トルコ大統領、シリアでの軍事作戦開始は「時間の問題」と警告
ロイター / 2020年2月20日 10時2分
2月19日、トルコのエルドアン大統領は、シリアのアサド政権軍が反体制派の拠点である北西部イドリブ県に進攻するのを止めるため、トルコ軍が軍事作戦を開始するのは「時間の問題」だと警告した。写真はアンカラの議会で会議に出席したエルドアン氏。大統領府提供(2020年 ロイター)
[アンカラ/アンマン 19日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は19日、シリアのアサド政権軍が反体制派の拠点である北西部イドリブ県に進攻するのを止めるため、トルコ軍が軍事作戦を開始するのは「時間の問題」だと警告した。
トルコ軍は既に、イドリブに多数の兵士を投入。追加の部隊をシリアとの国境に向けて移動させており、トルコ軍とアサド政権軍が全面衝突する可能性が高まっている。
ただ、アサド政権軍を支援してきたロシアは、トルコ軍とシリア政権軍との衝突は想定される「最悪のケース」で、ロシアは情勢の悪化を阻止するために取り組むと表明した。
シリア政権軍は12月以降、北西部のイドリブとアレッポの両県で、反体制派武装勢力を一掃し、支配地域を回復するため猛攻を仕掛けてきた。ロシアは空爆を行うなどして政権軍を支援した。
エルドアン氏は与党議員らに対し、トルコ政府はロシアとの協議を継続する間も、イドリブを安全な地域にする確固たる決意があると表明。これまでの複数回の協議で、合意はまとまらなかったと明らかにした。
「政権軍は数日内にイドリブでの攻撃を停止する必要がある。これは最終警告だ」と強調。
「トルコは自国の作戦計画を実施するため、あらゆる準備を進めてきた。いつでも作戦を展開できる。つまり、イドリブでの攻撃は時間の問題だ」と語った。
エルドアン氏は、シリア政権側がイドリブから撤退する期限を2月末に設定していたが、前週末に前倒しする構えを見せている。
ただ、アサド政権軍に撤退の兆しは見られず、アサド大統領はトルコを後ろ盾とする反体制派勢力などがゆくゆくは敗北すると予想している。
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