“フリー0歳児”藤井貴彦が疑心暗鬼に?「食堂から足が遠のいて…」 “経験と情熱のB型割り”でチャレンジングな日々に【オリコン ライターズ】
ORICON NEWS / 2024年4月28日 18時0分
顔出しNGの敏腕ライターが、注目のタレントの素顔に迫る『ライターズ!』(日本テレビ系)。28日深夜放送は、5月1日に放送される『県民スター栄誉賞』(後7:00)で“開票・進行”を担当する藤井貴彦アナ(52)に迫る…はずだった。冒頭から「それでは、おかけください」と、こちらがもてなされる側となり、そこから藤井アナの“MC力”がいかんなく発揮された。
【集合カット】新しく生まれ変わった『news every.』メンバー
■所ジョージの“振る舞い”に奮闘と発見「MCの視点からとっても勉強になりました」
『県民スター栄誉賞』では、都道府県魅力度ランキングを手掛けるブランド総合研究所と47都道府県、4万7000人のモニターに大規模アンケートを実施。「認知度」「好感度」「地域貢献度」「スター性」「自慢度」という、5つの指標で各都道府県の著名人を評価し、総合1位=県民スター栄誉賞を決定していく。
MCを務める所ジョージとは、本格的なタッグは初となった藤井アナだったが、所流の振る舞いを堪能した。「所さんが。同じところにいないんです(笑)。だいたい、こういう収録というのは、見やすいところにカンペが出まして、進行をこうやってくださいっていう風に出るんですけど、所さんは同じところにいないので、それを読まれない(笑)。なので、私が後半はほぼ回していって、あとは自由に所さんが47都道府県を遊び歩くみたいなイメージで見ていただけると、だいぶイメージに近いと思います」。その上での“発見”を淀みなく伝えていった。
「今まで、所さんと一緒に番組やられている方は、前向きな意味で、楽しいご苦労があったんじゃないかなと思います(笑)。でも、一見自由奔放に見える振る舞いとか言動が華やかなんです。これがスターなんだなということで、所さんのスター性を肌で感じました。所さんって、こうやってなじんでいくんだと、MCの視点からとっても勉強になりました」
番組の魅力を熱弁していく藤井アナだったが、ふとカメラの向こう側に視線をやった。「なんか今ちょっとスタッフがわさわさしてるんですけど、言っちゃいけないレベルまで言った可能性があるんです。なので、編集で上手にピー入れてください(笑)。私、日本テレビを退職してフリーになって、初めて担当した情報バラエティーです…。ちょっと待ってください。これはバラエティーでいいですか?(スタジオの外にいるスタッフから)◯が出ました!」。藤井アナならではの機転で、その場も大いに盛り上がった。
■フリー転身で厳しい声も覚悟 ウィットに富んだ“番宣”も「3回見ていただくと…」
3月末で日本テレビを退社、4月からフリーになったが、厳しい声も覚悟している。「この番組も『あれ、あなた報道番組でちゃんとお仕事してたから、フリーになったんじゃないの?』『ふざけるためにフリーになったんですか?』って言われるリスクはあると思います。フリーにとって、テレビに出る、いわばウェブ媒体に出る、リスクしかないです」。この1ヶ月は“疑心暗鬼”にもなっていたという。
「いわばフリー0歳児ですが、日本テレビの廊下で会う人が『お前は日本テレビを出て行った奴だな』って思ってるんじゃないかなと思って…。一応、社食でもご飯を食べ続けることができるんですけど、みんながこっち向いて『お前も食うの?』って言われるような気がして、ちょっと足が遠のいているんですよね(笑)。全部、自分で勝手に思ってるんですよ。世間の人から『お前はそうやって仲間を裏切るのか』って思われてるんじゃないかなと思って、心配な日々を、この1ヶ月過ごしてきました」
同じく4月から『news every.』から『news zero』のメインキャスターへと転身したが、ここでも謙虚に自身の思いを話していく。「有働由美子さんが担当していまして、私に変わりましたが、見ている方にとっては、今までの視聴習慣が変わってしまうことですよね。そこが本当に申し訳なくて。でも、私なりに、スタッフなりに新しい『news zero』をお届けしようと思って、頑張っているところです。スタッフに関して言うと、本当にこれからライブ/生中継を大切にしようと。夜の時間はなかなかニュースが動かないのですが、私はこれまでスポーツ実況もやってますし、『news every.』で火事や事故の現場の映像で中継をしてきたので、ライブにこだわっていきます」。自虐を交えながら、ウィットに富んだ“番宣”も飛び出した。
