高齢者の住まい「持ち家なら安心」といえない理由 「終の棲家」を探す際に注意したいポイントとは
東洋経済オンライン / 2024年4月2日 18時0分
「おひとりさま」なら、頼れる身内が近くに住んでいる物件を選んだり、身元保証や高齢者サポートなどをしてくれる存在の確保をしたりすることも検討しましょう。
自分が認知症になったり、病気になったりしても、すぐに来て対応してくれる存在がいるとなれば、家主側も安心して貸すことができますし、自分自身も心強いはずです。
見守りサービスを利用すれば、万が一のときもすぐに見つけてもらえるので事故物件にもなりません。今はそのような事業者もたくさんできているので、若いうちからサービスの内容を確認しておくことが重要です。
サポート費用はかかりますが、人に動いてもらう以上仕方がありません。費用を払って、安心を買う時代に入った(家族を頼らない)と割り切りましょう。
経済力や任意後見手続き、見守りなどで、家主側の不安をカバーできます。そこまで備えておけば、貸さない人はいないはずです。
また「UR賃貸住宅」は、平均月収額が月々の家賃額の4倍以上あれば(家賃額6万2500円未満の場合)、年齢は問題になりませんし、保証人も不要で借りられます。
礼金、仲介手数料も不要で、契約は自動更新、更新料もなしに住み続けることができます。月収がなくても貯金が月々の家賃額の100倍あるか、家賃を1年分前払いするかのいずれかの条件を満たせば入居できます。
このように賃貸であっても持ち家であっても、お金さえあれば何とかなることばかりです。
誰しもが、必ず老いて死にます。生きる基盤である「住」をどうするかを考えることは、「生きる」ことを考えることでもあります。少子高齢化の社会では、とにもかくにもお金を貯めて若いうちから備えておくことが大切です。
太田垣 章子:OAG司法書士法人 代表司法書士
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