特集2017年8月10日更新

小池百合子都知事の1年を振り返る

小池百合子氏が東京都知事に就任して8月2日で1年を迎えました。豊洲市場の移転問題、東京五輪会場問題、都議選などで日本中から注目を浴びた小池知事の1年間を振り返ってみましょう。

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日刊スポーツ / 2024年5月5日 16時48分

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小池都政1年目の動き

まずはじめに、小池都政のこの1年の動きを軽く表にまとめてみました。

2016年8月 小池知事就任
市場の移転延期を表明
9月 待機児童対策を発表
豊洲市場の「盛り土問題」発覚
都の調査チームが五輪会場の見直し提案
11~12月 五輪会場、当初計画通りで決着
2017年1月 豊洲市場から基準値79倍のベンゼン検出
「都民ファーストの会」発足
6月 小池氏が「都民ファーストの会」代表に就任
市場移転問題に対する基本方針を表明
7月 都議選で都民ファーストの会が圧勝、第1党に
翌日、小池氏が党代表を辞任

この中でも大きな話題となった豊洲市場の移転問題と五輪会場の見直し騒動から見ていきましょう。

豊洲市場移転問題

「豊洲に移転した上で築地も活用」の方針示す

「一度立ち止まって考えた」移転延期

現在も続いている豊洲移転問題。これは小池知事が就任間もない昨年8月31日に開いた記者会見で、築地から豊洲への市場移転の延期を表明したことに端を発します。

小池知事は会見で、「移転は規定路線だから、といってそのまま移転を決めることはない」と、都民の利益を優先させる(都民ファースト)とし、「都知事選の選挙中も一度立ち止まって考えると述べた通り、知事に就任してからも一度立ち止まって考えた」と、移転延期を決めた経緯について表明した。
延期を決定した最大の理由は、土壌汚染問題、建設事業費の見直し、そして情報公開の3点であると明言。

「築地は守る。豊洲は活かす」 都議選直前に基本方針を表明

移転延期の表明後には「盛り土」問題も浮上し、その責任追及や地下水の再調査などで移転の結論は次々に先送りされ、「基本方針」が発表されたのは都議選が目前に迫った6月20日でした。
その内容は、市場は豊洲に移転しながら築地は再開発する、というもの。要点は次のようになります。

【1】築地市場を5年後を目途に再開発。2020年東京オリンピック・パラリンピックでは輸送拠点として活用し、その後、「食のテーマパーク」機能を有する拠点に。
【2】豊洲市場は冷凍冷蔵などの機能を強化し総合物流拠点に。
【3】築地・豊洲の利用具体案を広く情報公開して検討、失った信頼回復に徹底努力する。

この基本方針に対しては有識者やメディアから「具体性がない」などと指摘され、築地市場の関係者からは「近距離で2つの市場はありえない」といった批判の声も上がっています。

有識者らの評価は…?

「闇の部分を明るみにしてくれた」ことは評価

前宮城県知事の浅野史郎氏は、一度立ち止まっての見直しを評価しつつ、「有識者会議などを作りすぎた」と外部有識者の意向が強く反映されている点を疑問視しています。
経済ジャーナリストの荻原博子氏は、五輪会場問題も含めて、「闇の部分を明るみにしてくれた」ことを「すっごく良かった」と評価。ただ、築地の業者の補償問題など、残したダメージは大きいとも。

「毎日、数千万円がドブに」延期による損失を問題視する声も

荻原氏が指摘する業者への補償や豊洲市場の維持費など、移転を先延ばしにすることで税金が無駄遣いされているという声も目立ちます。

小池が移転問題を宙吊り状態にすることで、業者が豊洲に用意した機材のリース料や維持費などで1日約500万円ものカネがムダに費やされ続けている。それを補償するのは税金です。小池は都民の税金を大量にドブに捨てているわけです。
豊洲市場への移転延期により、目下、市場会計から毎日、数千万円がドブに捨てられている。この10カ月間の損害のうち、数字の出ている市場のケースを見てみよう。

