仕事後すぐにおいしいご飯が食べられる!簡単&時短&栄養バランス抜群のレンジ蒸し
楽天レシピ デイリシャス / 2024年4月22日 9時0分
おいしそうな匂いが誌面から漂ってくるような料理描写が満載で人気を集めている竹岡葉月さんの小説「石狩七穂(いしかり・ななほ)のつくりおき」シリーズ(ポプラ社刊)。2024年5月8日に発売となるシリーズ第2弾のストーリー&レシピを楽天レシピで一足先にご紹介します。
幼いころから、共働きで忙しい両親のサポートをつづけてきたことで、家事能力抜群の七穂は、実家から独立し、家事代行サービス「KAJINANA」を立ち上げて奔走する日々。
母の入院を知って急遽実家に戻った七穂がつくる、帰宅後すぐに食べられる絶品レンジ蒸しのレシピを、ストーリーとともにお楽しみください!
★前回の記事「新じゃがの季節に食べたい! おいしい料理描写が話題の小説に学ぶ、絶品肉じゃが」はこちら(https://recipe.rakuten.co.jp/news/article/2682/)
家事代行サービスを営む主人公が教える、おいしいレンジ蒸し
郵便を確認して家の玄関を開けたら、すでに父は帰宅済みだった。
「ただいま」
「おかえり七穂。先に始めてるぞ」
背広からスウェットの上下に着替え、七穂があらかじめ作り置きしておいた夕食を温め直して食べている。
「なかなかうまいな、この豚の包み焼き」
「包み焼きって言うか、レンジ蒸し? お客さんにも好評だから、味は悪くないと思うよ」
「肉と野菜が一緒に食べられるのがいいな。ただ父さん嚙み合わせがあんまりよくないからな、えのきは嚙み切りづらいよ」
「なるほど。インゲンとかにしてもいいかもね。参考にしておくよ」
七穂はコートを脱いで手を洗うと、自分のぶんのおかずも冷凍庫から取り出し、レンジのスイッチを押した。
(歯の矯正やってる子も、えのきとニラが鬼門って言ってたな)
物は以前「KAJINANA」への依頼を受けて角田(つのだ)家にも作った、オーブンシートの作り置きおかずのアレンジだ。
細切りの人参やえのき茸、豆苗などを塩こしょうしたロース肉で巻いて、オーブンシートに並べてやる。そこに刻みネギにおろしニンニク、鶏ガラスープの素、塩とごま油で作ったネギ塩だれをまんべんなくかけて包むのである。あとは冷蔵か冷凍しておくだけ。食べる時に皿に載せてレンジ加熱すれば、熱々のできあがりがいただけるという寸法である。
ご飯とできあいの味噌汁、おかずだけというのも寂しいので、冷蔵庫に入っていた柿もむいた。終わる頃には、レンジの加熱も終了していた。一緒に食卓へ持っていく。
実家で久しぶりに父と食卓を囲む
「お父さん、柿むいたんだけど、食べる?」
「おお、貰おうか。いやあ、七穂が帰ってくると食卓が豪華になるな」
「私がいない時、どうやってご飯食べてたの」
「母さんと交代で簡単なものは作ってたけど、そう毎日手の込んだものは無理だよ。惣菜や店屋物ですますことも多くてな」
「ふうん……」
自分が出ていった後、両親がどういう暮らしをしているか、あまり考えたことがなかった。たぶんなんとかやっているだろうと、漠然と思い込んでいた。
ここで母の恵実子(えみこ)が一足先にリタイアしたら、良くも悪くも生活は変わるだろう。あくまで彼女の選択次第ではあるが。
「ネギ塩ダレでおいしい! 豚のレンジ蒸し」
このレシピをチェック ⇒ https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1100040238/
蒸気で限界までふくらんだオーブンシートの結び目をほどくと、中からふわりと湯気があがる。
ほどよく蒸された肉と野菜に、ニンニクたっぷりなネギ塩だれがよく絡んで、ローカロリーながら満足感ある一品になっていた。
(うん。ちゃんとおいしい)
たまには自分でも食べて、味を確認するのは大事なのだ。
続きは本書でお楽しみください!
5月8日発売予定!心を満たす料理満載の好評シリーズ第2弾!
四季折々の植物が生い茂り、猫が訪れる古民家で、隆司と暮らしはじめた七穂。抜群の家事能力を生かして立ち上げた家事代行サービス「KAJINANA」にも、「対等で完璧な折半」を目指す共働き夫婦や、幼い娘のために亡くなった妻のカレーの味を再現してほしいという夫などから、さまざまな依頼が舞い込んできて――。
竹岡葉月『石狩七穂のつくりおき 家事は猫の手も借りたい?』(ポプラ文庫ピュアフル)
https://books.rakuten.co.jp/rb/17838898/?l-id=search-c-item-text-01(https://books.rakuten.co.jp/rb/17838898/?l-id=search-c-item-text-01)
心もおなかもやさしく満たされる好評シリーズ第1弾!
求職中の七穂は、疎遠になっていた親戚の隆司が休職したと聞く。エリート街道まっしぐらのイケメンだった隆司だが、今や祖父の残した古民家に閉じこもり、盆栽いじりと居ついた猫の相手をするほかは、万年床で寝るばかりのとぼけた青年になり果てていた。抜群の家事能力を生かし隆司のお食事&見守り当番として奮闘する七穂だが、やがて彼が休職した本当の理由を知り……。
竹岡葉月『石狩七穂のつくりおき 猫と肉じゃが、はじめました』(ポプラ文庫ピュアフル)
https://books.rakuten.co.jp/rb/17550387/?l-id=search-c-item-text-01(https://books.rakuten.co.jp/rb/17550387/?l-id=search-c-item-text-01)
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