「15歳当時の私と似た状況にいる女の子たちが、このアルバムを聴いてパワーを得て、人目に左右されずに自分たちがやりたいことをやっていいんだということに気づいてほしい。間違えてもいいし、叫んだっていいし、自分のしたいことをすればいい」Interview with beabadoobee about “Fake It Flowers”

フィリピンのイロイロ市生まれでロンドン育ちのシンガー・ソングライター、ビーバドゥービーことビー・クリスティがデビュー・アルバム『Fake It Flowers』をリリースした。「15歳の私がそのまま詰まった作品」と20歳の彼女が語る今作は、過去の自分に宛てた手紙のような趣もあるプライベートでパーソナルな一枚。90年代のギター・ロックにインスパイアされたサウンドにのせて、思春期の真っ只中にいた彼女の心に刻まれたほろ苦い記憶が衒いのない言葉で綴られていく。ただしこのアルバムは、かつての彼女のように今も何かを抱える誰かに向けて届けられた作品でもある。「相変わらずの私／相変わらずの私／でも、あなたも同じでしょ？」（“Care”）――昨年行ったメール・インタヴューに続き、今回は電話インタヴューで彼女に話を聞いてみた。（→ in English)


―このコロナ禍ということもあり、慌ただしく気持ちが落ち着かない日々が続いているかと思いますが、最近はどのようにして過ごされていますか。


beabadoobee「コロナウイルス自体はもちろん良くないけれど、私自身はこのコロナ禍を健康的に過ごせています。家族やボーイフレンドとずっと一緒だし、精神的にはすごく良い状態を保てている」


――音楽活動に影響は出ていませんか。


beabadoobee「いいえ、そこまでは。もちろんツアーはできなくなったけど、ライヴ以外にも代わりにできることはあるから。ライブパフォーマンスは無理だけど、バンドと私でリスナーの人たちと関われるような活動を試みてはいるしね。ライティングにもあまり影響はしていない。ちょっと出かけたりはできるから、アルバムの後もバンドには会って一緒に曲を書いたりもしていますし。だから、結構私の音楽活動は前とあまり変わらないです」





――実は今年の初めにスティーヴン・マルクマスにインタビューする機会があって、ポートランドであなたと会った時の話を楽しそうにしてくれました（※クリスティは昨年、“I Wish I Was Stephen Malkmus”という曲を発表して話題に）。「まだやんちゃだった頃の自分を思い出して親近感が湧く」って。デビューしてわずか２年と少しの間に周りの環境は大きく変わったと思いますが、自分ではこの変化をどのように受け止めていますか。



beabadoobee「良い意味でも悪い意味でもすごく変わりました。突然の変化と注目に慣れるのが大変だった。こんなに人から注目されたことってこれまで一度もなかったから大変。でも、自分自身を失わずにいることを心がけています」


――今はもう慣れましたか？


beabadoobee「慣れることは一生ないと思う（笑）。私は自分が好きなことをするタイプの人間だし、人の反応と共存して行動したり生きていくタイプではないから。でも、人の反応を気にせずに自分の姿勢を貫けば、変化や注目に左右されず自分自身がハッピーな毎日を送れると思います」


――今回のデビュー・アルバムについて、インタビューで「どの曲もとても個人的なもので、世界に披露するのは怖かった」と発言されていたのが心に残っています。その気持ちは、実際にアルバムがリリースされた今も変わらないですか。あるいは、その怖さはどのようにして克服できたのでしょうか。


beabadoobee「まだ怖さはあります。自分のパーソナルな曲が世の中の自分以外の人たちに聴かれているのだから。でも、“曲を聴いて救われた”とか“インスパイアされた”というリアクションを得ると、私はそもそもこのために曲を作ってるんだと実感できる。それで怖さを克服できるんです」


――アルバムについてはすでに多くの賞賛、様々な声があなたの耳に届いているかと思いますが、私はあなたの音楽の、正直で、繊細で、けれどユーモアを忘れず、痛みも優しさも、後悔も希望もすべてありのままさらけだすようなところに惹かれました。あなたにとって今回のアルバムはどんな作品になりましたか。


beabadoobee「15歳の私がそのまま詰まった作品。成長するティーンエイジャーの私の気持ち、経験がそのまま表現されているのがこのアルバム。15歳当時の私と似た状況にいる女の子たちが、このアルバムを聴いてパワーを得て、人目に左右されずに自分たちがやりたいことをやっていいんだということに気づいてほしい。間違えてもいいし、叫んだっていいし、自分のしたいことをすればいい。ミスをしなければ、何も学べないしね」







――自分で気に入っているのはどんな部分ですか。


beabadoobee「すごくパーソナルでガーリーなところ。すごくノスタルジックだし、このアルバムの全ての曲で、あらゆるムードが表現されています。皆がベッドルームでアルバムを聴いて、それぞれに曲とつながりを感じてくれることがこの作品のゴール。作っていて私自身すごく楽しかった」


――『Fake It Flowers』というタイトルはどうやって付けたんですか。


beabadoobee「私がデモを携帯にレコーディングする度に、自動的に“Fake It FLowers”っていうタイトルで保存されていたんです。ボイスメモってロケーションをそのままタイトルにしてるんだと思うんだけど、私がロケーションを変えても、なぜかずっとそのタイトルで保存されていて。“Fake It Flowers”っていうすごく可愛い花屋さんがあるんだけど、最初は多分そのロケーションを拾ったのかもしれない。でもなぜか、家でレコーディングしても家の外でレコーディングしても、必ず“Fake It Flowers”になっていて。“Fake It Flowers”って、皆がそれぞれに自由に解釈できる言葉だなって思ったし、それをアルバムタイトルにすることにしたんです」






――今回のアルバムには、あなたがこれまで経験してきた様々な場面、その瞬間瞬間のあなたの感情が包み隠さずパッケージされた曲が並んでいます。今作を制作する上で大切にしていたのはどんなことでしたか。


beabadoobee「できるだけ自分自身のサウンドにすること。他の人の意見にオープンでありつつも、彼らの意見を取り入れつつも、私自身のデビューアルバムだから、私らしいサウンドであることは絶対に守ることを意識していました」


――“私らしいサウンド”とは？


beabadoobee「ノスタルジックなサウンドにしたかったんです。私が子どもの頃から聴いてきた音楽は、ママが聴かせてくれてたアラニス・モリセットとか、当時の素晴らしい女性アーティストたち。彼女たちへのオマージュのようなサウンドを作りたかった」


――今回のアルバムにインスピレーションを与えた音楽がApple Musicのサイトにプレイリスト（※スマッシング・パンプキンズ、サッカー・マミー、グライムスetc）として公開されています。サウンド面で新たにチャレンジしたことなど教えてください。


beabadoobee「アルバムでは初めてスクリーム（叫び）に挑戦しました。すごく楽しかった。ずっとやりたいと思ってたんだけど、今回初めてそれに挑戦してみたんです」




――例えば“Charlie Brown”や“Together”では、過去の自傷行為について触れられています。聴いていて痛みを伴うような曲ですが、逆にこうして音楽という形で自らオープンにして誰かと共有することで、その痛みが少しは和らぐといいますか、そうしたセラピー的な意味合いもあなたの中にはあったりするのでしょうか。


beabadoobee「曲を書くことで、孤独が和らぐ。独りじゃないって思える。胸につっかえていたものがとれるというか、頭がスッキリするんです。リスナーの皆も曲につながりを感じることができるのはそこだと思う。作っていて私自身の孤独も和らぐから。音楽は、私にとって常にセラピーとして存在しています」


――そのために曲を書き始めた？　それとも、段々と曲の書き方がそうなっていったのでしょうか。


beabadoobee「孤独や悲しみから気をそらすために曲を書き始めました。音楽を書くことで、自分のマインドは大丈夫、健康的だって思えるから」


――そうした曲作りのスタンスといいますか、自らの痛みや暗い部分と向き合い、そうしたものと折り合いをつけることで音楽を生み出すという意味において、あなたがこれまで心を動かされたり、共感を覚えるミュージシャンをあげるとするなら誰になりますか。


beabadoobee「沢山いるけど、自分自身を正直にうまく表現しているアーティストは皆素晴らしいと思う。彼らが音楽を作っている理由はそれだし、私も同じだから共感します。特に女性アーティスト。名前はすぐに出てこないけど、最近の音楽シーンはそのスタンスで曲を書いている素晴らしい女性アーティストだらけだと思う」






