特集2017年5月6日更新

タバコの次はお酒?「飲み放題」が禁止になる?

4月中旬、「飲み放題禁止」のショッキングな見出しを抱えた記事がネット上を駆け巡り、SNSを中心に大きな論争を巻き起こしました。この騒動で注目されたのは近年、海外だけでなく日本でも進むアルコール規制です。その動きをまとめてみました。

「飲み放題禁止」の記事に衝撃走る

きっかけは「NEWSポストセブン」の記事

今回の騒動は、4月17日に発売された「週刊ポスト」が発端。「飲酒規制が始まった!」と題された特集は「飲酒規制に断固反対する」というスタンスのもと展開された大特集で、世間的にはweb配信版「NEWSポストセブン」の第一報記事「呑んべぇ天国の日本で飲み放題禁止、酒類広告規制の動きも」をきっかけとしてネットを中心に衝撃が走りました。

「タバコの次は飲酒規制だ」──厚労省内部からそんな声が聞こえてきた。同省は飲食店や公共の場所での喫煙を全面禁止する受動喫煙防止法案(健康増進法改正案原案)を3月にまとめ、今国会での成立を目指している。

「飲み放題禁止」のワードにネットが反応

上で紹介した記事をよく読むと、全体の内容はアルコール規制を語るものであり、「飲み放題禁止」については本文中でちょっとだけワードとして触れられているだけです。
しかし、タイトルのヒキが強かったためか、この記事はすぐにネット上で拡散され、アルコール規制や飲み放題禁止に対する悲観の声や反対の声があがりました。

この記事を受けて、ネット上で「すでに面白くない世の中になっているけど、更に面白くない世の中になるね」「ホントに厚労省って・・・ろくなことをせんな」といった批判的な声が多数あがった。また、少なからず、「酒絡みの事故や事件は多いし、日本もアルコール規制していいんじゃない」という賛同の意見もあった。

「アルコール規制」自体を反対する声が多い中、やはりインパクトが大きかった「飲み放題禁止」のキーワードに引っ張られて飲み放題に関する投稿が目立ち、飲み会での会計や幹事を心配する声も続出しました。

このように飲み放題禁止で飲み会での会計がややこしくなるといった声のほか、「飲まない」「飲めない」人たちからは「個別会計」を嘆願する声も上がっています。

「飲み放題禁止」は居酒屋にとっても大打撃?

酒を楽しむ消費者にとってお得感のある飲み放題システムは飲食店にとっても「儲かる」とされ、両者にとってありがたいWin-Winのサービスだといえます。それだけに「飲み放題禁止」が実行されると両者に打撃を与えそうです。

「飲み放題」は基本的に儲かります。よほどの大酒飲みの利用がなければ原価割れすることはありません。
(中略)
もし政府がWHOの採択に従って飲み放題を規制することになれば、居酒屋は大打撃を受けることになるでしょう。

“現代の禁酒法”か? 「アルコール規制」の動き

厚労省が「アルコール健康障害対策推進室」を“新設”

冒頭で紹介したポストセブンの記事にあるように、この騒動のそもそもの発端は厚生労働省が「アルコール健康障害対策推進室」を4月1日に“新設”したことです。

国民が例年より遅い桜の開花を待ちわびていた4月1日、厚労省に「アルコール健康障害対策推進室」という部署が新設された。国際的に広がるアルコール規制を日本でも推進するためだ。

ただ、この部署は内閣府から移管されただけで、規制のために新たに創設されたわけではないようです。

「そのとりまとめを内閣府でおこなっていたのですが、今年4月にその機能を厚労省に移管することになったのです。あくまで、法律・基本計画のスキームに基いて、このタイミングで厚労省に移ったのです」

