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スマホが2つ、TVが1つあるのですが、「NHKを見られる媒体全て」で受信料を払うべきでしょうか? かなりの額になるので不安です…。

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月15日 10時30分

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NHKの放送を受信できる媒体を所有している世帯は、NHKを見る見ないにかかわらず、受信料を支払う必要があります。これは、法律を根拠にしている「義務」のため、正当な理由がない限り、支払いを拒否することはできません。   心配になるのは、NHKの放送を受信できる媒体を複数所有している場合でしょう。TVとともに、NHKの放送が受信できるスマホなどを所有している場合は、その分の受信料も必要になるのでしょうか。受信料徴収の法的な根拠などとともに解説します。

NHKに「受信料」が必要な理由

公共放送であるNHK(日本放送協会)には、全国各地に情報や文化を届ける役割があります。ただ、そのためには、経済状況に影響されない安定的な運営財源が必要になります。
 
民間放送のように広告料を主な財源にしていると、経済状況の影響を受けてしまう可能性があるため、NHKでは受信料を主な運営財源としているのです。なお、2024年度の「収支予算書」によると、事業収入約6020億円のうち、受信料は約5810億円で、事業収入の約96%を占めています。
 

NHKが受信料を徴収できる「法的な根拠」とは

NHKが受信料を徴収できるのは、「放送法」が根拠となっているからです。「放送法」の第六十四条第1項には、「NHKの放送を受信できる設備を設置した者は、受信契約を締結しなければならない」という旨の規定があります。
 
また、「放送法」の第六十四条第3項では、「NHKは受信契約の条項については、総務大臣の認可が必要」としています。この、「放送法」第六十四条第3項に基づいて定められているのが、「日本放送協会放送受信規約」です。
 
当規約第5条では、「受信機の設置の月からその廃止の届け出のあった月の前月」まで、受信料を支払わなければならないと定められています。このように、NHKでは「放送法」を根拠にして受信料を義務化しているため、TVなどの媒体を設置している場合は、受信料の支払いに応じる必要があります。
 

受信可能な媒体を「複数所有」している場合はどうなる?

NHKの受信契約は、1世帯1契約が原則となっています。そのため、NHKの放送を受信できる媒体を複数所有していたとしても、徴収されるのは媒体1台分の受信料のみです。なお、社会人の単身赴任や学生の1人暮らしなどの場合は別世帯となるため、各世帯から受信料が徴収されます。
 
・受信料の対象になる媒体とは
受信料の対象になる媒体は、TV、TVチューナー内臓のパソコン、ワンセグ対応のスマホなどです。なお、ラジオは受信料の対象にはなりません。
 
・受信料はいくら?
2024年度の受信料は、地上波のみが月額1100円、地上波プラス衛星放送が月額1950円となっています。
 
・受信料の支払い方法
受信料の支払い方法は、口座振替、クレジットカード継続払い、払込用紙による支払いの3種類です。
 
・受信料の支払いを拒否した場合
受信料の支払いを拒否した場合にまず行われるのは、訪問や文書などによる受信料制度の意義に関する説明です。それでも支払わずにいると、民事手続きによる支払督促に進みます。また、契約自体を拒否している場合は、最終的に民事訴訟に発展する可能性があります。
 
・学生などは受信料が免除になる場合がある
親元を離れて1人暮らしをする学生または単身赴任者や公的扶助受給者などは、受信料免除制度や割引制度の利用が可能です。なお、免除や割引を受けるためには、該当者ごとに異なる所定の手続きを踏む必要があります。
 

この先の受信料に関する議論にも注目していこう

NHKの受信料は、複数の媒体を所有している場合でも、全ての媒体分の金額を支払う必要はありません。また、NHKによると、現在(2024年2月時点)のところ、ワンセグ未対応のスマホだけを所有している場合は、「受信料契約の必要はない」とされています。
 
ただ、受信料に関しては、国が中心となってさまざまな観点から議論が行われている最中です。金額面も含めて、この先の受信料に関する議論の行方に注目していきましょう。
 

出典

日本放送協会 令和6年度収支予算、事業計画及び資金計画
e-Gov 昭和二十五年法律第百三十二号 放送法
NHK 日本放送協会放送受信規約
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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