1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 面白ネタ

「シャーマンキング」作者の故郷・蓮田村のお寺に「武井コーナー」が。住職の想いとは?

マグミクス / 2020年12月17日 17時10分

写真

■12月のシャーマンキング、そして年末記事の壮大な予告!

 12月に入り「シャーマンキング」の話題が目白押しです。皆さんご存じの月刊誌「なかよし」では、鵺澤京先生によるスピンオフ作品『SHAMANKING&a garden』が連載開始となりました。元はチーム・ハオ”花組”として登場し、『SHAMANKING THE SUPER STAR』ではふんばり温泉の仲居をやっている3人娘カンナ・マチルダ・マリオンの過去を描く物語です。

 筆者はこの歳で初めて「なかよし」を購入しましたが、誌面の端々に少女雑誌的な雰囲気が散りばめられているなかでのシャーマンキング作品というのは、新鮮なものがありますね。ぜひ一度お手に取ってその雰囲気ごと感じてみてください。コミックスを待つだけでは得られない楽しさがあると思います!

 また今回の「少年マガジンエッジ」でも、久しぶりに『SUPER STAR』と『マルコス』が両方とも掲載されています。それだけでなく、どちらも非常に重要なことを描いている回になっており、前回掲載したインタビューにもあった、「来年は『SUPER STAR』の次の構想が実現に向けて動き出す……」という部分にも大いに関連した内容となっています。ご注目ください!

 さて「シャーマンキング」で年末と言えば、「恐山ル・ヴォワール」を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。本連載ではその時期に合わせて、葉たちの足跡を追うレポートを数回に分けて掲載します。

 それにあたり筆者は、恐山が冬季閉鎖される直前の10月末~11月初頭にかけて青森県に赴き、取材をしてきました。「原作で描かれた場所はどこで、それが現在はどうなっているのか」を中心に紹介していきますので、どうぞご期待ください!

 そして今回は、その機会にどうしても訪れたかった場所、作者・武井宏之先生の出身地・青森県蓬田村にある寺院、正法院(しょうほういん)への訪問レポートをお送りします。

 ここのご住職は、原作に登場するアンナの数珠「1080」と、葉が媒介として本家から託された「フツノミタマノツルギ」を自作されています。そこに至った経緯や、ご住職の想いについてお話を伺ってきました。そこには、単に武井先生を幼少期からご存じだったから――というだけではない理由があったのです。

■住職が劇中のアイテムを自作した理由とは?

ご住職が石材屋に依頼して製作した「フツノミタマノツルギ」。緋色は無理だったができるだけ近い石を選んだとのこと

 正法院は、蓬田駅からほど近い道沿いにあります。横には「阿弥陀川」が流れており、これが葉の持霊・阿弥陀丸の由来のひとつだそうです。幼少期の真冬、武井先生はここに弟をソリに乗せて浮かべ、流されていくのを腹がよじれるほど笑って見ていた……という馴染みのある川です(汗)

 さてご住職が「シャーマンキング」を深く知るようになったのは、2017年夏にJR東日本が発行した「トランヴェール」の特集がきっかけとのこと。武井先生が円空(えんくう)上人の足跡を追う特集で観音菩薩坐像を拝観しに来た後だったと言います。ではそこで作品に感銘を受け劇中のアイテムを自作した……だけではありません。ご住職の想いというのは少し別のところにあったのです。

「1080」や「フツノミタマノツルギ」は、本堂の奥に設置された「シャーマンキングコーナー」に飾ってあるのですが、実は本堂に入ってすぐ横には、新海誠監督の作品「雲のむこう、約束の場所」(2004)をはじめ、実写映画のロケなどで蓬田村が使われたということを示す自作の資料が置かれています。そしてその横には「ローマ法王に米を食べさせた男」(講談社)と「奇跡のリンゴ」にまつわる本が……。

 これでピンと来た方は鋭いと思いますが、ご住職の想いというのは、蓬田村の発展だったのです。米とリンゴの本に共通しているのは、ブランド化の重要性です。そのための手段としてご住職は「アニメやドラマによる町おこし」的なものをずっと思い描いていたわけですね。

ご住職が自作された「1080」。劇中ではヒロイン・恐山アンナが持っていた数珠で、もっと巨大だが、これはこれで本当にありそうである

 そこで、同村出身の先生の漫画が売れていると知り、大きなきっかけを得たご住職は、人が訪問したくなるように「1080」と「フツノミタマノツルギ」を自作したのです。ですからご住職は、見学に訪れたファンのことをよく覚えていて感謝していました。ただ、そこから先の発展はご住職ひとりの努力でどうにかなるものではありません。「シャーマンキング」が村の多くの人たちにとって「きっかけ」になればと願う次第です。

 ところで「シャーマンキング」コーナーには、円空上人の観音菩薩坐像……の複製品があります。最初は本物を飾っていたものの、周囲から物騒だといろいろ言われたとか(笑)本物は奥の間にありますが、筆者はご住職と話が弾み、ありがたいことに本物を拝見できました。その同じ部屋に「仏ゾーン」のイラストが置かれていましたよ。

 この他ご住職からは、武井先生のご先祖にまつわる先生も知らない凄い話を聞いたりもしたのですが、それはまた別の機会にでも。この有意義な取材で勢いを得た筆者は、一路、下北半島へと向かいます。どうぞ年末のレポートを楽しみにお待ちください!!

(タシロハヤト)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください