ラーメン店の倒産が過去最悪に 値上げラッシュで「1000円の壁」が足かせ?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月11日 5時20分
ラーメン店の倒産が急増(出所:写真AC)
ラーメン店の倒産が相次いでいる。東京商工リサーチが調査結果を発表し、2023年度(23年4月~24年3月)に負債1000万円以上の倒産が63件あったと分かった。これまで最多だった13年度(42件)と比較して1.5倍の増加となった。
倒産原因で最も多かったのは「販売不振」で52件。「既往のシワ寄せ(赤字累積)」(4件)と合わせて「不況型倒産」は56件にのぼり、全体のうち約9割を占めた。形態別の最多は「破産」で58件だった。「特別清算」(1件)と合わせた「消滅型倒産」は59件、一方の「再建型倒産」は4件だった。
資本金別に見ると「100万円以上500万円未満」が27件で最多。負債額別では「1000万円以上5000万円未満」が43件で最多だった。「5000万円以上1億円未満」は22年度比で7.5倍の15件と、複数店舗を運営する企業にも倒産が広がっている。従業員数別の最多は「5人未満」。50人以上の大型倒産は、22年度と同様に発生しなかった。
ラーメン店は小規模での開業が可能で、初期の設備投資を抑えられることから他の専門料理店より参入障壁が低い。一方で同業や他の飲食業との競合が激しく、約半分が出店後1年以内に閉店するといわれている。
コロナ禍が落ち着いた22年以降は、円安やウクライナ情勢などを背景に原材料価格や光熱費、人件費の高騰により、急激なコスト上昇に見舞われている。ラーメンは「国民食」ともいわれるだけに、他店と味や価格を比較されやすく、いわゆる「1000円の壁」に象徴されるプライシングも重要になっている。
東京商工リサーチは「インバウンドの増加もあり潮流は変化しているが、コスト高をカバーする魅力を提供できないラーメン店が生き残ることは難しい時代に突入している」とコメントした。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
エステサロンの倒産が過去最悪に 23年度は前年比1.7倍の95件が発生
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月12日 17時30分
-
「パン屋」の倒産が急増、前年度の2倍で過去最多を更新 物価高も利益を圧迫
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月11日 17時15分
-
「ラーメン店」の倒産、過去最多を大幅更新 - 背景にあるのは?
マイナビニュース / 2024年4月9日 12時3分
-
新聞販売店の倒産が過去30年で最多に ネット広告へのシフトや人件費増加が原因
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月9日 8時15分
-
2023年度「人手不足」関連倒産、過去最多の191件‐運輸業の倒産が急増
マイナビニュース / 2024年4月8日 17時23分
ランキング
-
1「わらび餅」に外国人殺到! とろ~り伸びる進化形も、海外では専門店オープン【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月2日 21時50分
-
2政府・日銀 “不意打ち”為替介入か 早朝に一時4円超円高に
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月2日 16時53分
-
3岸田首相、AIルールで国際枠組み=OECD演説、東南アジア連携訴え
時事通信 / 2024年5月2日 19時15分
-
4「グリコ出荷停止騒動」6月へ再開延期の切実事情 店頭の「プッチンプリン」が約2カ月消える背景
東洋経済オンライン / 2024年5月2日 21時40分
-
5カメムシ対策グッズが品薄「いつもは秋なので生産が間に合っていないそうで…」春なのに再び『カメムシ大量発生』農作物への影響も懸念
MBSニュース / 2024年5月2日 18時42分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください