GWに送られてくる「自動車税」13年超の税金が高すぎる! まるで「旧車いじめ」!? 最高税額は一体いくら?
くるまのニュース / 2024年5月6日 16時10分
毎年GW前後に「自動車税」の納付書が送られてきます。自動車税は新車登録時から13年を超過すると重課される仕組みですが、排気量で区分されるので、大排気量エンジンの旧車はかなりの重課になります。
■新車登録から13年超の「旧車」自動車税はいくら?
毎年GW前後に「自動車税」の納付書が送られてきますが、自動車税とは4月1日時点でクルマを所有している人が支払う義務のある地方税です。
そして現在の規定では、クルマの新車登録から13年が超過すると重課される仕組みになっており、そもそも排気量によって少しずつ金額が上がる自動車税において、13年超の大排気量エンジン搭載車はかなりの税金を納めることになるのです。
そもそも自動車税とは、当時の日本はまだ道路整備が済んでいなかったため、よりスムーズに走れるための道路の建設や整備を目的とした財源確保のために制定されました。
しかし現在のように道路整備がほぼ行き届いた現在でも支払う必要があるのは、道路の管理・維持にも財源が必要というのが建前になっていますが、地域によって財源が乏しい地方税の補填という側面もあります。
自動車税は2019年10月以降に新車登録されたクルマの税額が引き下げられました(軽自動車は2016年から)。ただし、2024年現在に13年を超えるクルマは2012年以前に登録されたクルマで、新たな税額の対象とはならず、かつての古い税額が適用されます。
たとえば同じ2リッターエンジンを搭載していても、2019年10月以降に登録されたクルマは新しい税額の年間3万6000円、それ以前に登録されたクルマは古い税額の3万9500円、13年を超えた古いクルマは4万5400円とさらに重い税がのしかかるのです。
ちなみに、自動車税の排気量の区分でもっとも大きいのは6リッター超です。国産車でそこまでの超大排気量モデルはありませんが、一部のアメ車やベントレーなど超高級ブランドには6リッターモデルが存在。
2019年10月以降の登録だったら11万円、それ以前かつ13年未満は11万1000円、13年超は12万7600円と、かなりの税金を納めることになります。
では、なぜ13年を境にして重課されるのかといえば、第一に「環境への負荷」が挙げられます。
現在主流のハイブリッド車ではなく、燃費性能も劣る古いクルマは、排気ガスなどでそれだけ環境的に負荷をかけているからということが理由とされ、さらに、重い税負担を課すことで環境負荷の少ない新しい年式のクルマへの買い替えを促進している側面は否定できません。
ちなみに、製造から18年が経過するとさらに重課されることも覚えておきたいところです。
自動車税の重課は、「古いクルマ=悪いクルマ」という偏った考えのもの制定されていると不評を買っています。
そもそもクルマ関連では燃料にもガソリン税や軽油税に加えて消費税も課されており、クルマを所有する人はすでにかなりの税金を払っています。そのため、不必要な税は撤廃すべきとの意見も出ているのが現状なのです。
※ ※ ※
昨今の新車は高額化しているため、手頃な価格の中古車を購入する人も増えているほか、スポーツカーなど趣味性の高いクルマは市場全体としては縮小傾向にある反動で、「旧車・ネオクラシック」が人気となっています。
そういった古いクルマに乗る人の負担が高くなる今の税法は、まるで「旧車いじめ」の様相を呈しているとも言えます。
一方で自動車産業は日本経済の根幹でもあり、新車が売れなければ自動車メーカーは業績が上がらず、従業員の給料も上がりません。
そのサイクルでは「新車が売れる=経済が好転する」が正義なのですから、新車や環境性能に優れたクルマを優遇する税制はある意味正しいのかもしれません。しかし、古いクルマに乗り続ける人の苦しい現状も理解してほしいものです。
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