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【海外発!Breaking News】「世界一の肥満児」と言われた190kgの男児、83kgの減量に成功(インドネシア)

TechinsightJapan 2018年5月5日 21時35分

インドネシアの西ジャワ州に暮らすアリヤ・ペルマナ君を覚えているだろうか。10歳にして190kgという巨体であったことから「世界一の肥満児」と言われたアリヤ君のニュースは、これまでも多くのメディアで取り上げられた。このほど、そのアリヤ君が83kgの減量に成功したことが『news.com.au』『ABC』『The Sun』などで伝えられた。

西ジャワ州カラワンの村に住む父アデ・ソマントリさん(47歳)と母ロカヤーさん(37歳)の間に新生児平均体重で生まれたアリヤ君(12歳)は、数年もすると体重の増加が著しくなり、年齢を重ねるごとにそのスピードは加速した。10歳になる頃には、大人2人が1日に摂取する食事量と同じ量を5回、しかもその内容のほとんどは脂っこいフライドチキンや高カロリーのソフトドリンクだった。

息子の体重がどんどん増えていくことを心配しながらも可愛さゆえに与えることを止めなかった両親は、アリヤ君を診察した医師から「このままでは死んでしまう」と言われた時、息子の健康状態がかなり深刻であることに初めて気付いた。その頃には、アリヤ君は10歩で息切れし夜も眠れないほどの呼吸問題を抱え、ベッドの上でほとんど身動きもできない状態で学校にも毎日通うことができない状態になっていた。メディアにも引っ張りだこになったことから、“世界一の肥満児”というなんとも不名誉なレッテルを貼られたアリア君は昨年、インドネシアの世界記録博物館で“世界一の肥満児”として正式に認定登録された。

そんなアリヤ君が、ジャカルタにあるオムニ病院で巨大に膨れた胃袋を大幅に切除しバナナ型にする「スリーブ状胃切除術」を受けたのは、昨年4月17日のことだった。以降、胃のサイズが小さくなり満腹感を持続できるようになったことに加えて、医師と栄養士が経過観察を行い厳しい制限付きの食生活を保つよう指示した。するとアリヤ君の体重は劇的に落ち始め、現時点で83kgの減量に成功した。あと50kgは落としたいというアリヤ君は、このように話している。

「ソフトドリンクなどの飲み物や甘い食べ物を食べないようにって言われているんだ。果物を食べて、もっと定期的に運動するようにとも言われているよ。今はスプーンに6杯の量を食べたらもうお腹がいっぱいになるし。今は友達と何でもしたいことができて一緒に遊べるからすごく嬉しい。サッカーやテニス、バドミントンもできるようになったよ。でも何より、毎日学校に通うことができるようになったことが嬉しいかな。」

1年前に手術を受ける前までは、こんな日が来ることなど想像もできなかったに違いない。現在、アリヤ君は医師らのアドバイス通りの食生活をし、毎日2kmの距離を歩いたりジョギングしたりして健康的な生活を維持するよう心掛けているという。しかしながらアリヤ君はスプーン何杯かのご飯を口にするだけで嘔吐し何も食べられなくなってしまうため、今後新たな手術が必要とされる可能性もあるようだ。母のロカヤさんは現在の心境をこのように語った。

「息子がようやく普通の生活が送れるようになったことはこれ以上ないほどの喜びです。健康的な息子の姿が見られるのはとても嬉しく、今は息子は息切れすることもなく歩き、元気で活発に遊んでいます。よく眠っているし呼吸の問題ももう心配ないようです。」

ジャカルタにあるシロアム病院の臨床栄養士サミュエル・オエトロ医師は、「インドネシアの経済状況が改善し、子供らのために多くの食べ物を購入する余裕ができた家庭が増えたことに加えて、多くのショッピングセンターやフードコートができて食べ物の選択肢も増えました。子供の不健康なライフスタイルがこの国の肥満度を上げた原因と言えるでしょう。習慣になりがちなジャンクフードやソフトドリンクなどを与え過ぎないように、親が子供の食生活をしっかり管理することが大切です。過去には、ぽっちゃり型の子供は健康的で可愛いというイメージを多くの人が抱いていたようですが、今はその脂肪が原因で体重増加になると心臓の病を引き起こしてしまうということを、多くの人に知ってもらいたいのです。」

なおインドネシアの保健省によると25.8%、つまり国内成人の4分の1以上が平均体重を上回っており、2013年のWHO(世界保健機関)の調査では児童の12%が肥満状態で、インドネシアは肥満の多い国として世界でもトップランキング入りをしていたことが明らかになっている。

画像は『news.com.au 2018年5月3日付「Arya Permana, the world’s fattest boy, has been dethroned after losing a whopping 83kg」(Source:Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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