ」ネタに乗っかるなどなど、アニメのヒットが「けもフレ」の大きなムーブメントを生み出しました。

たつき監督はアニメ1期終了後も積極的に動画を制作

そして最後は、「アニメ版をたつき監督が担当」「3Dを用いた独特な作画の世界観や秀逸なストーリー構成が話題を呼び」です。

たつき監督は、テレビアニメ版「けもフレ」の監督。CGや脚本、構成、演出、コンテなどほぼ全てに関わった最大の功労者
「けもフレ」を一大コンテンツに押し上げた功労者が、アニメ化にあたって監督をつとめたたつきさんだという見方が、ファンの間では強い。たつきさんはアニメ制作会社ヤオヨロズ(東京都中野区)に所属しており、同社がアニメ「けもフレ」の制作も担っていた。
今年1月から放送されたアニメが大ヒットし、たつき監督はアニメをヒットさせた立役者としてファンから賞賛を集め、今後制作される第2期の監督も続投すると期待されていた。

…といったふうに、多くの記事でたつき監督を「ヒットの功労者」と紹介しています。つまり、「3Dを用いた独特な作画の世界観や秀逸なストーリー構成」が話題を呼んだのは、そのCGや脚本などを手がけた監督の貢献が大きく、ねとらぼの記事で表現されている「敗戦処理から始まり、成功を収め、栄華を極めたアニメ」に昇華させた監督へのファンの信頼やリスペクトは大きかったのです。
また、たつき監督はアニメ1期終了後も事あるごとにTwitterにイラストを投稿したり、自主制作映像のほか企業やイベントとのコラボ動画を制作、発表するなどしてファンを喜ばせ、同時に新規プロジェクトへの期待を高める役割も果たしていました。
これらの要素が、今回の騒動が大きくなった背景となります。

関連企業の株価にも影響…騒動の余波

騒動が大きくなった背景を解説したところで、続いては今回起こった数々の騒動を一気に振り返ります。

ファンの間で高まったKADOKAWAへの批判や不信

たつき監督が「降板」ツイートで「ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです」と明かしたことから、ファンによるKADOKAWAやカドカワ(KADOKAWAなどの持株会社)への批判が殺到しました。なお、KADOKAWAは「けもフレ」のプロジェクトを展開する中心会社です。

KADOKAWA代表取締役のTwitterが炎上

ファンの怒りの矛先の一部はKADOKAWAの井上伸一郎・代表取締役専務執行役員(@HP0128)の『Twitter』アカウントに向けられた模様。
井上氏が夕方に行ったツイートには、
「このセルリアンめ!監督を返せ! 」
「1番やってはならないことをした。フレンズはKADOKAWAを許さないだろうよ」
「貴社の商品を購入することは二度とないでしょう。どうか貴社に天罰が当たりますように 」
「どういう経緯でこんな狂った采配をされたのですか?艦これ、けもフレと2度続いて、もはやTwitter上で角川を支持する声はありませんよ。現場、顧客を完全に無視した采配をする会社に将来性を感じろという方が無理な話です」
などなど、批判の声が殺到し、炎上状態に。

カドカワの株価が一時急落

製作委員会「けものフレンズプロジェクトA」に出資するカドカワの株価は26日に一時約3・3%下落。27日午前には一時1・5%下落する場面があった。
同様に出資企業の1社で、アニメを放映したテレビ東京ホールディングスの株価は27日午前、一時約2・0%下落した。

サイトも一時ダウン

現在(9月26日22時30分時点)、カドカワのサイトがつながりづらい状態となっています。明確な原因は不明ですが、25日にたつき監督がアニメ「けものフレンズ」のスタッフから外れることをツイートした影響とみられます。

ニコ動の第1話コメントが大荒れ

プレミアム会員解約宣言も

先ほどアニメの大ヒット具合を説明する際に持ち出したニコニコ動画の第1話。この動画のコメントが騒動以降、荒れています。

「たつきちゃんを返してよ!」「KADOKAWA許さん」「葬式会場」「つらい」「ふざけるな」「止まるんじゃねぇぞ……」といったコメントで画面が埋め尽くされています。また、ニコニコ動画を運営しているドワンゴがカドカワの子会社であることから、プレミアム会員の解約を宣言する人も。

