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TKO木本、投資トラブルを起こした「40代の焦り」 そこそこ売れてても「妙な不安」に支配されていた

東洋経済オンライン / 2024年4月24日 14時0分

そんなBもAに金を預けていた。僕らは“被害者の同志”として相談をするようになります。彼は、Aに被った損害を「勉強代だと思っています」といい、「僕はいま不動産投資で、ちょっといい感じなんですよ」と笑顔で語ります。そして、「なんとか木本さんを助けたい」ともいってくれました。

「そんなに成功してるんやね」

僕は感心しました。

「不動産は土ですから、水もののFX投資とは違って“固い”ですからね」

Bは自信満々に続けます。

「じつは、僕の知り合いにすごい会長がいて、その人しか触れない土地があるんですよ。年になんどか、その案件に参加させてもらっているんです」

冷静に考えれば、怪しい土地取引なのですが、僕はFXの損失をどうやって埋めようとしか考えられず、より詳しく話を聞きました。

「扱うのが不動産ですから、はっきりと利回りは申し上げられませんが、うまくいけば、倍とか50%以上の値上がりもありえます」と保証はできないけれど確実に儲かるというニュアンスでした。

僕は「マジか?」となりました。それが実現すれば、損失を補って余りある。じっさいに別の投資家が高額配当を受け取っているのも確認しました。

そして、僕はFXで損失を出してしまったメンバーにも相談して、「返済の足しにするために、不動産投資をやってみようと思う」と伝えました。ほかのメンバーも出資を決め、僕自身は1000万円を投じました。僕を含めた4人からBに渡った総額は5億円になっていました。

投資したお金は、短期では利益が出ませんでした。詳しい内容を聞こうとしても、「たとえ木本さんでも、それだけはいえません。極秘の案件なので、会長に知れたら、僕が切られてしまうんで」

そう返事されると、こちらにはどうしようもありません。Bはまさに“救世主”でしたから、とにかく結果を出して欲しくて、藁にもすがる思いしかありませんでした。

ですが、1カ月後には「1カ月遅れるようです」。2カ月が経っても「上手いこといってません」と、お金が戻ってきません。僕の忍耐は限界に達し、「もう投資はしなくていいから、出した分だけでも返済してくれ」とBに伝えました。

「確実にちゃんと投資される話です。それを途中で止めてお金を抜いてしまうと、会長が立腹して、僕がつき合いを切られてしまうので、それだけは勘弁してください」とBが泣きついてきたのです。

それでもちょっとずつお金も戻ってきたのですが、僕は「もう限界や、どうすんねん」と問い詰めると、会長が日付を設定して、木本さんに直接謝罪の上、利益と一緒に戻したいと連絡がありました。

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