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腰に激痛走る!その原因は「寒暖差」だった衝撃 デスクワークで運動不足の人が「乗り切るコツ」

東洋経済オンライン / 2024年3月2日 7時30分

そのなかで今、久手堅さんがもっとも問題視しているのがデスクワークだ。

「デスクワークに関しては、座っているときにかかる骨や筋肉への負担は、立っているときよりも大きいとされ、屋外で肉体労働をする人よりも腰痛になりやすいというデータもあります」(久手堅さん)

寒暖差腰痛を抱えている人のなかには、「今の時期だけ乗り越えれば何とかなるだろう」と思っている人もいるかもしれない。だが、症状が出ているということは、体が寒暖差に弱くなっているという証拠ともいえる。

「特に注意してほしいのは、夏場です。外の暑さと空調が効いた部屋の寒さの差で、具合が悪くなる可能性が高いです。だからこそ日々のケアで寒暖差に負けないカラダ作りをする必要があります」(久手堅さん)

寒暖差腰痛対策で最も大事なのは、「冷え対策」だ。

まず、首や肩、足首などを冷やさないような服装を選び、朝晩の冷えに対しては1枚でも衣類を羽織る。カイロや入浴も体を温めて冷えを軽減する対策として有用だ。さらに、“サ活”として人気のサウナも、<発汗→冷水浴>の繰り返しは自律神経の鍛錬が期待できるそうだ。

「もう1つ、対策で大事なのが睡眠。睡眠は体を修復するために必要な時間です。いろいろな場面で言われますが、やはり寝る前のスマホは控えましょう」(久手堅さん)

隙間時間でできる「寒暖差不調」体操

デスクワーク時の対策としては、1時間に1回、2~3分、仕事の手を休めて体を動かすことが大事になる。ここで久手堅さんが外来で患者に指導している「寒暖差不調(寒暖差疲労・寒暖差腰痛)」体操を紹介する。1時間に1回、休憩タイムに行うといいそうだ。

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セルフケア以外でいうと、久手堅さんは外来では漢方薬を処方している。冷えがかかわる寒暖差腰痛には、葛根湯(かっこんとう)や八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などが有効だという。

天気予報のチェックも忘れずに

マッサージや鍼灸もいいが、根本的な解決策ではないため、しばらくするとぶりかえしてしまう。やはり誰かの手を借りるケアだけに頼らないことも重要だ。

「プラスしてやってほしいのが、天気予報のチェックです。寒暖差が大きい日や週は、腰痛などの不調が出るかもしれないと自覚し、羽織るものを1枚用意し、無理をしないといった対応が大事です」(久手堅さん)

3月は季節の変わり目で、寒暖差が生じやすい時期だ。紹介した対策をしっかりとって、不調知らずで過ごしたいところだ。

(取材・文/山内リカ)

せたがや内科・神経内科クリニック院長
久手堅司医師

医学博士。日本内科学会・総合内科専門医、日本神経学会・神経内科専門医、日本頭痛学会・頭痛専門医、日本脳卒中学会・脳卒中専門医。1996年、北九州大学法学部法律学科卒業、2003年、東邦大学医学部医学科卒業。東邦大学附属医療センター大森病院ほかに勤務後、2013年、同院を開業。数々の特殊外来を立ち上げ、気象病にもフォーカスし話題に。9月5日、最新自著『気象病ハンドブック』(誠文堂新光社)を発刊。

東洋経済オンライン医療取材チーム:記者・ライター

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