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憲剛の最新本を立ち読み!「史上最高の中村憲剛」(18/20)

ゲキサカ / 2016年5月2日 7時30分

 得点王を獲得し、日本代表にもう一度選ばれてみせると心に誓ったシーズンだったのだ。

「泣かすなよ」とリポーターにツッコミを入れた中村だったが、今度は彼が言葉を詰まらせる番だった。

「最後、伊藤宏樹選手と一緒に等々力のピッチで勝利し、喜ぶことができました」と振られると、「そうですね……すいません……」と、瞳に涙を滲ませ、苦笑いしながらうつむいた。

「途中から出てきて、キャプテンマークを渡そうか、どうしようか迷ったんですけど、緊迫してたし、渡せなかったんで、このあと渡します。いや、ほんと、宏樹さんとやる等々力の試合、最後だったんで……勝ててよかったです」

 インタビューを終えたふたりのヒーローは、バックスタンドで待つサポーター、チームメイトの元に向かった。

 ホーム最終戦のセレモニーが終わると、この日の主役、伊藤宏樹がベンチコートを脱ぎ、ユニホーム姿になって壇上に上がった。

 オーロラビジョンには、伊藤の13年間をたどるシーンが映し出されていた。

(つづく)

<書籍概要>

■書名:残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日
■著者:飯尾篤史
■発行日:2016年4月16日(土)
■版型:四六判・324ページ
■価格:1500円(税別)
■発行元:講談社
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○第17回 盟友のラストゲーム<上>

○第16回 「なんで、ニッポンにいないの?」<下>

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○第14回 「トップ下に自信がなかった」<下>

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○第12回 トップ下としての覚醒<下>

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○第10回 めぐってきたチャンス<下>

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○第4回 浴びせられた厳しい質問<下>

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○第2回 待望のストライカー、加入<下>

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