闘争心を勝因に挙げた岡崎「みんなの熱さが甦ってきた」
ゲキサカ / 2014年11月15日 1時52分
[11.14 キリンチャレンジ杯 日本6-0ホンジュラス 豊田ス]
自分自身にゴールがなかったことはもちろん悔しい。シュート2本という数は不満だし、もっと自分にボールを集めてくれてもよかったという思いもある。けれども、FW岡崎慎司(マインツ)はすがすがしい表情を浮かべながらこう言った。
「今日は闘えたことが一番。みんなの点を取りたい、結果を出したいという熱い気持ちがもう一度甦ってきた。点を取りたいという気持ちを前面に出すサッカーができたことが、一番の収穫だった」
10月のシンガポール遠征でブラジルに0-4の大敗を喫するなど、ハビエル・アギーレ監督が就任してからの日本代表は1勝1分2敗というふがいない成績に甘んじ、ファンの“支持率低下”は顕著になってきていた。
危機感を抱いた岡崎は「W杯を終えて、何か新しいことをやらなければいけないということで詰め込んできたが、4試合を終えたとき、(次は)初心に帰るべきときだと思った」と気持ちの変遷を説明する。
岡崎にとって「初心」とは、戦う気持ちをプレーで表現すること。FWらしく、ゴールへの意欲を強く押し出すことで気持ちを見せようという姿勢が仲間へと伝播し、結果は6-0という大量得点勝利だった。「いろいろと言われているが、それで良い方向に行けたのだと思う」と話す表情には安堵が浮かぶ。
胸中には日本サッカー界全体を憂う気持ちがあった。岡崎はU-16日本代表、U-19日本代表が相次いで世界大会の切符を逃したことに胸を痛めるのと同時に、A代表である自分たちが育成年代の手本にならなければいけないという思いに駆られていたのだ。「戦術でも、トップである僕らが示すことが重要。その中でも、一番見せないといけないのは気持ちだと思う」と言葉に力を込める。
18日のオーストラリア戦が終われば、次の試合は早くも公式戦のアジア杯だ。「大事なのは勝つこと。目の前にあるアジア杯で優勝すること。それをクリアすることでチームがまた一からスタートしていける」。4年後を見据えているからこそ、眼下のターゲットへと熱い視線を送る岡崎がいる。
(取材・文 矢内由美子)
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