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【海外発!Breaking News】電波が届かない山で遭難した男性がライブカメラにSOS 視聴者の読唇術が救出の突破口を開く(米)<動画あり>

TechinsightJapan / 2023年9月21日 5時0分

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米アラスカ州南部の「カットマイ国立公園(Katmai National Park)」内にあるダンプリング・マウンテン(Dumpling Mountain)には、山に生息する野生動物を観察し、そのダイナミックな姿をリアルタイムで世界中の視聴者に届けるために、2013年からライブカメラが設置されている。このほどこのライブカメラ映像と視聴中の人々のとっさの機転が人命を救った。米ニュースメディア『USA TODAY』などが報じている。

ダンプリング・マウンテンの標高約2200フィート(約670メートル)に設置されたライブカメラの映像は、様々なライブ映像を撮影している団体「Explore.org」により世界中に配信されており、野生のクマなどの姿を見ようと視聴者が集まる。しかし9月5日午後4時頃、ライブカメラが捉えたのは野生動物ではなく、遭難した男性がSOSの合図を送る姿であった。

X(Twitter)でシェアされたその映像には、防水ジャケットを着ながらもずぶ濡れの男性が歩いてくる様子が映っている。その後、男性はカメラに近づいて何かを話しているが、カメラには音声を認識する機能がついておらず、その声は視聴者には届かない。

最初に男性の窮地に気付いた視聴者は、ライブ映像下のコメント欄に以下のように書き込んでいる。

「午後3時30分~3時43分、苦しんでいる人がカメラに映っている。」

さらに男性の口の動きから「help(助けて)」「lost(迷った)」などの単語を口にしていると気付いた視聴者が、次々とコメント欄に男性の状況について書き込んだ。また、シェアされた映像には映っていないが、男性は親指を下に向け、自分が良くない状況にいるような合図も出していたという。視聴者からのコメントを見たExplore.orgのスタッフは、視聴者に感謝を伝え「カットマイ国立公園のスタッフに連絡し、彼らも映像を確認しているところです」とコメントを返し、ライブ映像は一時的に一般公開が中止された。

その後、救助が必要だと判断したカットマイ国立公園側は、2人のパークレンジャーを派遣して男性の捜索を開始した。そして午後6時48分に男性を発見し、安全なキャンプ地まで連れていくことができた。男性にケガはなく、映像の後半には2人のパークレンジャーと共にしっかりとした足取りで歩き去っていく男性の姿が映し出されていた。

同国立公園で約9年間パークレンジャーとして働いていた経験があり、現在はExplore.orgで自然学者として働くマイク・フィッツさん(Mike Fitz)は、「あの日は天候が悪かったですね。風が強く雨が降っており、霧も濃かったので視界が悪かったのです。景色は見えないし、野生動物が見られる可能性も非常に低かったので、ライブ映像を見ていた視聴者がいたことに驚きましたよ」と話す。

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