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【ベトナム】横暴中国船対策、日本の支援に期待=ベトナム漁業関係者

Global News Asia / 2014年8月2日 7時48分

横暴中国船に、南シナ海で漁をするベトナム漁民は苦悩の連続で、健康を害す人も続出。ある漁師は、この3か月で中国船から約25回妨害され、中国の巡視船から放水の攻撃を受けたこともあると証言。(写真は、中国の巡視船)

 2014年8月2日、日本からベトナムへの中古船6隻の無償援助が決まったことで、ベトナムの現地メディアは、緊迫した情勢が続いている南シナ海の領有権争いについて、日本の意思が中国側に伝わることで、横暴中国船の動きに少しでも歯止めがかかるのではないかと期待していると報じた。

 ベトナムと中国が領有権を争う南シナ海では、5月2日に中国が西沙諸島島の近海に石油掘削装置してから、横暴中国船の動きが活発化している。5月25日、正体不明の船舶(中国と推定される)に衝突され沈没させられた事件では、3人の乗組員のうち1人が死亡。1人は行方不明。1人は足の骨を折る重傷。

 5月26日には、別の漁船が転覆させられ、乗組員10人が救助された。7月中旬に石油掘削装置を移動した後も、緊迫が続行している。ベトナム漁業関係者は、「中国の戦略は、足を踏み入れた場所ならどこでも占領する。そのため、中国は近代的な装備が整った高速大型船の建造を準備している。安全な場所はどこにもない」と話した。

 南シナ海で漁を行なうベトナム人漁師の拠点となっているリーソン島は、ベトナム本土から約30キロの位置。約3100人の漁師が暮らしている。漁船430隻のうち14隻が、中国船との衝突で激しく損傷した。被害総額は28万ドル(約2900万円)。

 ある漁師は、この3か月で中国船から約25回妨害され、中国の巡視船から放水の攻撃を受けたこともあると証言。「逃げることしかできなかった」と悔しさを口にする。ベトナム政府は、漁民への支援を行なっているが、中国の漁民支援に比べると金額も小さく、中国との格差は広がりそうだと頭を悩めている。

【編集 : 安麻比呂】

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