世界初公開の「小さな高級車」いきなり車名変更! 新車発表から「わずか“6日”」で急転直下の大決定! 何があった!?
くるまのニュース / 2024年4月17日 20時10分
ステランティスジャパンは、イタリア車ブランド「アルファロメオ」の新型コンパクトSUVの車名を、「ミラノ」から「アルファロメオ ジュニア」に変更すると発表しました。2024年4月10日のお披露目からわずか6日で名称が変更された理由とは、一体何でしょうか。
■わずか“6日”で車名変更!その理由とは
ステランティスは2024年4月16日、同社が販売するイタリア車ブランド「アルファロメオ」の新型コンパクトSUVの車名を、「ミラノ」から「アルファロメオ ジュニア」に変更すると発表しました。
同社はこの新型コンパクトSUVを4月10日に新型ミラノとして発表したばかりで、わずか6日で新型車の名称が変更されたかたちです。
この背景には一体何があったのでしょうか。
新型アルファロメオ ジュニア(以下、新型ジュニア)へと名称を変更したこの新型コンパクトSUVは、2019年に生産を終えたコンパクトカー「ミト」の後継として同ブランドの入門モデルの役割を担う、Bセグメントの比較的小さなSUV。
ボディサイズは全長4170mm×全幅1780mm×全高1500mmで、身近な国産車でいえばトヨタ「ヤリスクロス」と同等の大きさ。取り回しや実用性に優れたサイズが魅力です。
搭載するパワーユニットは1.2リッター直列3気筒エンジンに電気モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様車「IBRIDA」のほか、2種類のフル電動(BEV)仕様車「ELETTRICA」と「ELETTRICA VELOCE」の3タイプを設定し、最上級モデルのELETTRICA VELOCEは最高出力243馬力と、コンパクトなボディから想像できないような高出力を発揮します。
また駆動方式は前輪駆動(FF)と全輪駆動(AWD)を設定。パワーユニットや多様なニーズに応えるラインナップとしています。
そんな新型ジュニアが今回名称を変更するきっかけとなったのが、イタリア政府当局による発表です。
それは「アルファロメオが新型コンパクトSUVに用いた“ミラノ”という名前は、使用が法律で禁止されている」というものでした。
ミラノ市はアルファロメオが創業した地であり、現在も本拠地とする、同社と歴史的な繋がりのある都市です。
アルファロメオはこの地名を重要なモデルの車名へと採用することで、ミラノ市や歴史への敬意を表すとともに両者の精神的な繋がりを象徴する意味合いも示していました。
またアルファロメオは、車名にミラノという名を選択することは、すべての法的要件を満たしているともあらためて述べていますが、その一方で相互促進の精神から、イタリア政府当局の要求にも理解を示し、車名をミラノからアルファロメオ ジュニアへと変更することを決定したといいます。
この新たに採用されたジュニアと言う名は、1966年に登場したジュリアシリーズの「GT1300ジュニア」に由来するもの。
89馬力を発揮する1.3リッターエンジンを搭載し、最高速度は170km/hを超える高いパフォーマンスとドライビングプレジャーを備えることから、当時のアルファロメオのラインナップにおけるベストセラーとなり、9万2000台以上も販売された伝説的なモデルの名称です。
今回の発表について、アルファロメオのCEOであるジャン・フィリップ・インパラート氏は、以下のようにコメントしました。
「私たちは、この決定がブランドの歴史に刻まれることを十分に認識しています。それは大きな責任ですが、同時にエキサイティングな瞬間でもあります。
アルファロメオ ジュニアという車名は、ミラノと同様にブランドの歴史に強いルーツを持つ美しい名前であり、私たちとともにファンのお気に入りの一つでもありました。
そして当社の製品が生み出してきたポジティブな感情を維持しつつ、いかなる論争を避けるため、そうする必要がないことは分かっていますが、名前を変更することにしました。
また、先日の新型アルファロメオ ジュニアの発表後、オンライン上では当社に前例のない数のアクセスが殺到し、WEBサイトは数時間クラッシュするほどでした。これは私たちの新型コンパクトSUVに対する注目の高さを証明するものであり、非常に刺激的な瞬間に立ち会っているといえます」
※ ※ ※
この新型ジュニアは本国イタリアで発表されたばかりであり、車両価格や日本に導入の有無についての公式情報は現在のところありません。
しかし、前身モデルとなるミトは日本でも展開されていたことから、新型ジュニアの導入される可能性は決して少なくないと言えるのではないでしょうか。
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