紙巻タバコの購入が生涯禁止に! 2009年以降に生まれた若者が買えなくなるイギリスでの紙巻タバコ規制法案にみる世界のタバコ事情
集英社オンライン / 2024年4月20日 17時0分
イギリスで若者が一生、紙巻タバコの購入が禁止になる法案が可決された。すでにニュージーランドでも施行されたことのあるこの法案だが、今後世界の喫煙事情はどう動いていくのだろうか。
タバコの購入が生涯禁止となる衝撃!
イギリスで、新たなタバコ規制法案が成立しようとしている。昨年、スナク政権は2009年以降に生まれた人が生涯、紙巻タバコを買えなくなる法案を打ち出し、4月16日にイギリス議会下院で可決された。
現在、イギリスでは18歳以上がタバコを購入することができるのだが、2027年からは購入できる年齢を毎年1歳ずつ引き上げていく。これによって実質、2009年以降に生まれた人は生涯、紙巻タバコを買えなくなるというわけだ。この法案が通った背景には、がんなどの病気を引き起こすと言われているタバコを規制することで、医療費の削減を目指すことがある。
世界的に見ても、かなり厳しいタバコ規制法案を打ち出したイギリスだが、現状のタバコの規制については、日本よりもかなり緩いという。イギリスに留学中の男性は、「イギリスのタバコ事情は日本と大違いです」と明かす。
「日本では禁止されていますが、イギリスではとにかく歩きタバコが多い。そこら中で吸っているので、街がタバコの臭いで充満していると感じることもあります。建物の中では吸えないので、その分、外で吸いまくっているという印象です。一応、路上に灰皿があったり、タバコを捨てられるゴミ箱が設置されているので、ポイ捨て対策はしていますが、あまり効果なく、そこら中に吸い殻が捨てられている。
一方で、タバコの料金が日本よりも圧倒的に高く、こちらだと日本円で1箱2000円くらい。なので、お金のない大学生や一般庶民は、自分で葉っぱを巻いて吸っています。今回の法案はタバコを吸えなくなるのではなく、購入できなくなるだけみたいなので、もともとタバコを箱で購入していない若者に向けて禁止法案を打ち出しても、あまり効果がないのではないでしょうか」(イギリス在住の留学生)
確かに、国外からの旅行者などのSNSを見ても、イギリスのタバコ事情については驚く声が散見され、〈イギリスはいい国だった。人も交通もサービスもいい。歩きタバコ多いのだけ嫌〉〈イギリス楽しいけど、歩きタバコ多いのが難点〉〈イギリスの若者とか学生、普通に喫煙率日本より高いと思うよ、キャンパスのそこら中でみんな吸ってたし、寮の玄関とかでもよくタバコ集団見かけた〉〈イギリス行ったとき、そこらへんでしゃがんでタバコ吸ってたらひたすらクレ〜って老若男女に言われた〉〈イギリスはいいぞータバコはそこら辺で吸えるし灰皿は路上のゴミ箱の上にあるし、そもそもそこに捨てる人よりも道端に捨てる人が8割〉といったコメントがあがっている。
ニュージーランドでは2023年1月から禁止法案を施行も…
イギリスより一足早く、生涯タバコ購入禁止の法案を打ち出していたのが、ニュージーランドだ。今回のイギリスの法案とほぼ同じものが、2022年12月に可決され、2023年の年明けから施行された。
しかしこちらはなんと、わずか1年で法案が撤回されることになった。この間に起こった政権交代により、タバコ法案に限らず、アーダン前首相が施行していた施策の数々を、ラクソン首相が撤回しているのだ。ただ、ラクソン政権ではタバコを規制することに反対したわけではなく、販売禁止にすることで、闇市場が活発化してしまうと危惧されるための法案撤回だという。今回のイギリスでの法案に対しても、イギリス国内から「闇市場が作られる」という理由から反対の声があがっている。
ニュージーランドではわずか1年で撤回となったが、イギリスではどうなってしまうのか。イギリスで一定の効果が見込まれれば、これに続く国が出てくるのは確実だろう。日本では、JTの関係者が「どうすればいいのか…」と頭を悩ましている。
「JTはイギリスで45.1%のタバコ事業シェア率(2022年度)を誇っていました。売上に関しては日本ほどではありませんが、シェア率に関しては日本の42.4%よりも高かったので、なかなか厳しいことになりそうです。ただ、法案が施行されるまではまだ時間がありますし、ニュージーランドで撤回された例もあるため、今はまだ様子見といったところですね」(JT関係者)
日本でも、3月16日から東海道、山陽、九州新幹線の車内から喫煙ルームが撤廃されるなど、タバコ規制の動きが強まっている。喫煙者にとっては、これからも厳しい戦いが続きそうだ。
取材・文・撮影/集英社オンライン編集部
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