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日産車の謎 なぜ3月上旬に「集いの会」開催? 型式番号の意外な規則性とは

くるまのニュース / 2021年3月19日 14時10分

毎年、3月上旬には各地で日産車が集まるオフ会などが開催されるといいます。なぜ日産車が集まるようになったのでしょうか。

■なぜ3月上旬には日産車が集まりやすい?

 クルマには個別の型式番号があり、歴史のあるクルマや、旧車、スポーツカーに乗っている人同士の間では、車名ではなく、型式番号で呼ばれることが良くあります。

 そんななかで、毎年3月上旬(とくに3/2・3/3・3/4)には日産車が全国各地でオフ会的に集まる傾向にあるようです。なぜ、日産車は集まりやすいのでしょうか。

 とくに、トヨタ「カレン」や「セラ」など一代限りで終わったクルマであれば、車名だけでどのモデルかすぐに特定できますが、初代、2代目、3代目など歴代のモデルが続いている場合は車名だけではわかりません。

 例えば、「スカイラインGT-R」に関していえば、初代のPGC10型に始まり、R32、R33、R34とそれぞれ世代によってまったく違うモデルになります。
「32」(さんにー)や「33」(さんさん)、「34」(さんよん)など、スカイラインGT-Rシリーズは型式番号で呼ばれる代表的なクルマといえるでしょう。

 またトヨタ「スープラ」も北米ではA50/A60/A70/A80 、日本はA70(えーななまる)/A80(えーはちまる)、そして現行モデルの「GRスープラ」は正式な型式番号に「90」は入っていませんが、「90スープラ」(きゅうまるスープラ)と呼ばれることも多いです。(正式な型式名称から「DBスープラ」とも呼ばれます)

 輸入車も同様で、筆者(加藤久美子)が乗っているアルファスパイダー(97年型)も新しい939型と区別するために仲間内では「916」(きゅういちろく)スパイダーと呼んでいます。

 型式や車名に関連する日にそのクルマのオーナーたちが集まるのは良くあることで、有名なところではマツダ「RX-7」にちなんで7月7日の「セブンの日」、8月6日は「ハチロクの日」となりトヨタ4代目「カローラレビン/スプリンタートレノ」が集まります。

 さて、3月に多く大黒PAに集まるクルマといえば、型式番号に32や34が入っている日産車が代表されそうです。例えば「31」だけでもこんなにあります。

 セドリック/グロリア/シーマ(Y31)、スカイライン(R31)、セフィーロ(A31)、ティアナ(J31)、フェアレディZ(Z31)、エクストレイル(T31)、プレサージュ(U31)、ローレル(C31)、レパード(F31)など。

 趣味性の高いクルマや往年の名車もたくさんあり、オーナーミーティングも盛んな印象です。

 ちなみに、筆者が訪れた3月2日はスカイライン(R32)やフェアレディZ(Z32)のほかに、型式番号とは関係ない意外な日産車がありました。

 それは、日産「サニー」(サニー=32)です。ちなみに、サニーの型式は初代B10型からB110/B210/B310、型式の数字が原則2桁になった1980年代以降はB11/B12/B13/B14/B15と続いてきました。

 サニーといってもセダンもあればワゴンやピックアップトラック(通称サニトラ)もあります。

 国内販売は1994年に終了しているため古いクルマも多いのですが、大黒に集まったのはどれもきれいに仕上げられていて大切に乗り続けられてきたことがわかります。

 また3月2日は、スカイラインのほかにBMW「MINI」(みに=32)や、スズキの3代目「スイフトスポーツ」(ZC32S型)などの姿も見られました。

 今回、2021年3月上旬に筆者が訪れた2日、4日、5日のなかでもっとも盛り上がっていたのは3月4日でした。

 R34がきっとたくさんいるだろうと予想して出かけて、実際たくさんのR34を多数見ることができましたが、ほかにも「ローレル(C34)」、「セドリック(Y34)」、「グロリア(Y34)」、「フェアレディZ(Z34)」など数多くの「34」に関連する日産車が集まっていました。

 米軍人所有の個人車両、通称Yナンバー車のR34も5、6台あり、話を聞いてみたところGT-Rを含む歴代スカイライン5台を所有してきたオーナーもいました。

「GT-Rは日本のマッスルカー。最高!」「日本はスポーツカーの保険がアメリカに比べて安いので助かるよ!」などと、日本で乗るR34の魅力にどっぷり浸っているようでした。

■日産車の数字には意外な規則性が存在?

 ところで、こうしてみると、日産車には10の位の数字が「3」となるクルマがとても多いことがわかります。これにはどのような理由があるのでしょうか。

 日産の場合、排気量や車格によって「10の位」が決まるという規則があるようです。

 公式に発表しているわけではないようですが、型式命名規則には以下のルールがあることがわかりました。

 R34などの「34」という数字。この10の位は「3」になります。いくつか例をあげてみましょう。(型式番号は一例です)

 ●10の位が「1」
 →小排気量の乗用車。「マーチ」(K10/K11/K12/K13/K14)、「ノート」(E11/E12/E13)など

 ●10の位が「2」
 →小排気量の貨物車。「バネット(C20など)」、「キャラバン」(E20/E23/E24/E25/E26)など

 ●10の位が「3」
 →中排気量の小型・中型乗用車。「セドリック/グロリア」(Y30/Y31/Y32/Y33/Y34)、「フェアレディZ」(Z31/Z32/Z33/Z34)など

 ●10の位が「4」
 →中排気量の貨物や商用車。「アトラス」(H40/H41/H42/H43/H44)、「シビリアン」(W40/W41)など

 ●10の位が「5」
 →大排気量の普通乗用車。「フーガ」(Y50/Y51)、「プレジデント」(JG50/PGF50)など

 ●10の位が「6」
 →大排気量の普通商用車。「サファリ」や「パトロール」(Y60/Y61)など

※ ※ ※

 こうしてみればわかる通り、1980年代から1990年代以降(かつてはアルファベット3文字もあった)はアルファベット1文字か2文字+10の位の数字の組み合わせが、車両型式番号になっているケースがほとんどで、乗用車が奇数、貨物車が偶数です。

 WC34(ステージア)など、アルファベットが2文字になっている車種もあります。これは、ステージアがC34ローレルのプラットフォームを使って設計されたステーションワゴンであり、WC34の「W」はワゴン(Wagon)を意味しています。

毎年3月2日にはR32が集まるという大黒PA(撮影:加藤博人)毎年3月2日にはR32が集まるという大黒PA(撮影:加藤博人)

 ところでミニバンの「セレナ」はどうでしょうか。セレナは日本を代表する5ナンバー(小型乗用車)サイズのミニバンです。

 セレナの型式番号は10の位の数字が「2」で、貨物車を意味する数字です。これは、もともとセレナが小型貨物車のバネットセレナに由来していることを意味しています。

 貨物車から生まれた乗用車なので、型式番号には現在も「C27」のように10の位が2になっているのです。

 なお、命名規則に当てはまらない例外もいくつかあります。電気自動車「リーフ」の型式番号はZE0型とZE1型となり、ZEとはZero・Emissionを意味しています。

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