――“Sorry”はドラッグによって人生を台無しにされた友人についての歌で、この曲の中であなたは、その友人に対して自分は何もできなかったことを後悔し、謝罪しています。ただ、この曲は単に自分の経験をオープンにして、自分の感情を吐露した曲というよりも、双方の立場で同じような境遇に置かれているかもしれない誰かに向けて書かれた曲なのでは、という印象を受けました。こうした曲を書くに至ったきっかけを教えてください。


beabadoobee「その友人と何度か電話で話して、その会話からインスピレーションを受けたんです。話す度に申し訳ないなって気持ちになって。だから、曲を通してその気持ちを表現しました。私にとっては、自分自身の気持ちを理解するのにそれが一番簡単な方法なんです」


――例えば、〈Dirty Hit〉のレーベルメイトでもあるThe 1975の マット・ヒーリーは、ドラッグやメンタルヘルスの問題について、作品を通じて、あるいは音楽活動の外においても積極的に意見を発信してきた一人でもあります。あなた自身にとっても、そうした問題はもっとオープンに語られるべきだし、シェアされる必要があると実感するところは大いにあるものですか。


beabadoobee「もちろん。自分自身の気持ちを表現するなら、制限なんて設けずに表現したいだけ表現すべきだと思う。話したいこと、伝えたいことは人それぞれ。音楽は、まず自分自身に語りかける作品であるべきだし、そこにルールを設定してしまったら、それが難しくなってしまいますよね」


――ちなみに、どんな時に曲が書きたくなりますか。ビーバドゥービーの曲が生まれる瞬間、あるいは曲作りのインスピレーションになっているものが知りたいです。


beabadoobee「どんな時でも。前は、曲を書くのは殆どが悲しい時でした。でも今は、いつでも書けるようになったんです。悲しみに限らず何かを感じたら、その気持ちを整理するために曲を書きます。曲を書き始めるのっていつでもどこでもできる。『Fake It Flowers』に関しては、インスピレーションは私の人生でした。これまでの経験、私が聴いてきた音楽、見てきた映画や写真の全て。インスピレーションはどこにでも存在してるもの」


――どんな音楽を聴いたり、映画を見るんですか。


beabadoobee「音楽は、最近のポップ・ミュージックや女性アーティストたち。映画は、女の子向けの青春映画とか、ギャングスター映画とか」






――“Emo Song”では、子供の頃の経験が、その後の人生にどのような影響をもたらすかについて歌われています。仮にもし今の自分が子供の頃の自分に何か言葉をかけてあげられるとしたら、どう語りかけますか。


beabadoobee「最終的には何事もうまくいくもの。心配しなくて大丈夫よってことを伝えたい。昔の私は希望を必要としていたと思う。それを持つべきだということを子どもの頃の自分に教えてあげたいです」


――大きな質問になりますが、ミュージシャンになることは、自分をどう変えてくれた、どう成長させてくれたと思いますか。また、今回初めてのアルバムを作ることを通じて気づいたことや学んだこと、あるいは自分自身について再発見したことなどあれば教えてください。


beabadoobee「何もないところからすごいペースで物事が進んでいって、それを経験してこなしていくことで成長したと思う。自分自身のことを沢山学んだ。もっと語るべきこういう気持ちがあるな、とか」


――それはどんな“気持ち”ですか？


beabadoobee「今の時点ではまだ秘密（笑）」


――じゃあ、デビュー・アルバムという一つの節目をへて、歌うテーマや取り上げるトピックが変化していくような予感が芽生えている？


beabadoobee「そうですね。既に新しいトピックも見えているし、その変化は自分で既に感じている。既に何曲か書いているしね。曲を書くことで、自分自身もより良い人間に成長し、変化していると感じます」


