祖母から聞いた沖縄戦 ひとり芝居「ゆんたくしましょうね」 俳優・谷ノ上朋美さん、2月23日に佐喜眞美術館で上演 能登半島地震とマウイ山火事支援に収益金を寄贈

俳優の谷ノ上朋美さん（左）と沖縄ハワイ協会の大城浩会長＝1月21日、那覇市・沖縄タイムス社

　祖母の沖縄戦経験などを舞台化した大阪在住の俳優、谷ノ上朋美さん（51）が23日、宜野湾市の佐喜眞美術館で開く公演の収益金を能登半島地震と米ハワイ州マウイ島の大規模火災の被災者へ寄贈する。（社会部・吉田伸）

　谷ノ上さんの祖母の又吉純子さん（94）＝浦添市＝は沖縄戦中、家族で本島南部に逃げ、両親と妹2人、弟5人を失った。純子さんは自身の祖母と2人だけ生き残った。

　純子さんは詳しくは語らなかったが、谷ノ上さんが聞けたことを盛り込んだひとり芝居「ゆんたくしましょうね」を制作。復帰50年の2022年5月、大阪で上演したのを皮切りに県内17公演を含む全国で41公演を行っている。

　芝居を作っていく上でひめゆり学徒を知り、特別展「ひめゆりとハワイ」を通じてマウイに思いを寄せる。「私にできることはないか」と沖縄ハワイ協会に協力を求め、チャリティー公演の実施が決まった。

　谷ノ上さんは「マウイも能登もまだまだ支援が必要。何カ月過ぎても忘れてはいけない」と話す。収益金は石川県沖縄県人会と沖縄ハワイ協会に贈る。

　開演午後3時。料金は一般3千円、18歳以下千円。6歳以下は要相談。問い合わせはプランニングハウス・ウエスト、電話[phone]（平日午前10時～午後4時）。