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カロリー削れば太らないと頑張る人を裏切る真実 エネルギーが過剰だから体脂肪が蓄積するのではない

東洋経済オンライン / 2024年4月13日 14時0分

一般的に「カロリーを削れば太らない」と思われているかもしれないが、これには落とし穴がある(写真:freeangle/PIXTA)

カロリーを削れば太らない。一般的にはそのように思われているかもしれない。ただ、これには落とし穴がある。全米シリーズ100万部、医学界の定説を覆したと評される『糖脂肪』より一部抜粋、再構成してお届けする。

糖尿病は「カロリー」とは関係ない

「食事量を減らしましょう」「カロリーを減らしましょう」「食べる量に気をつけましょう」

減量のためのアドバイスとして、これまでの50年間、繰り返しこう言われてきた。

だが、これほど肥満がまん延している現状を目の当たりにすれば、このアドバイスこそが大災害であったといえるだろう。カロリーを減らそうというアドバイスが繰り返されるのは、体重が増えてしまう原因を誤って理解しているからだ。

なぜ肥満になるのだろう。私たちは立ち止まってこの根本的な問題を考えてみようとはしない。答えならとっくに知っていると思いこんでいるからだ。

わかりきったことじゃないか、と誰もが思っている。カロリーを摂りすぎると肥満になる。消費するカロリーよりも多くのカロリーを摂ると体重が増える。こうしたエネルギーバランスの法則を、私たちは子どもの頃から刷り込まれてきた。

・脂肪の蓄積=摂取カロリー — 消費カロリー

この50年、「減量するにはまずカロリー摂取を控えること」というアドバイスが行われてきた。特に、カロリーの高い脂質を制限するように言われてきた。カロリー摂取を控えて体重を減らすために、「肉、バター、チーズ、ナッツなど脂質を多く含んだ食品を減らさなければいけない」と言われてきたのだ。

食品のガイドラインや食事バランスガイドが作られ、新しく提唱された低カロリー神話を子どもにも浸透させるために、このバランスに則ったお子様ランチが作られたりした。「カロリーを控えよう」と誰もが言う。「食事量を減らし、運動量を増やそう」とみなが口を揃えて言う。

栄養成分表示にカロリー数を明記することも義務づけられた。正確にカロリーを計算できるソフトやアプリも開発された。いま自分がどのくらいのカロリーを燃焼させているかを正確に測ることのできる、『Fitbit』のような小さな装置も発明された。

私たちはレーザービームのように創造力をカロリーという一点に集中させ、道路を渡ろうとする亀のように根気強くカロリーを減らしてきた。

その結果どうなっただろうか。暑い夏の日の朝霧が晴れていくように、肥満問題は消えていっただろうか。

答えは「ノー」だ。カロリーを減らせばいいというアドバイスの根底にあった前提は、エネルギー摂取(カロリー摂取)とエネルギー消費(カロリー消費)と脂肪の蓄積は、それぞれが独立した変数であり、意識的にコントロールすることができる、というものだ。

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