同じコンビニが「近所に何軒も出店」の意外な勝算 セブン-イレブンが競合を圧倒する納得の理由とは
東洋経済オンライン / 2024年4月18日 15時0分
「同じ店同士で、お客さんの取り合いにならないのだろうか。どちらかがなくなって不便にならないか心配」
「同じ業態・業種だけど、この地域にお店がたくさんあるところと、1店しかないところとでは、特別な違いがあるのだろうか」
プラス面もあれば、マイナス面もありそうですが、その店に対して何らかの印象をもつことは間違いありません。ドミナント戦略のねらいのひとつが、この点にあります。
ドミナント戦略を活用するセブン-イレブン
英語のドミナント(dominant)には、「支配的、優位的」という意味があります。そのため、ビジネスの世界では「一定のエリアのなかで優位性、支配力をもつ」という意味で使われています。
つまり、ドミナント戦略とは、特定の地域に集中して出店して地域でナンバーワンの知名度・認知度を獲得し、その地域内でナンバーワンの売上を確保することを目的とする戦略です。
ドミナント戦略を打ち出す企業は珍しくありません。しかし、企業によってその取り組み方はさまざまです。
ドミナント戦略を有効に使って企業成長につなげている日本企業といえば、まずコンビニエンスストアをフランチャイズ(FC)展開するセブン-イレブン・ジャパン(以下、セブン-イレブン)があります。
実はファミリーマートやローソンなど、他の大手コンビニチェーンと比べて店舗の展開エリアの拡大スピードがゆっくりしているのです。
セブン-イレブンは、いわずと知れた国内で2万店以上をFC展開するコンビニエンスストアナンバーワン企業。
現在、同社をはじめ、大手コンビニチェーン3社はいずれも日本全国47都道府県に進出を果たしており、全国進出を果たした年と、その当時の展開店舗数を見ると、明らかな違いがわかります。
競合をはるかに上回る店舗数での全国展開
セブン-イレブンが、沖縄県で出店し全国進出を果たしたのは2019年。そのころの店舗数はすでに2万店を超えていました。
いちばん早いタイミングで全国進出を達成したのはローソン。1997年沖縄県への出店で全都道府県に店舗を展開することになり、当時の店舗数は6000店余りでした。
ファミリーマートの場合は2006年。こちらは北海道が最後の進出エリアになりましたが、約1万2500店の規模がありました。
また、業態は違いますが、ドラッグストアチェーンのマツモトキヨシホールディングス(現マツキヨココカラ&カンパニー)が、和歌山県への出店で全都道府県に店舗展開を達成したのは2020年のことで、店舗数は1700店規模でした。
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