1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

仏・西・伊、兄弟言語の「ことわざ」の相違が面白い グループの同じ3言語は同時に効率よく学べる

東洋経済オンライン / 2024年3月11日 15時0分

「ことわざ」から見えてくるそれぞれの国の違いと共通点とは(写真:kinako/PIXTA)

英語に次いで学びたい第2言語としても人気の、フランス語、スペイン語、イタリア語。北海道大学の藤田健教授は、「これら3言語は同じ言語グループに属しているため共通する点が多い。そのため、それぞれの相違を見比べながら複数の言語を同時に学ぶと面白い」といいます。本稿は、藤田氏の著書『フランス語 スペイン語 イタリア語 3言語が同時に身につく本』から一部抜粋・再構成のうえ、それぞれの国のことわざを3言語でならべ、その違いと共通点について比較してみました。

仏西伊、3つの兄弟言語の「ことわざ」の相違

フランス語・スペイン語・イタリア語は、わたしたち日本人に比較的なじみのある国・地域で使われています。いずれも長い歴史の中で育まれた豊かな文化を背景にもつ、とても魅力的な言語です。

これら3言語は、ロマンス諸語という言語グループに属し、兄弟関係にあります。古代ローマで使われていたラテン語を共通の祖先としているため、似ている点がとても多いのが特徴。

ゆえに、先人の英知がつまった「ことわざ」にも共通点があったり、似ている中にも違いがあったりし、そんな相違を知るのも面白いものです。

そこで今回は、3つの言語それぞれの「ことわざ」を見比べて、言語の持つ奥深さと面白さに触れてみましょう。

●「一石二鳥」

それぞれの言語によって興味深い「違い」があるのが、日本にもあるこのことわざ。

みなさんご存じのことわざ「一石二鳥」にあたる表現です。3言語で言い方は少しずつ違っていますが、スペイン語が日本語にいちばん近く、「一つの石で二羽の鳥を殺す」という意味です。フランス語は「スリッパの一撃で二匹のハエを退治する」、イタリア語は「一つのソラマメで二羽のハトをしとめる」となります。

物事の捉え方の違いも異文化ならでは

●「一寸の虫にも五分の魂」

こちらも、それぞれの言語の違いがわかる、味わい深いことわざです。

直訳すると、それぞれ「アリには自分の怒りがある」、「どのアリにもそれぞれの怒りがある」、「ハエにも自分の怒りがある」となります。

colère, ira, colleraが「怒り」という意味の女性名詞で、「自分(彼・彼女)の」という意味の所有形容詞がついています。フランス語fourmi、スペイン語hormigaが「アリ」であるのに対して、イタリア語のmoscaが「ハエ」であるところが面白いですね。

スペイン語のcadaは英語のeveryにあたり「どの~も」という意味で、イタリア語のancheは英語のalsoにあたり「~も」という意味です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください