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ロボット開発の今と未来、三菱電機の担当者に聞いた自動化推進の鍵とは?

マイナビニュース / 2024年4月22日 14時14分

また、さまざまな機器に対してトラブルや課題を感じた時に、それぞれの機器ベンダに相談する場合、問題の切り分けに時間がかかるなど、時間と労力が必要となることもあるが、三菱電機1社に相談できる環境とすることで、そうした心配を排除できるようになるため、安心につながるだろうと菅原氏は言う。

さらに自動化の推進に向けては、「データの活用が重要になる」という考えから、顧客の現場で生み出された動作データなどを収集、そこから付加価値のあるデータを導き出し、顧客に還元している。近年はトータルソリューションの提供ができるような状態監視ソフトウェアやシミュレーションソフトウェアなど、各種ソフトの開発に注力しており、「いよいよ1社でさまざまな相談に乗れるステージに来たかなと思っている」と、強気の姿勢をみせていた。

そうして開発されたソフトとして、例えば3Dシミュレーションソフト「MELSOFT Gemini」では、三菱電機の製品はもちろん、最終的に顧客がどのロボット製品を使うかを想定し他社のロボット製品部品合わせて約3000種類のデータを標準装備、マウス操作で簡単にシミュレーションを行う環境を構築したという。

また、同社ではAI技術「Maisart」を活用したティーチングレスロボットシステム技術や、遠隔操作ロボットの開発による人が現地まで移動しなくても現場の作業ができる仕組みなど、人手不足解消につながるあらゆる技術を開発していることに加え、パートナーとの連携強化も図っており、すでにロボット関連だけでも200社以上と協力、より顧客ごとにあわせた形での提案ができるように事業展開を図っているとした。
自動化推進に向けた未来を考える

今回、取材の一環として、自動化に対して必要な機器などのものづくりを「見て」、使いこなせるノウハウを「学び」、実現したい手法を「試す」ことが出来る“自動化を支援するための施設”として2018年7月に設立された東日本FAソリューションセンター(東京・秋葉原)を見せてもらった。

取材時、施設内には同社の産業用ロボット「FRシリーズ」として、2023年10月より受注を開始した同シリーズ最大リーチ・最大可搬を実現した「RV-35/50/80 FR」(35kg、50kg、80kg可搬)の実機や、2023年3月より発売開始した、バッテリレスの高性能モータを搭載した「RV-12CR-D」の実機が展示してあった。2018年の設立以降、随時施設内の展示も変更しており、その時々の最新ソリューションを体感できるという。

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