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食わず嫌いはもったいない? 『テイルズ オブ アライズ』は「シリーズ未経験者」でも楽しめる意欲的な名作

マグミクス / 2023年11月9日 6時40分

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■人気を実績を兼ね備えている『テイルズ オブ アライズ』

 ゲーム業界の最前線で活躍しているバンダイナムコエンターテインメントは、多数の代表作を抱えており、長年にわたって支持されているシリーズも数多く生み出してきました。

 28年以上の歴史を積み重ね、時代に併せてさまざまな展開を見せてきた「テイルズ オブ」シリーズも、同社が誇る看板シリーズのひとつ。無数のライバルがいるRPGジャンルのなかでも、埋もれることなく存在感を示し続けています。

 本シリーズの幕開けを飾ったのは、1995年に発売された『テイルズ オブ ファンタジア』。RPG黄金期真っ盛りの頃、スーパーファミコンソフトながらボーカルつきの主題歌を完全収録し、勧善懲悪ではない深みのある物語を描写するなど、時代の1歩先を行くエンターテイメント性で当時のゲームファンを驚かせました。

 このほかにも、シリーズの黎明期を支えた『テイルズ オブ デスティニー』、意外な展開でプレイヤーを虜(とりこ)とした『テイルズ オブ ジ アビス』、「正義」を問いかける『テイルズ オブ ヴェスペリア』、初の単独女性主人公でストーリーも高く評価された『テイルズ オブ ベルセリア』などが名を馳せ、特に注目を集めた人気作だけでも枚挙に暇がないほどです。

 そして、現時点における家庭用ゲーム機向けのシリーズ最新作は、2021年9月に発売された『テイルズ オブ アライズ』です。こちらも高く評価され、名作と称える人も後を経たないほど。しかも本作は、今から数えて2年ほど前に発売されたゲームですが、2023年11月9日に有料大型DLC「ビヨンド ザ ドーン」を配信し、魅力的な物語とキャラクター陣をさらに深掘りします。

 これから『テイルズ オブ アライズ』を始めれば、好評を博した本編を楽しんだ後、そのままDLCの「ビヨンド ザ ドーン」まで一気に楽しめます。プレイ済みのファンはこの「ビヨンド ザ ドーン」を楽しむことでしょうが、未経験者が遊び始めるにも絶好のタイミングと言えます。

「でもシリーズ未経験だし、『テイルズ オブ アライズ』だけ遊んでも楽しめるの?」と不安を抱く人もいることでしょう。そうした、潜在的なプレイヤーになる可能性を秘めた皆様に向け、「むしろ今から遊ぶべき!」と一押ししたい理由をお伝えします。

●本編は約半年で200万本を突破! ファンからの人気も高い『テイルズ オブ アライズ』

「テイルズ オブ」シリーズの歩みは長いものの、名を連ねる作品の多くは1作ごとに完結しており、舞台となる世界や登場人物はその都度一新されています。そのため、過去作の知識がなくても、物語を十分楽しめるケースがほとんどです。

 前作と直接繋がっている作品も存在しますが、全体からみれば一部ですし、今回取り上げる『テイルズ オブ アライズ』も完全に独立した単独の作品なので、シリーズ未経験でもなんら問題ありません。

 また本作は、発売初週の世界累計出荷本数が100万本を突破(ダウンロード版含む)。しかもその勢いは発売直後だけに留まらず、2022年4月には200万本を突破したと公式Xで発表されるなど、中期的に見ても確かな結果を残しました。

「売れている=面白い」とは限りませんが、時間が経つほどプレイしたユーザーの声が広がるため、期待外れならほどなく失速します。ですが本作は、発売後から約半年を経て、出荷本数が2倍に増加しており、プラス評価の口コミが人気を後押ししたものと思われます。

 売り上げだけでなくシリーズファンからの支持も厚く、2021年に行われた歴代キャラクター人気投票では、『テイルズ オブ アライズ』に登場した「テュオハリム」が堂々の第1位に。そして本作の主人公「アルフェン」も、第3位に食い込む躍進を見せました。

『テイルズ オブ ヴェスペリア』の「ユーリ」など殿堂入りした2名がランキング対象外とはいえ、「テイルズ オブ」シリーズは両手の指でも数えきれないほどの作品がリリースされています。

 そうしたシリーズの過去キャラクターたちと肩を並べて競い、第1位と第3位を獲得する人気ぶりは、彼らが活躍した『テイルズ オブ アライズ』自体が確かに支持された証と言えるでしょう。

 売れ行きも好調で、ファンの支持も厚い『テイルズ オブ アライズ』。この時点で完成度の高さに疑問の余地はないほどですが、続いては未経験者でも楽しめるその特徴や魅力に迫ります。

■ビジュアル・物語・バトルも大きく変わった『テイルズ オブ アライズ』

●キャラクターデザインも一新され、かつてない雰囲気に変化

期待高まる大型DLC「ビヨンド ザ ドーン」

 これまで「テイルズ オブ」シリーズに触れなかった理由は、「たまたま」という人もいれば、本シリーズが持つ要素と合わなかった人もいることでしょう。例えば、キャラクターは毎回刷新されますが、全般的にアニメ寄りのデザインが主体で、全身をデフォルメで表現したグラフィックも数多くありました。