・豊洲市場の維持費/1日500万円×6カ月=9億円
・業者への補償/(4月の初回分、約5パーセントの業者に対し)9億円≒100~180億円(全業者)
・築地の補修費/(年間3億円超)6カ月で1.5億円
※市場の維持費、業者への補償は今後も増えていく。

これに、築地市場の維持費、市場問題プロジェクトチームの経費、関係職員の人件費などを合わせれば、年200億円を超えるという。

五輪会場問題

3会場の整備計画を見直して約400億円を削減

「ワイズスペンディング」かどうか見直し

豊洲移転問題と平行してニュースで連日のように報道されたのが、2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場整備費の問題です。
コスト削減を図るため、バレーボール、水泳、ボート・カヌー会場について既存施設の利用も含め、「ワイズスペンディング(賢い支出)」かどうか、整備計画の見直しを進めました。
結果、いずれの会場も当初の計画通りに新規に整備することで決着したものの、計画の見直しで約400億円の削減につながる見通しです。また、負担先が明確にされていなかった東京都以外の仮設会場の整備費用について、都が負担することを決めました。

会場としての適性や費用、立地などさまざまな理由から代用はせず、やはり当初の3施設を新しく建設する方針になりました。そのかわりに、2016年12月22日に開かれた都政改革本部会議(第5回)では当初の計画より整備規模を縮小することなどによって約400億円を削減できるとしました。
3施設とも仮設ではなく、「レガシーを残す」ことを理由にしたために常設の競技会場として新設されることになった。
それでも、3施設ともに会場の遮熱舗装をなくし、テレビカメラの設置台を減らすなど、仕様の低廉化を図った。その結果、整備費用は有明が約65億円、海の森が193億円、アクアティクスが約154億~169億円を削減した。

有識者らの評価は…?

400億円のコスト削減を評価

高評価を下したのは、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏、角谷浩一氏の両者だ。「確かに、3連敗は残念。しかし400億円以上コストを下げたことは評価できますし、今後、小池さんは森さんの利権を追及するでしょう。第2ラウンドが始まるはずです」(鈴木氏)
「このご時世に、都議会はいまだネット中継もない伏魔殿。都民に関心を持たせるために、オリンピック利権を取り上げたことこそが重要なんですよ。結果だけを論ずるのは表層的な見方です」(角谷氏)

“震災復興五輪”を打ち出しながらも…

五輪会場の見直しについて、政治評論家・有馬晴海氏の評価は厳しめです。

「小池氏が変更を言い出した3会場は、すべて実現しなかった。ボート会場を宮城県のボート場に移転するとブチ上げ、“震災復興五輪”を打ち出しながら、結局おじゃん。振り回された地元は、いい迷惑ですよ」

有馬氏は最近の記事でも厳しめの評価を下していて、市場問題でも「いたずらに関係者を混乱させた」と、「通信簿」に低めの点数をつけています。
また、元都職員で中央大教授の佐々木信夫氏も「計画性のない思い付きの域を出ず、むしろ他自治体との関係を損ねた」と厳しい見方を示しています。

「市場」と「五輪」以外の小池知事の1年

ここからは、市場問題と五輪会場問題以外の小池知事の動きやトピックスを振り返っていきます。

「都民ファーストの会」都議会第1党に大躍進

都議選で圧勝 6議席から49議席に

7月2日に投開票された東京都議選では、小池知事が代表を務める(当時)地域政党「都民ファーストの会(都民ファ)」が圧勝しました。

「結果、小池氏が代表の地域政党『都民ファーストの会』が49議席を獲得し、改選前の6議席から都議会第1党に大躍進。公明党ら補完勢力を含めると、計79席を確保し、過半数を大幅に上回りました。自民党は改選前57議席から23議席に大きく落とし、大惨敗。安倍政権の内閣支持率も下落し、26%(毎日新聞=7月23日)となっています」(全国紙政治部記者)

