供給網の問題解消必要、不況回避に向け=ミネアポリス連銀総裁
ロイター / 2022年5月7日 2時33分
5月6日、米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、サプライチェーン(供給網)の問題の自律的な解消が始まらない場合、米連邦準備理事会(FRB)はより積極的に利上げを実施し、リセッション(景気後退)のリスクを負わなければならないだろうと述べた。写真は2019年3月、ニューヨークでインタビューに応じるカシュカリ総裁(2022年 ロイター/Shannon Stapleton)
[6日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は6日、サプライチェーン(供給網)の問題の自律的な解消が始まらない場合、米連邦準備理事会(FRB)はより積極的に利上げを実施し、リセッション(景気後退)のリスクを負わなければならないだろうと述べた。
ミネソタ大学でのイベントで「インフレ率を2%に回帰させなければならないことは認識している」とした上で、労働市場がやや軟化したとしてもインフレを抑制させる効果はそれほど大きくないとの見方を表明。「サプライチェーンの問題が自律的に解消されず、われわれの追い風とはならずにインフレ抑制に向け積極的な金融政策(の引き締め)を実施せざるを得ないのなら、その時は失業率の上昇につながり、リセッションに陥る可能性がある」とした。
カシュカリ総裁はさらに、金利の中立水準については2%という認識を改めて示した上で、FRBの当局者の予想レンジは2─3%と幅広いと指摘。「今年から来年初めにかけ、少なくとも中立水準に達する必要があるというのがコンセンサスだが、ニュートラルと見なされる水準には開きがある」と述べた。
これに先立ち、総裁はメディウムに投稿したエッセイで、ロシアによるウクライナ侵攻と中国の新型コロナウイルス抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)で供給網の正常化が遅延する恐れがあると警告した。
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