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航空業界、新型肺炎が収益圧迫へ 貨物市場は今年成長見込めず=ボーイング

ロイター / 2020年2月13日 8時16分

米ボーイング幹部は12日、新型コロナウイルスの感染拡大による中国市場への影響で、世界の空輸貨物業界が今年拡大する公算は小さいとの見通しを示した。ニューヨーク証券取引所で昨年3月撮影(2020年 ロイター/LINDSEY WASSON)

[シンガポール 12日 ロイター] - 米ボーイング の幹部は12日、新型コロナウイルスの感染拡大で旅客機の需要が打撃を受け、航空貨物市場の低迷が長期化するとみられることから、航空業界の収益が圧迫されるとの見通しを示した。

民間航空機セールス&マーケティング担当シニア・バイス・プレジデントのイッサン・ムニール氏は、シンガポール航空ショーで記者団に対し、中国の航空会社が提供座席数を70%減らしていることは、売上高に悪影響を及ぼすと述べた。

新型ウイルスの感染拡大が中国からの受注に影響するかどうかを見極めるのは時期尚早としつつも、ボーイングの777機と787機の中国航空会社への納入は遅れていると指摘した。

航空ショーでは、新型ウイルスへの懸念から出展を見送る企業が相次ぎ、参加者も少なくなっている。

これとは別に、民間航空機部門のマーケティング担当バイスプレジデント、ランディ・ティンゼス氏は記者団に対し、新型コロナウイルスの感染拡大による中国市場への影響で、世界の航空貨物市場が今年拡大する公算は小さいとの見通しを示した。

ボーイングは従来、米中貿易協議が「第1段階の合意」に至ったことなどを理由に今年、航空貨物市場が1━2%拡大すると予想していた。

同氏は米中の合意も「圧力にさらされる」との見解を示した。

ボーイングは今年1月の受注が数十年ぶりにゼロとなった。一方、競合の欧州航空機大手エアバス は受注が少なくとも15年ぶりの大幅な伸びを記録した。

ムニール氏はワイドボディー(双通路)機について複数の顧客候補と商談を進めていると明かした。「1月は不調だったが、2月も3月もそうなるというわけではない」と述べた。

一方、グレッグ・スミス最高財務責任者(CFO)は米国で開かれた投資家との会合で、2件の墜落事故を起こして運航停止となった旅客機737MAXについて、運航再開に向けた規制当局の承認が遅れていることから、停止前の生産目標である月産57機は向こう数年は達成できない見込みだと述べた。

昨年3月の運航停止前の生産ペースは月産52機だった。ボーイングは運航停止を受けて生産ペースを減らし、今年1月に生産を停止した。

米航空当局は年央前に運航再開を承認するとみられており、ボーイングは運航再開前に生産を徐々に再開する計画を示している。

スミス氏は「運航停止が解除される時期について確信が得られ次第、生産ラインを再稼働させる」と述べた。

ただ、生産ペースはサプライヤーに左右される部分が大きいため、月産57機の目標は「数年は」達成できない見通しだとした。

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