二元代表制が機能するのか…“一元代表制”との声も

日本の地方自治制度の特徴である二元代表制。首長と議会がどちらも直接選挙で選ばれ、議会は首長の行政運営をチェックする機能を持つことで、互いに緊張関係を維持できる制度のことです。
都民ファの大勝を受けて、上の記事のように「選挙戦は5段階評価で文句なしの5」と評価する声もありますが、その一方で「“小池チルドレン”が多い議会で二元代表制が機能するのか」「“一元代表制”じゃないのか」と小池知事の“1強体制”を危惧する声も聞かれます。

周囲をイエスマンで固める1強体制はまるで、“お友達内閣”と揶揄される安倍政権と一緒だ。中央大学教授の佐々木信夫氏はこう言う。
「安倍内閣の閣僚は“お友達”とはいえ国会で答弁に立つ必要がありますが、都の顧問にはその必要はありません。好みで選ばれた顧問らは、小池知事にとって都合の良い意見を耳元で囁くだけです。一方、議会でも意に沿わない議員を冷遇し、1強体制を敷く。小池都政は、首長と議会の緊張関係を維持する『二元代表制』ではなく、“一元代表制”と言うしかありません」

ジャーナリストの池上彰氏も、都議選大勝直後に「小池知事に育てられた都議会議員が都政をチェックできるのか」と追求。これ対して小池知事は次のように反論しています。

「専門性を持った方々が、(都民ファーストの会)にはずらりとそろっています。むしろ私に対してさまざまな意見を言ってくれる。そういう意味では、私にとって非常に力強いチェックをしてくれるものと、このように思っています。
(中略)
これまでドンによる一元代表制といってもいいような、そのような都議会であった。これで二元代表制にしていくレールが敷かれたと思っています」

なお小池知事は、都議選の翌日に「二元代表制への懸念があることを想定し、知事に専念する」として都民ファの代表を退いています。

「都議会改革」へ着々

就任以来、小池氏が再三訴えていたのが「都議会の改革」先日の都議選でも自らが立ち上げた「都民ファーストの会」が追加公認を含め55議席を獲得し、第一党に躍進と圧勝。改革は着々と進んでいるようです。

「知事給与半減条例」の意図

知事選で公約として掲げていた小池知事の給与を半減する条例案を提出し、これが全会一致で成立。これはその後、都議会議員報酬の削減につなげていく布石なのでは…と政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が推測しています。

「リストラを断行するには、まず、自らが範を示す必要があります。小池都知事は、知事給与を半減する条例案を都議会に提出して成立。都知事の年収は2896万円でしたが、半減後は1448万円。日本全国の都道府県知事で、最低水準となりました(全国紙都庁担当記者)
都議会議員の報酬は、約1700万円。これに加えて、政務活動費720万円もある。都議は知事より余裕でウハウハだ……まず矛先が向くのは議員報酬か!
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。「知事給与の半減は、知事の専決事項として、本来、議会の承認なしで行えるもの。それを、あえて都議会に提出して諮ったのは、世論への支持を広げるため。“知事の私が身を削っているんだから、議員たちも考えなさい”というポーズでしょう」

“都議会のドン”との対決

小池氏の就任前に、都議会を牛耳っていたとも言われていた“都議会のドン”内田茂・前自民都連幹事長。都議選前に行われた区長選ではまるで小池氏と内田氏の「代理戦争」の様相となりましたが、結果は小池氏陣営の勝利。内田氏は引退に追い込まれました。

この都議によると、現職圧勝のニュースが流れた直後、二階氏から選対本部に電話が入ったという。
「その内容がすさまじかった。いきなり、二階さんは『このまま夏の都議選でも小池陣営の風下に甘んじるくらいなら、内田のクビを切れ!』と叱ったのです。それだけではない。『もし、内田が都内の自民党に影響力を残すようなら、まだ自民党に籍がある小池知事の推す候補を自民候補に公認する』とまで言い放ったんです。これにはもうみんな、青ざめるしかなかった。下村博文自民都連会長も唇をワナワナと震わせ、呆然(ぼうぜん)としていたほどですから」
二階幹事長の恫喝(どうかつ)が効いたのか、千代田区長選後、内田氏は早々と夏の都議選不出馬の意向を固めた。1989年の初当選以来、7期28年にわたって都議会を牛耳ってきた彼も、政界引退を選ぶほかなくなってしまったのだ。

