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新興のベンチャー企業にエントリー2万人超…就活生が注目する「実践型」インターンシップ

産経ニュース / 2024年5月10日 12時23分

Legaseedの社内で行われたインターンシップ説明会の様子(同社提供)

2025年4月入社の新卒採用に向けた企業の活動が本格化する中、就職活動を行う大学生が重視するのが、企業で就業を体験する「インターンシップ」(インターン)だ。企業の事業内容などを知ることに加え、社会人としての予備知識を学ぶことができることから、大学生にはより重視される傾向にある。そのインターンを最大限に活用し、社員数約50名ながら年間2万人を超えるエントリーが殺到する新興のベンチャー企業がある。最長で約3カ月に及ぶ〝実践型インターンシップ〟を導入した背景には、学生が成長できる企業として認知してもらうための「戦略」が隠されている。

3カ月に及ぶ「長期型」も

13年に創業した「Legaseed」(レガシード、東京都品川区)は、人材採用に関するコンサルティング事業のほか、経営支援、教育研修などの事業などを手掛けている。社員数約50名のベンチャー企業の特筆すべき点は、毎年の採用エントリー数が殺到している点だ。

エントリー数は20年卒から常時1万人台を突破し、25年卒(見込み)のエントリー数では約2万2000人と初めて2万人の大台を突破した。大学生の就職企業人気ランキングではコンサルティング・調査部門で2位(マイナビ・日経、25年卒)に入るなど勢いを感じさせる。

エントリーが殺到している理由として「『学生が成長できる企業』として認知してもらう戦略をとり、インターンシップを強化しているから」と説明するのは、同社事業推進部で広報PRチームマネジャーを務める森田葵さんだ。

大手企業が1日程度と短期間で済ますことが多いインターンだが、同社の場合は5日間のインターンが基本になる。26年卒を対象にした同社のインターンでは「自分経営ゲーム」をテーマに実施する予定。タイムスケジュールやチーム編成なども学生自ら決定することができる。

同社のインターンではこれまでにも、選抜された学生を対象にした約3カ月間に及ぶ長期インターンも導入。同社の社員と同じように企業訪問を行うこともあるほか、成果に応じて報酬も支給されるなど、より実践的な内容を重視しているのが特徴だ。

同社のインターンを経験した学生の中には、三菱商事、日本航空などの人気企業の内定先も多い。同社のインターンを、就職活動の鍛錬の場と活用している学生もいるのが現状だ。それでも、森田さんは「知名度がない会社を知ってもらうためには、インターンシップで興味を持ってもらうことも重要」とした上で「自分の人生を自己実現させるために、インターンを通じて成長してほしい」と話す。

キャリア形成でも重要

就職などの支援サービス事業を手掛けているマイナビが今年4月に発表した「2025年卒 学生就職モニター調査 3月の活動状況」によると、内々定を得ている学生のうち、入社予定先を決めている学生は49・2%となり、前年から3・9ポイント増加。さらに入社予定先企業のインターンシップ・仕事体験に参加した割合は85・7%で、入社したいと最初に強く思ったタイミングは「インターンシップ・仕事体験参加時(35・1%)」が最も高かった。

マイナビでは「インターンシップ・仕事体験は企業理解を深めたり、自分の適性を知るきっかけになっており、キャリア形成においても重要であると考えられる」と分析する。

森田さんは「企業がインターンを導入する際、単なる会社説明や意図のないワークショップを行うことは、学生に不利益となる」と指摘した上で「企業側は学生にどのような体験価値を届けるのか、また、どのように仕事の理解を促進させることができるのかを考えた上で、インターンシップを設計する必要がある」と話している。(浅野英介)

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