ニコニコニュースに「ランキング操作疑惑」浮上

9月25日深夜から26日にかけて「ニコニコニュースが降板騒動の記事をランキングから除外する隠蔽工作を行っている」という説が爆発的に拡散。背景には「グループ会社の不祥事を隠蔽か」という疑念があったようです。

問題となっているのはガジェット通信が25日21時45分に配信した記事「『けものフレンズ』たつき監督が外れる! 『Twitter』でもトレンド1位に」。掲載後、同記事には多くのコメントが寄せられましたが、なぜかニコニコニュースのランキングには即座に反映されず、ランキング上位に表示されたのは4時間弱が経過した26時35分ごろでした。

27日、ドワンゴが誤解を与えたとして謝罪

この件に対しニコニコを運営するドワンゴ執行役員の栗田穣崇さんは自身のTwitter上で、「『該当記事が一時的に非表示になる』状態が存在したのは事実」と認めた上で、記事が表示されなかったのは、ニコニコニュースには「過度に炎上を助長しない」という運用ルール&ロジックがあると説明。ニコニコニュースは「コメントが付いたニュースが上にあがる」という仕様になっているため、常に新しいコメントがつくような記事があった場合、その記事がずっと上に固定されてしまうのを防ぐため、普段からある程度ニュースが入れ替わるように、手動で調整を行っていたとのこと。

「たつき監督辞めないで!」署名活動広がる

海外ファンからも支持が

アニメ「けものフレンズ」のたつき監督が、Twitterで「けものフレンズのアニメから外れる事になりました」と報告したことを受け、ネット署名が立ちあげられ、一晩で2万人を超える賛同者が集まっています。
署名ページには「たつき監督がいてこそのけものフレンズ」「監督じゃないとけもフレじゃなくなる」などのコメントが。また外国語のコメントもみられ、海外のファンからも支持が寄せられているようです。

なお、28日の時点では賛同者が5万人を超えています。

茂木健一郎氏も参加

こちらには
「茂木健一郎怒りのアハ体験 」
「茂木さんまで動かすとは… 」
「きみは、行動力のあるフレンズなんだね 」
「茂木さんの政治思想はあまり受け付けませんが、今回は賛成致します 」
など、さまざまな返信が寄せられていた。

Twitter社にも疑惑が…

今回の降板騒動に関連する言葉をTwitter社側が「意図的に操作してトレンド欄から消しているのではないか」などと疑う声がネット上に相次ぎました。

きっかけは、26日早朝に「たつき監督」というワードがトレンド欄から消えたことにある。このとき、代わってトレンド欄に現れたのは「へたつき監督」という言葉だった。こうした動きについて、ツイッター上では、
「へたつき監督がトレンドにあって、その上位にたつき監督がいないのは明らかにおかしい」
「『へたつき』の何100倍も『たつき』って単語の方が今呟いてる人多いだろ」
「ツイッター情報操作してない?たつき監督の件絶対おかしい」
などと疑問を抱くユーザーが殺到したのだ。

さらには、「関係者が圧力をかけたのではないか」などとする憶測もネット上に出回ったようですが、Twitter Japanの広報担当者は「手を加えることはありえません」と断言し、ネット上の指摘を全否定したそうです。

出演声優が頭を下げたことに疑問や批判の声相次ぐ

「声優の盾を使うな」「声優さん達は悪くないんだけど」

騒動が冷めやらない27日夜、ニコニコ生放送の番組「けものフレンズアワー」が配信され、番組冒頭で「けものフレンズ」出演声優たちが「お騒がせしています」と頭を下げました。このことに対し、「アニメ運営側が声優を利用したのではないか」とファンから不満の声が相次いでいます。

謝罪などはなかったため、出演声優が頭を下げたことに対し、ツイッター上などでは、疑問や批判が出ている。KADOKAWAが声優たちに何か指示をしたかどうかは不明だが、過去のいくつかの別の騒動で使われた「声優の盾」という言葉が盛んに引用された。「声優の盾を使うな」「声優さん達は悪くないんだけど」「あんまりなのでは......」「聞いててやりきれない気持ちになった」といった声が次々に上がっていた。

NON STYLE井上「僕も監督は、たつきさんがいいなぁ」

井上が『けものフレンズ』を視聴したのは今月23日。Twitterでは「最初は、正直可愛い系のアニメかなっと思っていて、気持ち的には乗らない部分があったけど、ストーリーが進むに連れて、いろんな伏線が回収されていき、最終的にはもう一度、1話から見直そうと思うようなアニメに成長。『けものフレンズ』なかなか、あなどれない」と熱い思いを報告し作品ファンの間でも話題となっていた。

「けもフレ」関係者の反応

カドカワ川上社長「ぼくも心配しています」

26日、カドカワ社長でドワンゴ会長の川上量生氏が、今回の騒動についてコメントしました。

ジャーナリストの三上洋さんからの質問に答える形でこの騒動にコメント。「たつき監督の件はぼくも心配しています。ニコ動でけものフレンズが盛り上がったのもたつき監督のアニメそのものはもちろんとしても、個人的な活動の寄与が大きかったと思っています」「これだけの騒ぎになっているわけですから、KADOKAWAにせよ、ドワンゴにせよ、この件について中で議論されないということはありませんから、その部分についてはご安心ください。結果どうなるかについては、ぼくもそもそもの事情をまったく把握していないので、いまのところは分かりませんが」などと述べた。

ブシロード木谷社長

「けものフレンズ」の新作ゲームを制作しているブシロードの木谷高明社長が26日朝に投稿したツイートには批判が殺到しているようです。

「新日本プロレス」の親会社でもあるブシロードの社長らしい言い回し。明言はしていないものの、ほとんどの『Twitter』ユーザーはたつき監督の「けものフレンズ」降板騒動についての意見と受け止めたようである。

大石昌良(アニメOPテーマを作詞・作曲)

みゆはん(アニメEDテーマを担当)

声優の上原あかり(ワシミミズク役)

ちなみに「けものはいても、のけものはいない」は、アニメのオープニングテーマ曲「ようこそジャパリパークへ」の歌詞からきています。

テレ東社長「何とか2作目の実現を」

28日には、製作委員会に名を連ねるテレビ東京の小孫茂社長が定例会見で騒動に言及しています。

「私どもも、全国、世界のファンと同じ思い。なんとか将来、すでに発表されている第2弾ができる方策を模索できれば。それが実現できるように、実現できて、ファンの皆さんに喜んでいだけるような努力を惜しまないつもりです」

9月27日未明、製作委員会側が公式サイトで声明を発表

「ヤオヨロズより辞退の話を受けた」

27日0時半頃、「けものフレンズ」公式サイトに「映像化プロジェクトのご報告」が掲載されました。

たつき氏が所属するアニメ制作会社のヤオヨロズについて「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました」とし、情報の事前共有などの正常化を図る申し入れをしたところ、ヤオヨロズから8月になって「その条件は受け入れられないので辞退したい」という申し出があったとした。

コラボ企業の日清とJRAが相次いでコメント掲載

「けものフレンズ」とのコラボ動画を公開している日清食品とJRAのコラボ特設サイトでは相次いでコメントが掲載される事態に。この対応は、製作委員会からの「関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました」という説明に対し、「日清やJRAとのコラボに問題があったのでは」という声もあがっていたからではないかといわれています。

日清食品のサイト「どん兵衛×けものフレンズ」では、「本コラボ動画に関するお問い合わせをいただいておりますが」と前置きした上で、動画は2017年6月の企画段階から「けものフレンズプロジェクト」と連携しつつ、正規に許諾を得て製作したものと説明。
JRAとのコラボサイト「ウマのフレンズ」でも、コラボの経緯について「正規のライセンス窓口である株式会社KADOKAWAを通じて、17年3月の企画段階から『けものフレンズプロジェクト』の許諾を得て制作したものです」とのコメントを掲載。

「たつき監督降板」の真相とは…飛び交う憶測

29日午前の時点で、たつき監督が所属する制作会社のヤオヨロズ側からは公式コメントが出ていないため、ネット上ではファンや有識者による多くの憶測が飛び交っています。その一部を紹介します。

運営を引き締めたい製作委員会側との行き違い?

コンテンツ産業に詳しい国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員、境真良氏は次のように推測しています。

ここからは推定ですが、KADOKAWAはメディアミックスの展開を積極的に行って来た会社ですし、アニメの制作を任せていたヤオヨロズのやり方をかなり黙認してきたのではないでしょうか。こういう場合、作品がヒットしてムーブメントが大きくなると、ビジネスとしてきちんと管理していく必要に迫られることは、一般論としてよくあります。今回もそうした意味で、プロジェクト運営を引き締めたい製作委員会側と、実際に制作からプロモーションを担ってきたと自負するヤオヨロズの間で、作品のコントローラビリティをめぐり、行き違いがあったのかもしれませんね

“生みの親”吉崎観音氏が「ヤオヨロズ社を外してほしい」と言った?