要するに、今年4月になっていきなり「規制に乗り出すぞ~」というものではなく、アルコール対策は数年前から動いていた事案ということです。

厚労省「飲み放題禁止は検討していない」

この騒動を受けて厚労省に問い合わせた複数のメディアの記事を総合すると、現時点で規制の議論はなく、当然、飲み放題禁止の検討もされていないようです。

厚生労働省の担当者に取材したところ、「少なくとも現時点で、酒量や販売の規制までの議論はない。タバコのようにすすめていくことはない」という答えが返ってきた。

具体的な規制の議論には入っていないということで、「飲み放題禁止」反対派にとっては一安心といったところですが、アルコール規制の波が徐々に押し寄せてきていることは間違いないようです。
ここで、その流れを軽くみていきましょう。

2010年にWHOが「アルコール世界戦略」を採択

近年のアルコール規制の動きは2010年にWHO(国際保健機関)が採択した「アルコールの有害な使用を減らすための世界戦略」がスタート地点といえます。

アルコール規制は世界的な流れだ。WHO(国際保健機関)は「世界で毎年約330万人が死亡している」として2010年に「アルコールの有害な使用を減らすための世界戦略」を採択した。
その中で各国が取り組む酒害対策の例として「酒の安売り禁止」「飲食店での飲み放題禁止」「酒類の広告規制」などをあげ、酒の値段の引き上げ(酒税の税率アップ)、公共の場所での販売規制などが推奨されている。

7年前、すでに指摘されていた「飲み放題禁止」

この「世界戦略」が採択された当時、2010年5月21日付けの「J-CASTニュース」の記事で「日本で飲み放題が消える日は来るのだろうか」と伝えていることからも、「飲み放題禁止」が降って湧いた話題ではなく、昔から…つまりWHOの戦略採択時から指摘されていた事柄ということがわかります。

また、下で紹介する「アルコール健康障害対策基本法」の制定直前となる13年10月にも「飲み放題禁止」が今回の騒動と同じように賛否両論を巻き起こしていました。

このことが報じられると、2ちゃんねるでは「飲み放題も禁止されるかも!?」というような見出しでスレッドが作成され、一気に話題が拡散。「飲み放題」について、賛否両論が巻き起こっている。

この記事を見ると、「幹事は大変になる」「飲みまくった奴と同じ値段だから馬鹿らしい」などなど、今回と全く同じ論争が繰り広げられている点が非常に面白いところです。

2013年に「アルコール健康障害対策基本法」を制定

世界的なアルコール規制の流れもあり、日本も2013年12月に「アルコール健康障害対策基本法」を制定、翌14年6月に施行しました。同法に基づいて、16年5月には「アルコール健康障害対策基本計画」を策定しています。
この「アルコール健康障害対策」を推進する理由について、当時の担当省庁である内閣府は以下のように述べています。

お酒は私たちの生活に豊かさと潤いを与えるものである一方、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となります。更に、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、飲酒運転、暴力、虐待、自殺などの様々な問題にも密接に関連します。

「飲酒は経済効果より損失の方が大きい」

ポストセブンは、政府がアルコール規制に乗り出している理由を医療費削減にあるとしています。

政府のアルコール規制の大義名分が医療費削減だ。日本人の喫煙率は19.3%(約2300万人)なのに対して、飲酒率は男性の83.1%、女性の60.9%(合わせて約7472万人)とはるかに高い。厚生労働省研究班の調査では、このうち健康被害が予想される問題飲酒の人は1353万人にのぼる。飲み過ぎによる病気やけがの治療にかかる医療費は年間1兆226億円と推計されている。
さらに、飲酒による事故、労働損失を加えた社会的損失は年間推定3兆947億円で、医療費との合計は年間4兆1483億円に達する。アルコール飲料の国内市場規模は約3兆6000億円だから、「飲酒は経済効果より損失の方が大きい」という論理である。

具体的な規制の内容は?

WHOの「世界戦略」では対策の例として「安売り禁止」「飲み放題禁止」「広告規制」などをあげていますが、具体的に日本ではどういった規制が行われるのでしょうか?

