マレーシア首相、内閣改造を発表 信頼回復目指す

　１２月１２日、マレーシアのアンワル首相は内閣改造を発表し、国内最大の公的年金、従業員積立基金（ＥＰＦ）のアミル・ハムザ・アジザン最高経営責任者（ＣＥＯ）を第２財務相に任命した。アンワル首相、ジャカルタで９月撮影（２０２３年　ロイター／Yasuyoshi Chiba/Pool via REUTERS）

Rozanna Latiff　Danial Azhar

[クアラルンプール １２日 ロイター] - マレーシアのアンワル首相は１２日、内閣改造を発表し、国内最大の公的年金、従業員積立基金（ＥＰＦ）のアミル・ハムザ・アジザン最高経営責任者（ＣＥＯ）を第２財務相に任命した。政権発足から１年を機に国民の信頼回復目指す。

マレーシア経済やインフレ、改革スピードの遅さに懸念がある中、過去数カ月の世論調査でアンワル首相の支持率は低下。同氏は、経済、医療、教育が政府の最優先課題だと強調した。

財務相を兼務するアンワル氏は記者会見で「われわれが正しい軌道に乗って経済に集中するために、財務省は私が率いるだけでなく、強力な専門家チームが必要」と語った。

外相には連立政権の一翼を担う統一マレー国民組織（ＵＭＮＯ）の副総裁で国防相を務めてきたモハマド・ハサン氏を横滑りさせた。

政治コンサルタント会社バウワー・グループ・アジアのディレクター、アディブ・ザルカプリ氏は「ＥＰＦのＣＥＯを起用することで、（アンワル氏は）首相としての責務のために財務省がないがしろにされているという見方に対処している」と指摘した。