「新しい政党に希望を託した」

就任1年を迎えた記者会見では、「既成政党に任せていると改革が行われないのではないか」とし、自ら立ち上げた「都民ファーストの会」で改革を進めていくことを明言しました。

また質疑応答では、外国人記者から、新政党を率いて大統領選挙に勝利したフランスのマクロン大統領との共通点について聞かれた。同じく地域政党「都民ファーストの会」を率いて、都議選で勝利した小池都知事は「既成政党に任せていると改革が行われないのではないかということで、新しい政党に希望を託した」「新しい道を探そうという有権者の合理的な判断」と指摘し、「マクロン大統領も私も新しい道を築き、多くの方の賛同を得たことは責任も大きい」と述べた。
そしてマクロン氏も同様に政党を立ち上げて、総選挙で6割ですか、の議席を確保されたと聞いております。結果として非常に類似した点もあろうかと思います。で、ご質問はぜひ政治学者の方に分析をしていただきたいとは思いますが、既成政党に対しての不満、既成政党に任せていると、新しい道や改革が行われないのではないかということで、新しい組織、政党に希望を託したということだと思います。ですからマクロン大統領も私も、そうやって新しい道を築いたということは大変、そして多くの方々の賛同をいただいているということは大変うれしくもあり、また責任も重いというふうに思っております。
では、なぜ既成政党では満足しないかというと、時代の流れが早いからだと思います。そして今、世界が激動し、と同時に、生活も大変大きく変わっている。そういう中で既成の政党がこれまでの延長戦で議論ばかりをしていると、結局、結論が出ないということが各地で見られる。そのために新しい道を探そうという有権者の合理的な判断だと思います。私は新しい政党がまた次に出てくると、またそちらのほうに目が移るということでは、時間とエネルギーをロスするだけでは無責任でありますので、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

犬の殺処分ゼロ達成

6月1日の記者会見で発表

都知事選では「東京のペット殺処分をゼロに」を公約として掲げて当選し、2020年東京五輪・パラリンピックをひとつの目標として殺処分ゼロに挑んでいる小池知事。6月1日には「犬の殺処分ゼロが実現した」と記者会見で明かしました。次は猫も含めた殺処分ゼロを目指すとしています。

犬の殺処分ゼロ、実現いたしました。やりました。「動物の殺処分ゼロ」ということは、私は知事選からの公約でもあるんですけれども、これを都として達成をいたしました。ワンちゃんの方です。

知事就任前の成果を含んだ「殺処分ゼロ」

「公約がさっそく達成されたのか」と思いきや、2016年度の数字なので知事就任前の成果が含まれているとのこと。
また、「犬猫を引き取るボランティア頼みの上で成り立つゼロ」であって、動物愛護関係者からは「根本的な政策や助成金はない」といった批判の声も上がっているようです。

「私たちは東京都から年間40~50頭の犬猫を引き取っています。里親が見つかりにくい高齢犬が多く、運営には餌代、医療費もかかりますが、寄付と独自の収益事業でまかなっていて都からの助成金などは現状、一切ありません。もっともこれまでの知事とは違って、殺処分について公約に掲げてくれた小池知事が今後具体的に何をしてくれるのかは期待していますが……」

環境政策の一環としてLED普及を推進

白熱電球2個をLED電球1個と無料で交換

7月10日より、地域の家電店に白熱電球を2つ以上持っていくとLED電球1つを無料で提供してくれるキャンペーンが始まっています。
このキャンペーンは、LEDの普及と家庭での省エネ促進、CO2削減などが目的で、60ワットの白熱電球100万個がLED電球に換わることで、年間4万4000トンのCO2削減効果があるといいます。
東京都が制作・配信しているPR動画で小池知事とピコ太郎が共演を果たしたことも話題となりました。