タバコ規制に関わってきた厚労省官僚が予告する。
「(中略)具体的な検討課題は自動販売機の全面禁止、屋外や公共施設での飲酒の規制、店での飲み放題禁止などになるはずだ」

安売り、広告、自販機…実際に広がりつつある規制

酒の「過剰な安売り」の規制

昨年5月、酒類の過剰な安売りを規制することなどが盛り込まれた「酒税法及び酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律の一部を改正する法律」が成立し、今年の6月から施行されます。

6月から酒税法などの改正法が施行されます。仕入れ代に販管費(人件費など)を加えた「総販売原価」を下回る原価割れ販売を続ける事業者に対し、免許の取り消しを含めた厳しい罰則が課されます。

この「安売り規制」は、リベート(販売奨励金)の存在をもとに大型量販店が有利な市場環境から小さな酒店を守る、というのが一番大きな目的です。ただ、近年のアルコール規制の流れも意識した法改正だと指摘している記事も散見されます。

メーカーとWHOの利害は一致

「安売り規制」は消費行動の減少を生み、アルコール飲料メーカーにとっては打撃となりそうですが…

WHOの世界戦略には、酒の廉価販売禁止、飲み放題の禁止があるが、実は、それらは酒メーカーも困っている商慣習。小売り店が廉価販売で競争すればメーカー間でも値引き合戦になる。飲食店が定額で飲み放題にすると、提供する酒は安いものばかりになり、メーカーは儲からない。

広告も自主規制 CM配信中止騒動も

日本酒造組合中央会、ビール酒造組合など業界9団体でつくる「飲酒に関する連絡協議会」が昨年7月、広告の自主基準を強化し、〈テレビ広告で喉元を通る「ゴクゴク」等の効果音は使用しない〉〈お酒を飲むシーンについて喉元アップの描写はしない〉という規制を設けた。

CM起用タレントも「25歳以上」に引き上げ

昨年に設けられた規制では、CMに起用するタレントについて「未成年を使わない」から「25歳未満を使わない」になったそうで、この“25歳未満の出演自粛”はアニメCMにまで及んでいます。
キリンの缶チューハイ「氷結」のアニメCMが配信中止になって騒動が起きたことは記憶に新しいところです。この配信中止については「登場人物は21歳の声優と25歳のイラストレーターの姉妹」という設定が問題視されたといわれています。

ポストセブンの記事では、かつてタバコの広告が徐々に規制され、テレビ・ラジオでは2004年よりCMが全面禁止となったように、「ビールや缶チューハイのCMがテレビから消える日が近いかも知れない」と広告規制の進行を危惧しています。

次々に姿を消している自動販売機

ビールなど酒類の自動販売機も全国の街角から次々に姿を消していった。業界団体が「未成年飲酒」を防ぐために自販機撤廃を決議し、1996年の約19万台から現在は約1万8000台と10分の1に。残っている自販機も8割は免許証など年齢確認が必要な改良型に変わった。

海外とは大違い?世界が驚く日本の飲酒習慣

治安の悪化を招いてきた「禁酒法」の歴史

現在のアルコール規制は、かつて欧米などで施行された「禁酒法」ほど厳しいものではありません。厳しく規制すると、お酒が闇で取引されて反社会的組織が横行し、かえって治安の悪化を招く…という歴史を知っているからです。
ここでは、本題からは少し離れるかもしれませんが、ひとつの豆知識として「禁酒法」の歴史を軽く振り返っておきましょう。

日本でも飛鳥時代から何度も出されていた禁酒令

日本では大化2年(646年)に出された「薄葬の詔」が禁酒令の最初とされ、民の飲酒・酒造などを禁じた。鎌倉、室町時代以降も朝廷や幕府が禁酒令を出したが、目的は当時の“高額納税者”だった酒造業者の保護のために酒の密造を禁じたという面が強いとされる。

飲酒運転の多発を背景にした「禁酒令」も近年話題となっています。記憶に新しいところでは、福岡市の市長が全職員に出したものや、在日米海軍が出した「禁酒令」も話題になりました。

1920~33年に全面禁止 アメリカの「黒歴史」

「禁酒法」といえば、「高貴な実験」「近代史上稀に見る悪法」「黒歴史」などと揶揄されるアメリカの禁酒法が最も有名です。

米国では1920年から1933年までアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された。
(中略)
米国のワイン製造が潰滅的打撃を受け、国内に3000軒近くあったバーボンなど蒸留酒の蒸溜所もほとんど廃業に追い込まれた。
しかし、大都市では闇酒場が横行し、質の悪い密造酒やカナダなどからの密輸酒の流通を握るアル・カポネなどマフィアが全盛となった。

アメリカでは植民地時代から節酒、禁酒の風潮があったようで、こういった背景が「黒歴史」を生んだ背景にもなっているようです。

アメリカ以外では、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンといった北欧諸国や「ウォッカの国」ロシアなどが禁酒法の歴史を持っていて、これらの国では現在も厳しい飲酒規制がしかれています。

海外のアルコール規制

「禁酒法」の歴史を背景に厳しい規制をしいている欧米だけでなく、最近ではシンガポール、インドなどのアジア諸国にも規制の動きが急速に広がっているようです。
ここでは各国のアルコール規制事情を見ていきましょう。

アメリカでは40州で公共の場での飲酒が禁止

米国では40州で公園、ビーチ、河原など公共の場での飲酒が禁止されている。もちろん、花見酒はアウトだ。バーベキューパーティが盛んな国だが、自宅の庭など私有地内でしか屋外飲酒は認められない。

いまだに厳しい制限があるアメリカ南部

アラバマ、ケンタッキー、テキサスなど、現在アメリカの10州内の様々な郡において、Dry County (禁酒郡)が存在します。Dry Countyに制定されている郡では、平日の夜9時以降お酒を買うことが禁止されていたり、日曜日のお酒の販売を禁止していたり、さらに厳しいところでは郡内で一切のお酒の販売を禁止しています。

ウォッカ値上げで代替品…年1万3000人死亡

アルコール度数が高い「ウォッカ」のイメージが強いロシアでは、2008年から規制を強化し、10年にはウォッカの価格を2倍に引き上げました。

ところが、値上げで酒を買えなくなり、ウォッカのかわりにアルコール入りの入浴剤を飲む人が絶えず、年間1万3000人以上が死亡。新たな社会問題となっている。

飲酒量が半分以下に減ったフランス

「ワイン王国」のフランスは1960年代、世界一の飲酒国(1人年間100リットル)だったが、現在、飲酒量は半分以下(42リットル)に減った。
政府が飲酒による健康被害と労働生産性の低下など社会的損失の増大を旗印に飲酒規制を敷いてきたからだ。

欧米各国ではほかにも、カナダでは公共の場所はもとより野球場でも酒の販売と飲酒が全面禁止で、スウェーデンやノルウェーでは酒の流通を国が仕切っていたり、イギリスでは飲食店での酒の割引タイムや飲み放題禁止といった細かい規制があるなど、多くの国で厳しい規制がしかれています。

インドネシアのコンビニからビールが消えた

バリ島などの観光地でも知られるインドネシアでは、2015年からアルコール飲料を巡る状況が徐々に厳しくなっているといいます。

きっかけは当時の貿易大臣が発令した「コンビニ禁酒令」。
これはコンビニのような小規模店舗でお酒を売ってはいけないというもので、観光産業で潤っているバリ島を除き、インドネシア各地のコンビニからビールが姿を消しました。

さらに、昨年には野党が「バリ島を含むインドネシア全土での完全禁酒」をうたう法案を提出して反発が起きるなど、国を揺るがす騒動になっているようです

インドでは4つの州で飲酒禁止令

インドでは昨年から仏教の聖地ガヤを抱える東部のビハール州でそれまで認められていた飲酒と酒の販売を全面禁止した。観光客も高級ホテルも禁止だ。これでインドの4つの州で飲酒禁止令が出され、今年4月からは全土の主要道路から500メートル内の飲食店で酒の販売が禁止された。

