「第51回大鐘賞映画祭」、異変よりは“興行または貫禄”
THE FACT JAPAN / 2014年11月22日 11時21分
韓国を代表する映画祭である「大鐘賞映画祭」が51回目を迎えた。最長歴史を持つ大鐘賞映画祭は、今年の一年間、映画ファンから多くの支持を受けた映画と役者たちを選んだ。驚くべき異変なかった無難な映画祭だった。キーワードは「興行または貫禄」。
21日午後、ソウル・汝矣島(ヨイド)にあるKBSホールにて、「第51回大鐘賞映画祭」が開かれた。最優秀作品賞と監督賞、男女主演賞と助演賞、新人賞など計17部門で授賞が行われた。
男女主演賞は、今年の夏を熱く盛り上げた大ヒット映画「鳴梁」のチェ・ミンシクと、「海賊:海に行った山賊」のソン・イェジンが選ばれた。1700万人の観客を動員し、韓国映画の興行記録を塗り替えた「鳴梁」で李舜臣(イ・スンシン)を演じたチェ・ミンシクは、誰よりも優れたキャラクターへの理解力で李舜臣を演技した。チェ・ミンシクの深くて濃い演技に観客は動揺し、彼が見せてくれた李舜臣のリーダーシップは、観客の心を盗むに十分なものだったため、主演男優賞はチェ・ミンシクしかいないという評価が支配的だった。
主演女優賞は850万人を動員しながら善戦した「海賊:海に行った山賊」の女主人公ソン・イェジンが受賞した。エンターテインメント性が濃厚な「海賊:海に行った山賊」は、今年の夏に公開された4本の映画の中で最弱体という偏見を見事に破り、長期興行しながら最後まで奮発した。映画でヨウォル役を演じたソン・イェジンは演技変身を認められた。
しかし、ソン・イェジンの受賞に対してネット民の間では異見が見られた。一緒に候補に上がった3人の女優、チョン・ドヨン(「マルティニークからの祈り(原題:家に帰る道)」)、オム・ジウォン(「ソウォン/願い」)シム・ウンギョン(「怪しい彼女」)などは、すでに諸映画祭で受賞しているため、彼女たちの演技力が認められたわけだ。また、世界有数の映画祭で作品性を認められた「ハンコンジュ」で熱演したチョン・ウヒは、今年のサプライズスターとして受賞されるという予想があった。しかし最終的には異変がなく、貫禄を前面に出した興行役者たちの功績を評価した結果となった。
監督賞は最も意外だが悪くない評価だ。監督賞はカン・ヒョンチョル(「タチャ~神の手~」)、キム・ソンフン(「最後まで行く」)、キム・ハンミン(「鳴梁」)、イ・ジュンイク(ソウォン/願い)、イム・スンレ(「通報者」)など計5人の監督が競争し、「最後まで行く」を演出したキム・ソンフン監督が受賞した。5人の監督の中で最も知名度が低い監督ではあるが、キム監督はこれに先立ち、今年の5月開催された「カンヌ国際映画祭」の監督週間に招待され、世界の映画人から注目を浴びた。「最後まで行く」は300万人動員という好成績を残している。
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