――そういえば、 88rising が主催したイベント「ASIA RISING FOREVER」での演奏、映像を拝見しましたが素晴らしかったです。「ASIA RISING FOREVER」はアジア系アメリカ人の市民権と人権の推進、そしてすべての人にとって公正で公平な社会を作ることを目的とした使命を持つイベントでしたが、参加を決めた経緯、理由を教えてください。そうした社会的なメッセージを発信するような歌も、自分ができる範囲で歌っていきたい、あるいはそういう活動にも向き合っていきたいという思いも芽生えていたりするのでしょうか。


beabadoobee「出演者がすべて素晴らしいアジア人アーティストだったし、音楽業界におけるこのコミュニティの一員でいたいと思ったから。そして、素晴らしい作品を作っている新しいアジア人のアーティストたちを見てみたいという気持ちもあった。同じ環境から出てきたアーティストたちがそれぞれにどんな音楽を生み出しているかを見れたのはすごくクールでした。社会的なメッセージは、それが自分の人生に関わっていれば今後触れることもあるかもしれない。さっき話したように、私の音楽は自分が感じることを曲にする。それを聴いたリスナーが自分は独りじゃないと思えること、心配しなくても結果上手くいくということを私の音楽から感じてもらえることが私が曲を書く上でのゴールなんです。少なくとも、『Fake It Flower』でのゴールはそれだった。自分自身が書きたい曲を書くというスタンスはこれからも変わらないと思う。私、自分以外のことを考えるのが面倒くさいくらい怠け者なんです（笑）」


――（笑）最後に、今一番やりたいこと、今一番いきたい場所、今一番会いたい人を教えてください。


beabadoobee「日本に行きたい！　まだ行ったことがなくて。日本に行けてないことは、パズルで最後のピースがみつからないフィーリングと似ている（笑）。日本に行って、カラオケに行ったり日本食を食べたり、服をみたり、いろんなことがしたい。楽しめる確信があります。あとやりたいことは、休みをとること。アルバム制作とプロモーションで今すごく疲れてるから、休暇をとってどこかに行きたい。今回のアルバムは、自分自身でも本当に誇りに思えている。すごく頑張ったと思うから、今はゆっくり休みたい（笑）。東京ではものすごいエネルギーが必要だろうから、多分今は行かないほうがいいですね。行く時は、絶対に準備万端な状況で行きたい。会ってみたいのは友達（笑）。最近忙しいのとコロナで全然会えてないから」


――ありがとうございました！


beabadoobee「こちらこそ、ありがとう！」








text Junnosuke Amai
edit Ryoko Kuwahara






beabadoobee（ビーバドゥービー）

『Fake It Flowers（ファイク・イット・フラワーズ）』
Now on Sale
（Dirty Hit ）


*日本盤はボーナストラック(1曲）、歌詞対訳、ライナーノーツ付

＜トラックリスト＞
1. Care
2. Worth It
3. Dye It Red
4. Back To Mars
5. Charlie Brown
6. Emo Song
7. Sorry
8. Further Away
9. Horen Sarrison
10. How Was Your Day?
11. Together
12. Yoshimi, Forest, Magdalene
13. First Date (ボーナストラック)



フィリピンのイロイロ市生まれロンドン育ちのビー・クリスティによるソロ・プロジェクト。2017年から本格的に音楽活動を開始し、ティーンエイジャーの持つ不安定さを上手く捉えた楽曲がZ世代の若者を中心に人気を集める。ファースト・トラック「Coffee」が数日で30万回以上ストリーミングされる。2019年には「Loveworm」と「Space Cadet」の2枚のEPをリリースしNMEアワード「Radar Award(新人賞)」を受賞。 BBCが有力新人を選出する名物企画「Sound of 2020」にノミネート、今年に入るとThe 1975のUKアリーナ・ツアーのサポートアクトを務める。Powfu(パウフー)のヒット・シングル「death bed」にフィーチャーされ、米Billboard”Hot Rock & Alternative Songs”チャート１位を獲得、TikTokで41億回、Spotifyで5億回の再生を記録し全世界の配信チャートを席巻している。2020年10月にデビュー・アルバム『Fake It Flowers』をリリースする。









Born in Iloilo City of the Philippines, raised in London, Bea Kristi, beabadoobee released her debut album “Fake It Flowers”. Twenty this year, the album is a personal letter to fifteen-year-old self. With tunes inspired by the 90s guitar and rock, the music captures the bitter youth memories amid her teenage years. The album is for those who are genuinely struggling. In continuation of our interview by mail last year, we were able to interview her through the phone.