2015年4月に酒類規制法が施行されたシンガポール

シンガポールでは2015年4月に酒類規制法が施行され、夜10時半以降の酒の販売、公共の場所での飲酒が全面禁止され、飲食店でも政府の許可がない店では飲めない。観光客も違反すると禁固3月か最大16万円の罰金となる。

外国人観光客もビックリ!日本の飲酒事情

お花見、飲み歩き…海外ではご法度

ここまで見たきたように、世界的にはアルコールに対する規制が厳しい、もしくは厳しくなりつつあるのが実情で、コンビニで24時間お酒を買うことができ、お花見やバーベキュー、花火大会、お祭りなど野外でお酒を楽しむ習慣がある日本は、海外から珍しがられているといいます。

決して褒められた姿ではありませんが、日本ではビールを片手に道を歩いていたり、チューハイを片手に電車に乗っていたりする人をたまに見かけます。アメリカではいわゆる公共の場での飲酒は犯罪としている州も多くあり、日本と同じ感覚でいつでもどこでもお酒を飲んで良い訳ではありません。
日本のアルコール規制は遅れている。世界のほとんどの国では公園やビーチなど公共の場所での飲酒は禁止が常識で、外国人観光客は公園で花見酒に酔い、大学の学園祭で学生が酒を出す日本の飲酒習慣に驚いている。

今、北海道がちょうど見ごろを迎えている桜のお花見。桜が日本を象徴する花木であることもあってか、近年、桜の名所には中国や韓国からの観光客のほか、欧米人の多さも目につきます。
そういった光景を見るたびに、以前アメリカからお花見に来ていた旅行者と交流した際、その旅行者が「野外で仲間と楽しくお酒を飲める日本は素晴らしい。観光地の見学よりも、この体験のほうを楽しみに日本へ来たんだ!」と興奮気味に語っていたことを思い出します。
野外でいい大人たちが飲酒する姿は、海外からは「規制もされず成熟していない」というふうに見えるかもしれませんが、この飲酒習慣は日本が海外に誇るべき文化のひとつだともいえると思います。

近年増加するマナー悪化の指摘と規制

野外での飲酒におけるマナーの悪さを発端として、公園や海水浴場でのアルコール持ち込み禁止や飲酒禁止といった規制が全国各地で増えてきています。

靖国神社は戦後70年近く続いてきた名物の200を超える露店の出店を一昨年7月の「みたままつり」で初めて中止し、「境内での宴会」を禁止したが、今年の花見(さくらまつり)でも露店・宴会禁止の方針を取ったのである。
若者のマナーの悪さや騒音などが問題になっていたという。
関西でも神戸市は須磨海水浴場の海の家でのテキーラ、ウォッカの提供と客による持ち込みも禁じた。
「昨年、テキーラやウォッカを飲んで泥酔して救急車で搬送される事故が多かったことから、海の家の使用許可の条件を厳しくした。客が店に持ち込んだ場合も、海の家が5日間の営業停止になります」(同市海岸防災課)

アルコール規制により、今回最もクローズアップされた「飲み放題」だけでなく、日本の文化ともいえる「屋外や公共施設での飲酒」まで禁止されるとなると、なんとも寂しい社会になりそうです。
そもそも国が目指すアルコール規制の狙いは、国民に適量の飲酒を促して健康を維持させること。であるならば、「飲み放題禁止」「野外の飲酒禁止」といった寂しい事態にならぬよう、私たち一人ひとりが飲み過ぎを自制し、アルコール依存症や飲酒トラブル、マナーなどの問題をなくしていくのが理想といえるでしょう。
果たして、アルコール規制の動きは今後どういった方向に進むのでしょうか?