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「女は大学に入っても金がかかるだけでダメだ」毒母から自分と同じ看護師になるよう言われた娘、意外な進路へ

女子SPA! / 2024年5月5日 15時45分

旦木:毒親育ちの子どもの多くが、大人になるまで自分の親が毒親だと気づかず、親に認められたいあまりに、いつまでも毒親から離れられないんです。離れられないから、苦しめられ続ける。金山さんは母親の共感や愛情がほしくて言動を起こしているのですが、母親には通じず、すべて裏目に出て苦しみ続けていました。

母親は「こうなりたい自分の理想」を娘に押し付けてコントロールを強化し、どんどん自分と娘の境界線がなくなっていく。娘は娘で「母親の愛情が欲しいからそばにいる」という共依存関係に陥ってしまっていたのです。

◆夫の優しさを素直に受け取れない毒母育ちの娘

――そんな金山さんですが、家事も育児も積極的にしてくれる優しい男性と結婚しましたよね?

旦木:はい。しかし母親から暗に『あんただけ幸せになることは許さない』という圧を受け、『幸せになってはいけない』と常に不安に苛(さいな)まされていました。幼い息子さんが入院したときには、育休をとってくれるという夫の優しさを素直に受け止められず、夫に当たり散らしてしまいました。

――家族から優しくされたことがないので、どう受け取ってよいか分からなかったんですね。毒母経験は、金山さんとお子さんとの関係に、どのような影響を及ぼしたのでしょうか?

旦木:子どもが生まれてからの金山さんは、子どもの泣き声やわがまま、抱きつきなどに対し、ずっと拒否反応を起こしていたそうです。母親からいつも怒鳴られて育ったので、自分の子どもたちを冷静に叱れないことが多く、子どもたちとの関わり方に悩むようになりました。そして、「なんで私はこんなに上手くできないんだろう?」と自分を責めるように……。

――金山さんはどのように子育ての葛藤を乗り越えて行ったのでしょう?

旦木:子どもたちを叱らなければいけない場面では、夫に叱るのを交代してもらったり、夫に子どもたちを甘やかしてもらったりと、夫と協力して、自分が母親から受けてきた毒母を連鎖させないように努力しています。

自分の母親が毒母だったと気付いてからは、母親と距離を置き、夫だけでなく公的な子育て相談などを利用しながら子どもたちに向き合っています。

◆「母親はこうあるべし」はどこから来る?

――なるほど。解毒には毒母と物理的な距離を置くことも有効なのですね。

旦木:はい。自分が毒親にならない対策として、子どもと自分との関係ばかりに目が行きがちですが、まずは自分自身と親との関係に向き合い、毒親であったならば距離を置き、共依存関係を断ち切ることが大切です。

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