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女性の天敵「夏の冷え」対策

JIJICO 2015年6月17日 14時0分

体温調節をする自律神経が混乱し、冷えの原因に

「冷え」は冬だけの症状ではなく、最近では夏に感じる人も多いようです。「夏の冷え」の大きな要因となっているのは冷房です。

体が対応できる1日の温度変化は7度前後とされています。現代の日本の夏では、屋内外の温度差が、それ以上になることがほとんど。体温を調節する自律神経が混乱し、冷えをもたらします。

体は、暑いときには体表に近い血管を広げて血流を増やし熱を逃がします。逆に、寒いときには血管を収縮させて血液を体の深部に集め、熱を逃がさないように働きます。こうした反応をコントロールしているのが「自律神経」です。しかし、温度差のある環境にいると、自律神経がうまく機能しなくなり体の不調が起こってきます。

大きすぎる1日の温度変化と、小さすぎる四季の温度変化。エアコンの普及で作られた環境が自律神経に負担をかけ、「夏なのに冷える」という人を増やしているのです。

今の季節だからこそ、じっくり湯船に浸かって温まる入浴を

バスタイムは、冷え対策に効果的な時間です。38~40℃ぐらいのぬるめのお湯に、30分以上浸かりましょう。湯船に浸かった時間の長さだけ、入浴後もぽかぽかは持続します。入浴後はすぐにパジャマなどを着用し、ドライヤーで髪を乾かし、お風呂から出たら1時間以内にベッドに入るようにしましょう。

おすすめは半身浴。40度ほどのぬるめのお風呂に、みぞおちから指2本分下くらいまでつかる入浴法です。冷えた足先が温められて、上半身との温度差が小さくなります。お湯がぬるくなってきたら追い焚きをします。これを繰り返していると、徐々に全身の血流が良くなり汗が出てきます。20~30分を目安に、足が温まるまで行ってください。このとき、水分補給のための水を用意し、上半身が寒い場合はタオルをかけて寒さを防ぎます。

「全身浴」では冷えた足元よりも、のぼせている上半身の方が先に温まってしまい、冷えた足先との温度差が縮まりません。熱いお湯で全身浴をして、すぐに温まったような気がしてお風呂から上がっても、実は足先は冷えたままです。「お風呂で温まっても、すぐ冷たくなる」という人は足先までしっかりと温め、全身の血液の巡りを良くする必要があります。

本気で冷え性を改善するための3つのコツ

(1)規則正しい睡眠で生活リズムを整える。
私たち人間は、昼間に活動し夜は休む動物です。覚醒作用のあるコルチゾールというホルモンは午前5時頃から分泌され、ピークは午前8時。夜間は分泌量が少なくなります。体温は午後3時~5時頃がピークで徐々に下がり、午前4時が最低になります。

血の巡りが悪く冷え性の人は、生活時間が乱れていることが多いのです。寝不足による肌荒れには、血行不良や冷えが潜んでいます。日の出とともに起き、日没とともに休むといった昔の生活は難しいですが、遅くても夜の10時か11時には寝て、朝の6時か7時には起きるのが理想的です。

(2)ウォーキングで血の巡りを良くする。
血液を末梢に送り出すのは心臓の役割ですが、末梢から心臓に戻すのは筋肉の役割です。筋肉の3分の2は足にあるので、歩くことで下半身の血液はしっかりと心臓に戻されます。歩くことで、全身の血行が良くなります。

(3)足の冷えを取る。
「冷え」と「寒さ」は違います。「冷え=寒さ」だと思っている人は、冷えを取ろうとしてシャツを着込みます。これでは冷えが取れるどころか、すでに温まっている上半身をさらに温め、冷えた足とのぼせた上半身との温度差はますます開いてしまいます。上着を着込んでも、足の冷えを取ることにはなりません。冷たくなった足先を温めることで全身の血流が良くなり、体温が上昇。冷えが解消されます。

最後に、自宅で過ごす場合は素足で歩くより、布草履を履くことをオススメします。足の指先で大地を掴むようなイメージで歩くと、足の指が広がります。指先に意識が行くことで、指先から全身の血流が良くなります。出来ることから始めて、今年の夏を快適に過ごしましょう。

(中川 広美/リフレクソロジスト)

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