昨季J2MVP町田FWエリキが今季初出場「強くなって帰って来た」左膝重傷から8カ月ぶり復活

＜町田・柏＞後半、クロスをあげる町田・エリキ（撮影・西海健太郎）

　◇明治安田J1第11節　町田2―0柏（2024年5月3日　Gスタ）

　町田のエースがついに帰ってきた。昨季J1昇格とJ2優勝に貢献しリーグMVPを受賞したFWエリキ（29）が今季初めてベンチ入りし、2点リードの後半35分から初出場。前線から相手にプレッシャーを与え続け、チームの首位奪還に貢献した。

　「ホッとしている。8カ月離れていたけど、いろいろな人たちがいろいろな形で関わってくれてここまで来られた」。久々にホームのピッチに入った瞬間、スタジアム全体から声援と大きな拍手で迎えられた。

　町田に加入した昨季は開幕から30試合連続で先発出場し18得点を挙げる活躍も、8月19日の清水戦で左膝を負傷。前十字じん帯断裂などの重傷を負った。ブラジルに帰国して治療に専念しながら、電話やSNSなどを通じて初昇格に突き進むチームにエールを送り続けた。「家族や仲間、一緒に戦ってくれるスタッフの大事さを知る期間になった。去年と同じ体重を維持しているし、強くなって帰って来られたんじゃないかな」。横浜に所属した20年以来自身4年ぶりとなるJ1の舞台で、ここから大暴れを誓った。

　次節の6日アウェー京都戦はU―23アジア杯で五輪切符獲得と優勝に貢献したFW平河悠とFW藤尾翔太が帰国し、即合流する可能性もある。黒田剛監督は「地道にリハビリをしてくれたエリキ、五輪を勝ち取って帰ってくる2人もいる。より競争が激しくなる中でチームが成長できれば」と期待していた。