 見た目の好き嫌いは好みで大きく左右するため、絶対の正解はありませんし、どんなデザインでも合わない人が一定数います。アニメ調の「テイルズ オブ」作品に抵抗があったとしても、それも無理のない話です。

 ですが、この『テイルズ オブ アライズ』のキャラクター陣は等身が高くなり、アニメ的な一面もありますが全体的にシックな雰囲気に。言うなれば、「リアルな2次元キャラ」といった方向性を打ち出しています。

 アニメ調が大好きという人から見れば少々残念かもしれませんが、これまでの「テイルズ オブ」シリーズのビジュアルから大きく舵を切ったおかげで、多くの潜在的プレイヤーが馴染みやすい絵柄になっています。過去作のデザインが合わなかったという人も、『テイルズ オブ アライズ』を試す価値は大いにあります。

●年代を問わず楽しめる、重みのあるストーリー

『テイルズ オブ アライズ』は物語の評価も高く、結末に至る道筋へと導く力強さも兼ね備えています。詳しく語るとネタバレになってしまうので、概要だけに留めておきますが、長き隷属からの脱却を目指して支配層に立ち向かう反攻の物語は、多くの人が共感する王道感に満ちています。

 話題性を求めて奇をてらったキャッチーな切り口を選ぶ作品もありますが、本作の物語はしっかりと腰を据え、重みのある戦いの日々を浮つかずに描き切っている点も評価を高めている一因でしょう。

 また、支配者側も画一的な「悪」ではなく、支配と被支配の構造がもたらす悲劇と残酷さが、盛り込まれており、大人から見ても興味深い点がいくつもあります。そのため、老若男女を問うことなく、幅広い年代が楽しめる作品に仕上がっています。

●腕に覚えがあるゲーマーにもお勧めできる『テイルズ オブ アライズ』のバトル

 ビジュアルや物語と同様、敵とのバトルも本作における重要な要素のひとつです。そもそも「テイルズ オブ」シリーズは、1作目からバトルにアクション性を取り入れ、敵と直接戦う手応えや達成感を提供してきました。

 ですがベースはRPGなので、アクションがありつつもターン制RPGの要素も取り入れるなど、RPGとアクションの中間に位置するようなシステムになっており、ゲームバランスもそれに準じたものでした(やり込み要素などは除く)。そのためゲーム慣れした人には、本シリーズのバトルは少々物足りなかったかもしれません。

 その点も『テイルズ オブ アライズ』は一新しており、バトル部分はよりアクション性が増しました。例えば一般的なRPGはリソース(MPなど)がある限り、魔法でHPを回復し続けられます。それは本シリーズも同様で、こちらでは「術技」のなかに回復する術が存在します。

 敵からダメージを食らっても、リソースがあればいつまでもHPを回復でき、その間に少しずつ敵のHPを削って倒しきる。こうした持久戦は多くのRPGでお馴染みですが、『テイルズ オブ アライズ』はその路線と決別しました。

 本作における回復・支援系の術技の使用回数は、「キュアポイント」で制限されています。未経験者に分かりやすく伝えるなら、「冒険の最中、術技で回復できる回数が決まっている」と考えてもらえれば概ね正解です。

 キュアポイントは、特定の場所か宿屋で休むか、もしくは高価なアイテムを使わないと回復できません。そのため、前述した持久戦のような戦い方は向かず、被害を抑える立ち回りや敵に対して大ダメージを与える的確な戦術などが重要になります。

 システムを理解し、操作を熟知し、適切な判断を下し、対応する。それはつまり、「ゲームをより深く楽しむ」という行為に他なりません。『テイルズ オブ アライズ』は、手応えが増した分だけ難しくなったとも言えますが、ゲームが本来持つ面白さを追求した作品でもあるのです。

 ただし、闇雲な高難易度になったわけではありませんし、後日の無料アップデートでより易しくなった難易度「イージエスト」も追加されました。がっつり遊びたい人は従来の難易度で、サクサク楽しみたい人は「イージエスト」と、幅広い層にオススメできる間口の広さは、『テイルズ オブ アライズ』でも変わっていません。

* * *

 売り上げも好調で評判もよく、人気投票の結果も上々と、複数の角度から見ても評価の高い『テイルズ オブ アライズ』。従来のシリーズから変化した部分も多いため、これまで『テイルズ オブ』を敬遠していた人も、プレイを検討する価値が十分あります。

 しかも今からプレイする場合、本編を楽しんでからすぐに大型DLC「ビヨンド ザ ドーン」まで突き進めます。間隔を開けることなく一気に両方楽しめるのは、これから遊ぶプレイヤーだけの特権でしょう。また、まとめて遊ぶ予定なら、本編と「ビヨンド ザ ドーン」がセットになった『テイルズ オブ アライズ – Beyond the Dawn Edition』の購入もオススメです。

 25年を超える人気シリーズの最先端でありながら、シリーズ未経験者にもイチ押しな『テイルズ オブ アライズ』。これから冷え込むこの時期、家でじっくりと本作を楽しむのも一興です。

(臥待)

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