「視聴習慣はちょっと変わってしまって大変申し訳ないかもしれませんけれども、見たことないという方、有働さんの方が好きだったという方は、もうちょっとだけ見続けていただいて。3回食べると、そのラーメンが好きになる…みたいなところあると思うんです(笑)。3回見ていただくと、その良さがわかっていただけるんじゃないかなと思いますので、ぜひよろしくお願いします」
■毎週金曜日は各地へ「系列の皆さんとのお仕事を」 気づいたら“藤井貴彦の番組”に
今後は、より積極的に自らも“現場”を訪れる。「(『news zero』の担当が)木曜日までなので、金曜日が自分で取材できる日になりまして。なので、第1金曜日は金沢で毎月1回被災地を取材します。第3金曜日は岩手で、地元のローカル局に出演して、東日本大震災の被災地であるとか復興の場所を紹介します。第4金曜日は新潟に行きます。新潟のローカル局で夕方の番組に出るということで、今まで自分がやりたかった、系列の皆さんとのお仕事を月に1回ではありますけれども、やっていきたい。若い方と違って、仕事のゴールが見えてきている年齢なので、自分の思った通りに、今までお世話になった人に恩返ししたいなという仕事をしようと思っております」。
“ゲスト”として、熱い思いを語っていた藤井アナだが、ふとしたきっかけですぐに“ホスト”へと立場を変えて、絶妙な合いの手を入れる。こちらが「欠かせない」という言葉を盛大に噛んでしまった際のことだ。藤井アナは柔和な笑みで「大丈夫ですよ(笑)!」と呼びかけて、こう教えてくれた。「欠かせないっていうのは、『かか』っていうのを短く音を出すのは本当に難しいんですよ。その後『せ』っていう風にバーっと空気出ますから。持ってる空気の6割減っちゃうんですよ。その減る空気が怖いから、噛んじゃうんです」。
自身の分析も兼ねた“方程式”では「経験+情熱をB型で割ります」という式を提示した。はて、その心は。「B型を一括りにするつもりはないんですけども、自分はB型で、どちらかというと自分を俯瞰に見ることができる。大らかに生活することができる特徴を持っているんです。それはどちらかというと、家族を見ても、B型の大らかさを持ってるなということで、この経験と情熱をグーッと凝縮したものを、上手にB型の大らかさで割っていく。この辺りが、私の方程式なんじゃないかなと思っています。経験の部分が今までの日本テレビで培ったスキル、情熱の部分は日本テレビから延長して燃やし続けるもの、それをちょっとシニアなB型で割る、これがフリーの私の方程式です。お酒が好きなんでね、何かで割って飲むっていうのはね、好きなんですよ。『経験と情熱のB型割り、おかわり!』って(笑)」。近い将来、CMで見られそうな説得力があった。
収録もエンディングに差し掛かってきた時のこと。「強力な圧を感じて、時間を巻けって言われてる可能性はないですか?」とこちらを気遣いながらも「(記者の見た目が)ファンタスティックすぎて、話が入ってこないんですよね(笑)。真面目にしゃべっている自分と、別のもうひとりがなんだこれはーってなっていて」とチクリ。そして、『県民スター栄誉賞』の番組名と放送時間を「大切なことなので、もう一度言います」と繰り返し言った後、ニュース番組の時と同様に「ぜひお楽しみに」と深々と頭を下げた。気づいたら“藤井貴彦の番組”に参加する形になり、感心していたのもつかの間。藤井アナが、ボーッとしているこちらの意図を汲み取り、改めて“キャスター調”で締めくくった。「本日も『ライターズ』、ご覧いただきましてありがとうございました」。
(取材・文/ファンタスティック ムラオカ)
※取材の模様は、28日放送の『ライターズ!』(日本テレビ 日曜深夜1:30)でもご覧いただけます。
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