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先発マスクでなくても、阪神捕手陣の臨戦態勢は変わらない 虎投支える不断のコミュニケーション

スポニチアネックス / 2024年5月9日 8時1分

<神・広>3回、大竹とキャッチボールをする阪神・梅野(撮影・平嶋 理子)

 ◇セ・リーグ 阪神1ー3広島(2024年5月8日 甲子園)

 【畑野理之の談々畑】ずっと気になっていた。先発投手がイニングの合間にベンチ前でキャッチボールをするが、阪神はその相手を梅野隆太郎や坂本誠志郎が務めている。他の球団もそうなのかもしれないが、レギュラー格の2人が率先しているように見えた。

 例えばこの日の先発バッテリーは大竹耕太郎―坂本なのだが、その大竹が次のイニングの準備をする時、先発マスクではない梅野がミットをはめグラウンドに出てくる。この試合では1回裏も3回裏も4回裏もそうだった(2回裏は大竹が3アウト目。5回裏終了後はグラウンド整備)。

 阪神は今、長坂拳弥も含めた捕手3人をベンチ入り登録している。別に誰が受けてもいいし、規則もないのだが、梅野は後輩の長坂に“お前が行ってこい”とは言わないのだ。

 「大したことではないですが、投手と少しでも会話をすればいいし、ポンとケツを叩いて“頑張ってこい”と送り出すだけでもいいのかなと。例えば、昨日(7日先発)の村上とかは黙々とキャッチボールするタイプなので、こっちも静かに受けているだけですよ」

 いやいや、梅野が謙遜しているだけで、決して大したことがないというのは違うと思う。ここまでの33試合は先発投手が西勇輝、伊藤将司、才木浩人の時は梅野が先発マスクをかぶり、青柳晃洋、村上頌樹、大竹の時は坂本誠志郎と完全に分業制。梅野は「その試合でも長いシーズンでも何が起こるか分からないですしね」と言うように、普段試合ではコンビを組まない投手とのコミュニケーション時間は大切だ。

 坂本も同じ行動をとる。梅野が先発出場した試合ではベンチ前で西勇、伊藤将、才木のキャッチボール相手を務める。先日、こんなことを言っていた。「聞かれたら次の回の相手打者は今こんな調子だよ、とか話すこともあるし、点を取られて流れが悪い時は拳弥に代わろうと言う時もあります」

 梅野が打席直後だったり塁上でチェンジになった時は、坂本は積極的に本塁へ行って投球練習を受けるようにしている。「原口(文仁)さんがよくやっていたのですが、打席に立ってみます。ずっとベンチにいるのではなく、あそこで球場を見渡して熱気とか雰囲気を感じるようにもしています」。先日の東京ドームで、巨人・小林誠司がベンチからその動きを見ていて、次のイニングで小林も受けにきて打席に立っていたのだそうだ。「あ、同じコトしてる、って。こっちを見てニヤニヤしていたから、たぶんマネされたのかなと」。梅野も坂本も、投手のために、そして自身のために、懸命だということが分かった。

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