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東京コアCPI、12月は+2.1%に鈍化 1%台定着は難しいとの声

ロイター / 2024年1月9日 11時27分

 1月9日、総務省が公表した2023年12月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は106.1と、前年同月比2.1%上昇した。都内の商店で2023年撮影(2024年 ロイター/Androniki Christodoulou)

Takahiko Wada

[東京 9日 ロイター] - 総務省が9日に公表した2023年12月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は106.1と、前年同月比2.1%上昇した。伸び率は11月の2.3%を下回り、22年6月以来の低さとなった。政府の価格抑制策の影響でエネルギー価格の下落幅が拡大したほか、前年同時期に大きく伸びた反動で生鮮食品を除く食料の伸びが縮小した。

コアCPIの伸び率は2カ月連続で縮小し、2%割れに迫ったが、市場では政府の価格抑制策の影響一巡で先行き1%台が定着する可能性は低いとの指摘が出ている。

<市場予想に一致>

コアCPIはロイターがまとめた民間予測、同2.1%上昇に一致した。

エネルギー価格は18.8%下落。内訳で、電気代は21.7%下落、都市ガス代は21.9%下落でいずれも前月より下落率が大きかった。政府の電気・ガス価格激変緩和対策により、総合指数を0.45%ポイント押し下げた。ガソリンは4.1%上昇し、前月の4.2%上昇をやや下回った。引き続き元売り各社への補助金増額が伸び率縮小につながっている。

生鮮食品を除く食料は6.0%上昇となり、前月の6.4%上昇を下回った。

宿泊料は59.0%上昇で、1971年1月以降で最高の伸びとなった前月の62.9%上昇を下回った。ただ、政府の全国旅行支援による押し下げ効果のはく落、インバウンド需要や国内の観光需要、人手不足で大幅な伸びが続いている。

コアCPIの調査対象となる522品目のうち、上昇は388品目、下落は78品目、変わらずは55品目、非調査対象が1品目。上昇品目は前月の394品目を下回った。

コアCPIの2023年平均は前年比3.0%上昇し、1982年以来の高い伸び率となった。

<2月以降、エネルギーが押し上げ要因に>

都区部コアCPIの前年比上昇率は足元で大きく縮小し、日銀が目標とする2%に迫っている。ただ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の戸内修自シニアエコノミストは、コアCPIが早期に2%を割り込んで1%台に定着することは考えにくいと話す。

同氏は、食料品を中心に輸入物価上昇の影響は今後もはく落していくと見込まれるものの、政府のエネルギー価格抑制策の影響一巡で今年2月分からコアCPIには上昇圧力がかかると指摘した。

<サービス価格、上昇一服>

都区部CPIを財・サービス別で見ると、財、サービスともに伸び率が縮小した。一般サービス価格は2.9%上昇で、前月の3.0%上昇から上昇が一服。前月は1994年1月以来の高い伸びとなっていた。

12月の総合指数は前年同月比2.4%上昇で、前月の2.7%上昇を下回った。生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)も3.5%上昇と、伸び率は前月の3.6%をわずかに下回った。コアコア指数の23年平均は前年比3.7%上昇で、81年以来の高い伸びとなった。

(和田崇彦 編集:田中志保)

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