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「日本株の長期投資」資金10倍の可能性は低くない リスクが少なく再現性が高いのが長期投資

東洋経済オンライン / 2024年1月11日 8時0分

当時、株式投資は今のようにインターネットで行うものではなく、私のような証券会社の営業マンを介して行うものでした。人を介するからには当然、そこには手数料が発生します。株式は売りの場合も買いの場合も手数料がかかるので、短期投資でどんどん売買してもらう方が私にとってはありがたかったのです。

セブン-イレブンのオーナーが株で億万長者に

そんな私が考えを変えざるを得なくなったのは、仕事でセブン-イレブンの初期のころのオーナーさんたちのお話を聞いてからのことです。

セブン-イレブンの日本における1号店は1974年に開業し、2年後の1976年には100店舗にまで増えています。初期にセブン-イレブンのオーナーになった方々はイトーヨーカドーやセブン-イレブンの株を持っていて、私が証券会社に入社して10年後の2000年ごろには株式の評価額が何億円という金額になっていたのです。

たかだか25年程度でこんなに大きくなる銘柄もあるんだ!と驚きました。しかも、ご本人たちは株式投資目的でそれらの銘柄を購入したり保有したりしているわけではないのでまったくの無頓着です。

逆に言えば、無頓着だったからこそ「株価が上がったから売ろう」などという考えもなく、25年間保有し続けた結果、億万単位の株主になっていたということなのでしょう。

ふと気づくと、セブン-イレブンのオーナーさん以外にも、なんとなく持ち続けていたら資産が自然にできてしまった方々に多くお会いするようになりました。

そこで、「自分は何をわかったふうなことを言ってきたんだろう」と反省せざるを得なくなったのです。自分や会社に入ってくる手数料のことを考えたら、お客様に短期で売買していただくのがいちばんです。

でも「そうじゃないだろう」ともう一人の自分が囁(ささや)くのです。お客様のことを本気で思うのならば、少しでもリスクのない、できるだけ安全かつ再現性の高い投資手法をおすすめすべきなのは明らかです。

こんな経験から、一般の個人投資家の方にとっては、長期投資という選択肢がベストだと考えるようになったのです。

「将来爆発する銘柄」は常に存在する

長期投資は再現性が高いと考える理由として、「全上場銘柄のうち2%は10倍以上になっている」ということが挙げられます。このことは繰り返しいろいろなところで書いているので、「もう聞き飽きたよ」と思われるかもしれません。

でも、何度でも繰り返し言いたくなるくらい大切なことだと考えていただければと思います。これまで長年投資に関わり、富裕層の方々と接する機会の多かった私の経験上、「2%」というのは重要な意味を持つ数字なのです。

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