M&Aで事業領域拡大のクリエイトSD、9年3カ月余の株価パフォーマンス2.5倍
財経新聞 / 2024年4月16日 8時56分
クリエイトSDホールディングス(東証プライム。以下、クリエイトSD)。ドラッグストア/調剤薬局/介護関連事業を展開している。
収益の主軸は傘下のクリエイトエス・ディーが展開する、ドラッグストア・(併設を含む)調剤薬局事業。今2024年5月期の既存店売上高の伸び率は、2月までの累計で106.4%。毎月、前年同期を上回っている。そうした堅調さは、2020年5月期から前23年5月期までの「平均増収率7.4%強、営業増益率7.8%強、連続増配」にも見て取れる。
そして今5月期も「6.1%の増収(4041億円)、1.7%の営業増益(192億4000万円)、史上最高益更新、2円増配54円配」の堅実な計画。開示済みの第2四半期までの歩みも着実。
中長期計画は至25年5月期に「売上高4200億円、総店舗数850、調剤薬局併設比率55%」を掲げ、28年5月期を「売上高5000億円(22年5月期比42.6%増)、店舗数1000、併設比率65%」としている。
かつクリエイトSDの今後を展望する上で着目したいのが、廣瀬泰三社長の「他社とのアライアンスやM&Aも模索しながら・・・」としている点だ。
傘下のウェルスハイムが東京足立区・八王子に3カ所の介護付有料老人ホームを運営している。ペットの同居可という施設で30年以上の実績を持つ、とされる。2009年にウェルライフ社をM&Aで完全子会社化した。
「月2回のホームドクターの訪問診察」に加え、ヘルパーが「医師の受診が必要」判断した場合は看護師(昼間:常駐/夜間:オンコール)に連絡。看護師がドクターの指示を受け、必要に応じて協力病院などの外来受診を付添する体制が執られている。介護に関わる(看護・介護の資格を持つ)スタッフは、要介護者2人に対し1名以上。介護保険で定める3対1より手厚い。
やはり2010年にM&Aで完全子会社化したサロンデイでは、特異なデイサービスが展開されている。半日型デイサービス(3時間のマシントレーニングによる機能訓練)が33施設。やはり3時間のマッサージを軸にした、サロンデイリフレが東京・神奈川で4施設稼働している。
そんなクリエイトSDの本稿作成中の時価は3300円台前半。過去10期間中減配無し&9期増配。時価の予想税引き後配当利回り1.54%。昨年来高値3830円(9月)から押し目を入れつつも底堅い展開。ちなみに過去9年3カ月余りの調整済み株価パフォーマンスは2.5倍余。
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