-With COVID, there were lots of changes. It might have stressful at times, how have you been?


beabadoobee : Despite how bad COVID is, it was very healthy being with my family and boyfriend. It has been pretty good for my mental health.


-Has the music industry been affected?


beabadoobee : Not really. I was supposed to go on tours but that didn’t happen. It is about finding different alternatives beyond replacing live shows. My band and I have been somethings that interact with the people listening to my music. Writing has not been bad either. I did manage to go away and write a bit with my band as well as released “Fake It Flowers” so I’m pretty good.







-In the start of this year, we had an interview with Stephen Malkmus. He seemed to have enjoyed meeting you in Poland. (Kristi released a song called “I Wish I Was Stephen Malkmus”). Many said the song reminded them of their youth. After two years from the debut, you mentioned that there was a big change in your surroundings. How did you accept this change?


beabadoobee : Yeah, like for the good and the bad. I think it’s me trying to get used to the sudden change and attention. I am never used to this much attention so it’s like always such a trip for me. It’s like as long as I remain myself.


-Do you think you got used to it?


beabadoobee : I don't think I will ever get used to it for the rest of my life. I’m the type of person that does whatever I want and not think about the repercussions or how people would perceive me. Because of this attitude, people's perception of me is always different. As long as I remain grounded and not care what everyone thinks about me, I would be the happiest person alive.


-For this album debt, you mentioned in an interview that your music so personal that you weren’t sure how it would be received. Now that this album is released, do you feel the same? If not, how did you overcome the fear?


beabadoobee : I’m still kind of scared, but now that it’s out in the world and people are listening to my songs. I think all the messages that I have been receiving saying that it helped a lot of individuals and inspired some girls. At the end of the day, that's the reason why I am making music in the first place.


-There is a lot of positive comments about your album. Your voice is heard by various people. I felt that your songs were honest, sensitive yet humorous at times. It genuinely describes the emotions of pain, kindness, regrets and hope. What do you think about this album?


beabadoobee : It’s to my fifteen-year-old self, it’s everything I needed to hear as a teenager growing up. I hope that girls who are like me when I was fifteen can listen to the album and feel empowered and do everything they want. To not care about what people think, and it’s ok to make mistakes, it’s ok to be loud and do whatever you want and learn from your mistakes.








-Which part do you like most?
Its personal, girly, yet nostalgic. There is a song for every mood.
I wanted people to dance with it in their bedrooms. That was the main goal. I enjoyed making it as well. 

Where did the title “Fake it Flowers” come from?


beabadoobee : Every time I recorded a demo on my phone, it would automatically save as “Fake it Flowers” for some reason. Voice memos usually save as its location, but it continued to say “Fake it Flowers” despite me moving locations. There is not “Fake it Flowers” near my house, but there is a really cute flower shop called “Fake it Flowers”. I just really like the name because it’s open to interpretation so I chose it for my album title.







-In this album, you included your personal experience and the emotions attached to those times. Each of these emotions is packed into the songs. To make such music, was there anything you were cautious about.


beabadoobee : 
Although I was open with everyone’s ideas and people’s opinions. I did want to keep my sounds because it was my debut.


-What are your sounds?


beabadoobee : I want it to be nostalgic. All the music I listened to growing up, my mom used to play like Alines Morissette, I fell into this rabbit hole of amazing female artists at the time. I wanted to pay homage to that.


-The songs that inspired this album are now on Apple Music playlists.
(The Smashing Pumpkins, Soccer Mommy, Grimes). Is there anything you tried in terms of the sounds?


beabadoobee : Well, I did some screamers. That was fun. I always wanted to do the screamers.


-In “Charlie Brown” and “Together”, you discuss self-harm. It is very painful listening to that but openly discussing it in music, reduces the pain. Did you intend it to be a form of therapy?


beabadoobee : Yes, it makes me feel less alone, The more I get off my chest the less baggage I have in my mind. Knowing that people can relate to it and getting messages like, “Oh my god, this is so relatable to what I am going through right now” it makes me feel less alone. It makes it worth singing.