次に紹介する記事は、現在ネット上で非常に話題になっている記事です。

「『けものフレンズ』のキャラクターデザインや原作原案者扱いであった吉崎観音さんが『もうたつき監督には外れてほしい』と会議の席で明言してしまったのです」とはメディア関係者。また制作関係者も「3月末の時点で、吉崎さんが自身で『けものフレンズ』をコントロールできなくなったと感じて、たつき監督の所属する制作会社であるヤオヨロズ社を外してほしいと委員会メンバーに言い始めました」と証言はほぼ一致する。

後からプロジェクトに乗り出した企業が…

アニメ『けものフレンズ』の制作は、少人数のコアなメンバーを中心にフットワーク軽く行われていたこともインタビューなどで語られている。話題・人気作となり多種多様なコラボ企画などが行われているだけに、後からプロジェクトに乗り出した製作委員会参加企業のスタッフが、「情報は事前に共有してほしい」と感じるケースは有り得なくもなさそう。

「どうせ売れねーだろ」の人たちが掌を返して主導権を取りにきた?

「DMM.futureworks」の元社長である黒田貴泰氏は、たつき監督のツイート直後、Twitterで次のように述べています。

「けもフレ」の規模が大きくなり新たなルール制定がされた?

シネマトゥデイ編集部の井本早紀氏は、たつき監督がアニメ1期終了後に自主制作アニメとして投稿した動画「12.1話『ばすてき』」の話を取り上げつつ、次のように推測しています。

あくまでも推論に過ぎないが、この動画はアニメ放送後も「けものフレンズ」人気を支えた重要な支柱であることは確かなはずだ。また吉崎のツイートからアニメの放送終了後に、たつき監督が新たな「けものフレンズ」の映像を作る意向を示していたことがうかがえる。だが「けものフレンズ」の規模が大きくなるにつれ、公式側で新たなルール制定がされた可能性もある。

推論の紹介は以上です。ファンとしては一日でも早く真相が知りたいところでしょうが、それが明かされる日は来るのでしょうか?

そして最後に、とあるアンケートの結果と、多くの共感を得ているツイートを紹介しておきます。

「たつき監督が外れた『けもフレ2期』観たい?」アンケ結果は…

J-CASTニュースが「たつき監督・ヤオヨロズが制作から外れた『けものフレンズ2期』、観たいですか?」と問いかけるアンケートを実施。回答は「視聴したい」「視聴したくない」「現時点では何とも言えない」の3つが用意され、その結果は…

最多票を獲得したのは「現時点では何とも言えない」。まだ騒動の詳しい経緯が明らかになっていないことや、仮にたつき監督が降板した場合の新たな制作陣も不明なことなどから、明確な回答を控えたユーザーが多かったようだ。
やはり、独特なアニメの世界観を作り上げたとされるたつき監督が制作陣から外れることには、抵抗感を抱くユーザーが多いようだ。
実際、今回のアンケートを呼び掛けたJ-CASTニュースのツイッター投稿には、
「今後一切触れたくない、の選択肢も置いておくべきだと思いました」
「続編というのであれば視聴したくない。全く別のストーリーなら許せるかも、憎しみは残るだろうが」
「まあ『ダメすぎて見る気が湧く』とかもあるからなあ...」
といった制作陣の変更に否定的な反応が寄せられていた。

「たつき監督が『残念です』って言ってるのが問題」

「誰も得しない」


「すごーい!」「たーのしー!」といった“フレンズ語”も生み出すなど、社会現象と呼べるほどのブームを起こし、アニメ2期に向けて衰えない「けもフレ」の勢いに水を差すことになった今回の騒動。最後に紹介したツイートにもあるように、ファンも製作側も「誰も得をしない」状況に陥っている点が、何とも残念なところです。
今後の展開によって、ほのぼのとした作風が売りの本作に持ち込まれてしまったモヤモヤ感が完全に払拭され、“フレンズ”たちが「わーい!」「たーのしー!」と心から楽しめる日が来ることを祈るばかりです。

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