かつては「クールビズ」を推進 環境政策に積極的な小池氏

小池知事といえば、小泉純一郎内閣で環境大臣に就任し、クールビズを推進したことでも知られています。この環境大臣の経験があるからか、環境政策には積極的な印象を受けます。

小池都政における環境政策には前述したLED電球への交換のほかにも、無電柱化の推進、フードロスの削減、水素社会の推進、太陽光・地熱発電といった自然エネルギーの活用、林業の再生などがある。無電柱化はインフラ整備の一環だが、電線類を地中化することで景観が向上するため、環境政策としても位置付けられている。

出勤時間をずらす「時差Biz」実施

電車の混雑を解消するための取り組み

7月11日から25日まで、通勤時間を調整することで電車の混雑を解消する取り組み「時差Biz」が実施されました。
「時差Biz」の名称は、前述の「クールビズ」にちなんで名付けられたといいます。

時差Bizは、小池百合子東京都知事が、昨年夏の都知事選で掲げた公約の一つです。小池氏はかつて環境大臣の時代に夏の軽装である「クールビズ」を実施した経験があり、ビズという名前は、クールビズにちなんだものといわれています。各社はフレックスタイムを推進するほか、通勤電車を走らせている鉄道各社も、時差出勤用の列車を増発するといった取り組みを行っています。

公約だった「満員電車ゼロ」

先にあった「ペット殺処分ゼロ」と並ぶ、都知事選時の“ゼロ公約”のひとつが「満員電車ゼロ」です。「2階建て通勤電車の導入を促進」という、一聴すると突拍子もない計画が物議を呼んだことを覚えている人も多いのではないでしょうか。時差Bizは、この「満員電車ゼロ」公約の実現に向けた政策のひとつとされています。
2週間のキャンペーンに手応えを感じた小池知事は、時差Bizの通年での取り組みに期待を寄せているほか、テレワークの推進にも取り組み、「満員電車ゼロ」実現に向けて働き方改革を進めていく方針だということです。

「みんなでラジオ体操プロジェクト」

東京五輪へ向けて気運を高めるために

こちらは「政策」というほどのものではないかもしれませんが、先月から開始されているプロジェクトです。

小池百合子東京都知事が、今夏から2020年の東京オリンピック、パラリンピック終了時まで、都をあげて「ラジオ体操」への参加を呼びかける「みんなでラジオ体操プロジェクト」を7月14日に発表。同氏の「ラジオ体操は日本人のDNAに刻み込まれている」「都庁でも毎日フラッシュモブのように実施する」などの発言が波紋を呼んでいる。

「日本人のDNAに刻み込まれている」というラジオ体操をみんなで行って都民や国民が1つになることで、東京五輪・パラリンピックに向けた気運醸成を図る目的があるとか。そのため、2020年大会の開催期間と同じ、7月24日から9月6日までを重点期間と位置付けて、都内の企業や都民、そして全国にラジオ体操の実施を呼びかけていくといいます。
また、「都庁でも毎日フラッシュモブのように実施する」という発言のとおり、都庁では連日午後2時55分になったら、どこにいてもラジオ体操を始めるのだとか。それが本当なら、確かにフラッシュモブのようになりそうです。


各メディアの「就任1年目の通信簿」的な記事を見ると、「情報公開」「都政の可視化」の面で軒並み評価が高い一方で、知事とブレーンとの間で考えを固めてしまい、五輪会場や市場移転といった大事な決定に関して、その判断に至った経過が公開されていない点を指摘する声が目立ちました。
また、五輪や市場の問題のようにわかりやすいものはさておき、小池知事が重点を置いている待機児童問題を中心とした子育て対策は、具体的なものがまだ見えてきていない気がします。ただ、これはまだ任期の4分の1しか経過していないからであり、知事本人が語っているように、就任1年目は東京大改革に向けての「種まき」期間だったといえそうです。これからの3年間で大輪の花を咲かせることができるのか、期待しながら見守りたいところです。

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