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シェル、CO2削減命令に控訴審で反論 「気候対策を妨害」

ロイター / 2024年4月3日 13時47分

温暖化ガス排出量の大幅削減を命じたオランダの裁判所の判決を不服として控訴した英石油大手シェルは、2日に開かれた控訴審で、判決には法的根拠がなく、気候変動対策を阻害する恐れがあると主張した。2023年2月、ロンドンで撮影(2024年 ロイター /May James)

Bart H. Meijer

[アムステルダム 2日 ロイター] - 温暖化ガス排出量の大幅削減を命じたオランダの裁判所の判決を不服として控訴した英石油大手シェルは、2日に開かれた控訴審で、判決には法的根拠がなく、気候変動対策を阻害する恐れがあると主張した。

オランダの裁判所は2021年、シェルの温暖化ガス削減目標が不十分だとし、シェルグループとサプライヤー、同グループの顧客も含め、30年までに二酸化炭素(CO2)排出総量を19年比で45%削減するよう命じた。

シェルの弁護士は初日の審理で、判決を履行すれば、同社が事業縮小を迫られ、顧客が他社に移行するだけだと主張。判決には法的根拠がなく「シェルがエネルギー移行で果たせる役割、果たしたい役割を妨害するものだ」と訴えた。

シェル側は、気候政策や気候目標を設定するのは政府であり、裁判所には権限がないと主張している。

これに対し、訴訟を起こした環境保護団体「地球の友」オランダ支部は、国際的に巨大事業を展開するシェルが各国政府の政策に影響を及ぼしていると主張。同社が石油・ガスの需要を喚起する重要な要因になっていると訴えている。

裁判所は今月、4日間の審理を予定している。判決は年後半に下される見通し。どのような判決が出ても、最高裁判所への上告があると予想されている。

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