-Is that the reason why you started writing songs? Or did your songs naturally turn out this way?


beabadoobee : I started writing music as a distraction. That was one of the things I used to do to distract myself from feeling sad. Music was always something I put my mind on that was healthy.


-To face one’s pain and dark past, putting them together to make music, What are musicians that you resonate with or you are inspired by?


beabadoobee : There are a lot of artists at the moment that is using music to express themselves. I can see why they do it and I’m pretty sure that's why they do it. Every girl in the music industry is good at doing that I can’t name out anyone. There are so many great female artists in the recent music scene that writes music that way.







-The song “Sorry” was about a friend who ruined their life from drugs. In the song, you are apologizing to that friend for not being able to do anything. Instead of openly expressing your emotions, you took a perspective of someone in both situations. What was the reason you decided to do it that way?


beabadoobee : I had a few phone conversations with her and it inspired me to write this song because I felt bad. It made me reminisce old times. I thought it was important to apologize, and if it was through the song it was the easiest way for me to understand it.


-For example, “Dirty Hit” label mate, The 1975, Matt Healy had mental health and drug problems. Through work and even outside of the music industry, he actively spoke about those issues. Do you think such issues should be more openly spoken about and shared?


beabadoobee : If you feel that you have to speak about something if you want to express yourself, do whatever you want. If you want to talk about this or that, music should let that out for you. We should not be restricted. If you have rules, it makes it harder to express oneself too. 



-What sort of music do you want to write? When do you think is the moment bebadoobee creates, or get inspired?


beabadoobee : Any moment. I used to have a thing where I could only work if I was sad. You can write a song at any time of the day. For me specifically, if I feel something or need to get something out of my chest. It is whatever you can write whenever you want. "Fake it Flowers” specifically, was inspired by my life, artists and sounds from that era. I enjoy watching movies. Movies, art, photography inspires me. You can find inspiration in everything if you work hard.


-What type of music or movies do you watch?


beabadoobee : I like to watch chick flicks. I like watching gangster films as well.








-“Emo Song” explains how childhood affects one’s life as an adult. If you were to say something to yourself as a child, what would you say?


beabadoobee : I would tell her that it’s going be ok in the end and I am ok. I feel that my younger self needed hope. And I would want to tell myself it's going to be ok.


-How do you think being a musician changed, taught you?


Also, what have you learned through making this album? Did you rediscover anything about yourself?


beabadoobee : It made me grow up. It happened at a really fast pace and out of nowhere. I learned a lot about myself. There was a lot of things I had to talk about and learned about myself.


-So what is that feeling?


beabadoobee :It’s a secret for now.


-With the release of the debut album, the themes you sing about and the topics you discuss, do you think they are slowly changing?


beabadoobee :I’m always going to change, I’m always going to grow. I don’t know myself. 



-88rising hosted an even “ASIA RISING FOREVER”. We saw your performance through video. “ASIA RISING FOREVER” is an Asian American human rights movement, the purpose of the event was to support equality for all people. Why did you decide to perform at this event? What message did you plan to convey through your music? How do you plan to participate in such movements?


It was all filled with amazing Asian artists. I liked how I was a part of this community in the music industry with so many talented people. They were calling for new artists so it was cool meeting new artists. Even from the same place, I grew up from.
As I said before, the main goal for this album was for people to listen to it and understand that it was going to be ok. If you are a girl, it’s ok to be annoying, its ok to be loud. You can do whatever you want to be. The album, Fake it flowers”, was me whining about my problems, that everyone my age has experienced or can relate to. To know that you’re not the only one going through all this.


-Last but not least, what do you want to do, where do you want to go, want to meet the most?


beabadoobee :I want to go to Japan. I feel like if I go to Japan, it’s like a missing puzzle. I think if I went to Japan and experience everything, went to karaoke and ate the food, and experience fashion, it would feel so comfortable. I’d love to go. I want to go on holiday. I guess I’m just really tired. I can tell myself that I worked hard for this album. I need to sleep. I’m so proud of it.
I’m not ready for Tokyo. I want to go to Tokyo but I need to prepare myself. I need to be as cool as hell. I would love to meet my friends. I haven’t seen them in a while.


-Thank you!


beabadoobee :Thank you







text Junnosuke Amai

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